1914年7月29日各国時系列

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＜ドイツ＞ 朝 ベートマンはモルトケの覚書を読んだ。そこでは、 ロシアとフランスの軍事準備に言及し、軍事状況はドイツにとってますます不利になりつつあると述べていた。 モルトケは、ドイツとオーストリア＝ハンガリーとの同盟と軍事情勢により、ドイツの動員は避けられず、奇跡だけが戦争を回避できると述べた。 朝 ベートマンはファルケンハインとモルトケに会った。 ファルケンハインはドイツがKriegsgefahrzustand（「戦争の差し迫った危険状態」）を宣言することを望んでいた。 ベートマンは危機を拡大するとしてこれに反対した。 報告書で表明された懸念にもかかわらず、モルトケはベートマンの意見に同意した。 彼らはロシアとフランスの意図についてもっと知る必要があった。 朝、ポツダム カイザーはツァーリ[N1]から、極端な措置をとらなければならないかもしれないと警告するメッセージと、「同盟国の行き過ぎを阻止するためにできる限りのことをする」よう訴えるメッセージを受け取った。 朝 ベートマンはプルタレスに指示を送り、サゾノフに「ロシアの動員措置をさらに継続すれば（ドイツも）動員を余儀なくされ、その場合ヨーロッパ戦争はほとんど防ぐことができない」と印象付けるよう指示した（The Meaning of Mobilization in 1914 p133　Mc Meekin JULY1914　Count down to war p268　origin　p553）。 ベートマンはまた、フランスの軍事措置によってドイツは「戦争の危険差し迫った状態」を宣言せざるを得なくなり、緊張が高まるとフランスに警告するよう駐仏ドイツ大使シェーンに求めた。 朝 駐独オーストリア大使セジェーニはヤーゴに会い、ロシアがオーストリア・ハンガリーに対して部分動員を行う場合には、ドイツも動員するよう要請するよう求め、ヤーゴは窮地に立たされた。 こうした動員は戦争を避けられないものとしたからである。ヤーゴは以前ロシア側に対し、ドイツはそのような状況では動員しないだろうと語っていたのだ。 ヤーゴはセジェーニに、その要求を書面にするよう頼んだ。 午後 セルビアに関するオーストリア＝ハンガリー側の意図について、28日火曜日に受け取った情報を受けて、ベートマンはチルシキーに電報を送り、ウィーンから来た政策が混乱していると不満を漏らした。 そこには、オーストリアはセルビアの領土は占領しないが、他のバルカン諸国にセルビアの一部を占領させる可能性はあるとされていた。 ベートマンはチルシキーに対し、以下のように話し、不満の衝撃を和らげた。自分はベルヒトルトに対し「セルビアの誠実さというテーマに関する権力側への宣言に対する不信感を避けるために予防策を講じることが賢明である」と示唆した。 午後4時40分　ポツダム ベートマン、ファルケンハイン、モルトケ、リンカーは皇帝と会談し、軍事的立場について話し合った。 カイザーはベートマンとモルトケが「戦争の危険が差し迫った状態」を宣言しないことを支持していた。 カイザーの「ベオグラードでの停止」提案に関する電報174号に対するオーストリア＝ハンガリーの返答を得ることが重要であった。 また、ロシアが先手を打って侵略者として現れる方が良かった。 ベートマンは、ドイツがフランスを攻撃した場合に、ドイツがイギリスの中立を守るよう提案していた。 ドイツはフランスの領土保全を保証し、海軍競争を終わらせる海軍協定をイギリスに提案するだろう。 だがカイザーは海軍の提案を拒否した。 彼らは鉄道の軍事的保護を実施することに同意した。 これはドイツにとって初の軍事的措置であった。 午後５時 会談がポツダムで行われている間、スヴェルベーエフは前日の指示を履行しながらヤーゴに、ロシアがオーストリア＝ハンガリーに対して動員するつもりであると告げるよう呼びかけた。 彼らが話している間に、そのニュースを確認する電報がプルタレスから届いた。 ヤーゴはこれで外交は終わりだと言った（Fromkin, David. Europe's Last Summer p224）。 スヴェルベーエフは、ヤーゴがオーストリア・ハンガリーに対するロシアの部分動員はドイツに受け入れられるだろうと以前に述べたことに抗議した。 午後5時7分 その朝のグレイとの会談に関するリヒノフスキーの報告がベルリンに届いた。 グレイは、オーストリア＝ハンガリー帝国の軍事作戦と要求の範囲について理解をもたらし（これは皇帝の「ベオグラードでの停止」提案に似ていた）、調停に他の勢力を引き入れることが可能ではないかと尋ねた。 午後6時10分 ポツダムのヘンリー王子が、ロンドンでのジョージ国王との会談についてカイザーに説明した。 午後 6 時 30 分 ポツダム カイザーはツァーリの電報に返信 [N1]。カイザーは、ロシア政府とウィーンの間で合意が可能であると考えていたが、ロシアの軍事措置により調停者としての立場が危うくなっていると述べ、ツァーリの訴えを快諾した。 [W2] 午後 7 時 15 分 ポツダム カイザーはティルピッツと他の海軍長官たちと面会した。 ティルピッツはロンドンのドイツ海軍武官からの報告を入手しており、そのニュースはイギリスの中立に関するジョージ国王のコメントと一致しないと考えていた。カイザーは「国王の言葉」を持っているので気にしていなかった。 夜 ベルリンに戻ったベートマンはロシアの部分動員の知らせを受け取り、ヤーゴ、モルトケ、ファルケンハインと会い、何をすべきかを決定した。 モルトケとベートマンは依然としてドイツ軍の動員に反対しており、さらには「戦争の危険が差し迫った状態」の宣言にも反対していた。 ロシアの部分動員は必ずしも戦争を意味するわけではなかったが、彼らはベルギーに対する最後通牒をブリュッセルのドイツ大使館に送付し、必要に応じて使えるように手配した。 午後10時過ぎ （origin　p504） ベートマンはチルシキーに電報を送り、ほぼ24時間前に送られた「ベオグラードでの停止」案に基づいたカイザーの調停提案を詳述した電報174号の開陳の返信によって知りたい旨、チルシキーに電報を打った。 Bethmann wires Tschirschky demanding to know by return of the discharge of Telegram 174 setting out the Kaiser's mediation proposals based on the "halt in Belgrade" idea sent nearly 24 hours earlier. 午後10時30分 ベートマンはゴシェンと会い、英国は中立を目指すと見ていた。 ドイツとフランスの間の戦争においてイギリスが中立を保つなら、ドイツはフランスの領土を狙わない。 ゴシェンはフランス植民地とベルギーについて尋ねた。 首相の返答は満足のいくものではなかった。 ゴシェンは、英国は中立を目指すかどうか決めかねていたが、すぐにその提案をロンドンに電報で打ったと述べた。 その直後 ベートマンはリヒノフスキーから、その日の午後グレイに言われたことを詳しく語る別の報告を受けた。 グレイは、オーストリア・ハンガリー帝国は軍事行動を制限するべきだという提案を繰り返したが、これはカイザーの「ベオグラードでの停止」と同様の提案であった。しかし、ヨーロッパで戦争が勃発すればイギリスはフランスとロシアに加わることを明言した。 もしドイツとフランスが戦争に巻き込まれていれば、イギリスは「いかなる時間も傍観して待つ」ことはできないだろう。 深夜、翌日早朝 悪い知らせに対応してロシアは動員し、英国は協商相手国を支援する可能性が高くなたために、ベートマンはウィーンのチルシキーに一連の電報を送った。それらは、これまでのドイツのからの（オーストリアへの）激励（ヤーゴによる宣戦布告の奨励など）とは対照的に、オーストリア＝ハンガリー帝国がヨーロッパ戦争を引き起こすのを阻止しようとしているようであった。 深夜に、両国の針路が変わった ベートマンは、オーストリア＝ハンガリー帝国が軍事行動を制限するというグレイの提案をウィーンが検討するよう望むようになった。 ウィーンもまた、サンクトペテルブルクとの対話を再開する必要があった。 さらに、午前3時ごろの両国 彼はグレイの警告に関するリヒノフスキーの報告書を（ウィーンに）送り、「もしオーストリアがすべての調停を拒否すれば、我々はイングランドが我々に敵対する大火事に直面するだろう」と付け加えた。 最後の電報は、ロシアとの協議再開の必要性を繰り返し述べ、「ドイツは同盟義務を履行するが、我々の助言を無視してウィーンによる世界大火に巻き込まれることを断らなければならない」と締めくくっている。 午前1時30分 彼の電報が暗号化されている間、ベートマンはチルシキーから、ウィーンが「ベオグラードでの停止」提案を検討するためのより多くの時間を望んでいるという内容の電報を受け取った。 それはつまり、（ベートマンが）希望するような内容ではなかったのだ。 30日 朝、ポツダム カイザーはツァーリ[N3]から、オーストリア・ハンガリーを対象として5日前に開始された「軍事的措置」について言及した電報を受け取った（ＡＭ１時20分）。 ヴィルヘルムはツァーリに騙されたと思った。 ツァーリがカイザーに、ウィーンに対して話をするよう彼に頼んだときでさえ、ロシアは動員しており、ロシアは今やドイツよりもはるかに先を行っていた。 カイザーは「私も動員しなければならない！...私の調停活動は終わったと考えている..」と言った。 朝、ポツダム The Kaiser has Prince Henry wire King George saying Wilhelm is "trying his utmost to fulfil Nicky's appeal to him to work for peace," but Nicky "today confirms news that military measures have been ordered by him　ヴィルヘルムは「平和のために働くよう求めるニッキーの訴えを実現するために全力を尽くしている」と伝えたが、ニッキーは「今日、ヴィルヘルムが軍事的措置を命令したというニュースを確認した」。 フランスも軍事的措置を講じていた。 ドイツは何もしていなかったが、「いつでもそうせざるを得なくなるかもしれなかった」。 ドイツとイギリスは「恐ろしい大惨事を防ぐために」協力すべきだった。 ヘンリーは国王に対し、「中立を保つためにフランスとロシアに対しても」自分の影響力を行使するよう懇願した。 朝 モルトケはオーストリア＝ハンガリーの連絡将校に対し、ロシアの部分動員にはドイツが動員する理由はないと語った。 それはロシアがオーストリア＝ハンガリーと戦争状態にある場合にのみ起こるはずだから。 午前11時 ベートマンは、ポツダムからカイザーのコメントが記されたツァーリ電報のコピーを入手した。 ベートマンは、ウィーンからまだ返答がない間は調停を中止しないようカイザーに忠告する返事を書き、カイザーに宛てて、調停努力を危険にさらすのはロシアの動員であるとする電報を起草した。 彼はカイザーに「……この電報は歴史にとって特に重要な文書になるだろう」と述べている。 [詳細] [W3] 午前11時50分 プルタレスからベルリンに緊急電報が届き、ロシアがオーストリア＝ハンガリーと対峙する軍管区に動員を開始しているとの知らせが届いた。 午後1時、ポツダム カイザーは、英国とドイツとの間で戦争が勃発した場合、英国は協商相手国に加わるだろうと警告したグレイの警告に関するリヒノフスキーの前夜の報告書を見せられた。 カイザーは再び怒りを爆発させ、「英国は我々が追い詰められたと思ったら手を出す」などのコメントを報告書に書いた。 午後1時 半公式出版物であるBerliner Lokal-Anzeigerの増刊号は、皇帝がドイツ陸海軍の出動を命令したと主張した。 すぐに撤去されましたが、数百部売れた。 午後1時 ベートマン、ファルケンハイン、モルトケ、ティルピッツが最新情報について話し合った。 今回モルトケは、ドイツが「戦争の危険が差し迫った状態」を宣言するというファルケンハインの要求を強く支持した。 モルトケの態度は劇的に変化した。 彼は今、即時の行動を望んでいた。 彼らはまた、ベルギーが軍事準備を進めており、リエージュの砦が運用されていることも知っていた。 しかし、ベートマンは依然として、展開を待つと主張していた。 午後 モルトケはオーストリアの連絡将校から、コンラッドが、ロシアに対する主力展開であるプランRではなく、セルビアに対する主力展開であるプランBを依然として実行していることを知った。 彼は非常に警戒し、オーストリア・ハンガリー帝国は、ロシアに対して直ちに動員すべきである、とオーストリア武官に告げた。 オーストリア＝ハンガリーにとっての唯一の希望は、ヨーロッパ戦争であり、イギリスの調停案は拒否されるべきであった。 これらの見方はコンラッドに送信された。 その後 モルトケは、コンラッドに「ロシアの動員に断固として立ち向かおう。オーストリア＝ハンガリーは維持されなければならない。ロシアに対して直ちに動員せよ。ドイツは動員するだろう」と電報を送った。 これはベートマンが達成しようとしていたこととは全く逆の意味であり、カイザー直属のドイツ軍がいかに文民指導者から独立していたかを示している。 午後 ヤーゴはジュール・カンボンに会い、ロシアがオーストリア・ハンガリーに対してのみ動員し、ドイツと対峙する地区には動員しないのであれば、ドイツは動員しないだろうと彼が言ったことを思い出させた。ヤーゴはこれを認めたが、遅延はドイツにとって戦力の損失となるため、ドイツ軍司令官らは行動を起こすよう主張していると今は述べた。 いずれにせよ、彼の以前の発言は拘束力のある約束ではなかった。 午後 ベルリンはチルシキーへの連絡で、ウィーンの指導者らがティサの帰還を待っていたが、オーストリア・ハンガリー帝国が "halt in Belgrade"に要求されているように軍事作戦を制限する可能性は非常に低いことを知った。 午後 ベートマンは、30日木曜日の早朝に、サゾノフがプルタレスのために起草した公式を概説するプルタレスの報告書を入手した。そこには、オーストリアがセルビアとの紛争の全ヨーロッパ的な性格を認識し、セルビアの主権を侵害する可能性がある最後通牒の中でそれらの点を削除する用意があると宣言するならば、ロシアは軍事準備を停止するだろう、とあった。 午後5時 ベートマンはプロイセン内閣に対し、「ロシアを有罪者として提示することが最も重要視されなければならない」と説明した。 彼は依然として「戦争の危険が差し迫った状態」の宣言に反対していた。なぜなら、彼は「ウィーンでの自分の転換策が拒否されない限り」希望を捨てたり、平和を維持する試みを諦めたりしたくなかったからである。彼は（しかし）「状況は手に負えなくなり、石が転がり始めた」と考えていた。 午後6時頃 その日の午後、グレイとの会話についてリヒノフスキーから電報が届いた。 グレイは今も、ウィーンとサンクトペテルブルクの間に理解をもたらしようと努めていた。 午後7時　ポツダム カイザーは、その朝早く受け取った、サゾノフがロシアの部分動員を取り消すことはできないと述べたというプルタレスの報告を見た。 カイザーは長い脚注で自身の感情を吐露し、亡き叔父であるエドワード7世がドイツに対して陰謀を企てていたとさえ非難した。 午後７時１５分　ポツダム カイザー自らが「ベオグラードでの停止」提案をフォローアップした。 彼はフランツ・ヨーゼフ皇帝に電報を送り、ベオグラードなどを占領した後、オーストリア・ハンガリー帝国がその事実を知らせるべきだという提案が政府に出されていると伝えた。 皇帝が自身の決断をできるだけ早く彼に知らせれば、彼は心から感謝したことだろう。 午後9時前 ベートマンはウィーンに影響を与えるためにもう一度努力した。 彼はチルシキーに電報を打った（電報第200号）。 ベートマンは、「ウィーンがすべてを拒否する一方で、ウィーンは絶対に戦争を望んでいることを文書証拠で示すだろう」とし、そうなるとロシアは「（戦争）責任から逃れてしまう」だろうと述べた。 もしそうなれば、「自国民の目から見て、我々は耐えられない立場に置かれることになる」。 チルシキーはベルヒトルトと面会し、必要に応じてティサにも会い、「すぐに」そして「最も強調した言葉で」これらの点をウィーン政府に伝える予定であった。 午後9時 ベートマンは、モルトケやファルケンハインと激論を交わした。 両将軍はウィーンでの調停努力は失敗すると信じていた。 彼らは直ちに「戦争の危険が差し迫った状態」を宣言したいと考えていた。 ベートマンは依然としてロシアが先制に動くと見られることを望んでいたが、翌日の正午までに決定を下すことを約束した。 午後11時 ポツダム カイザーは、ウィーンがセルビアでの軍事行動を制限することに同意した場合、イギリスはサンクトペテルブルクとパリに軍事活動を停止させようとしているというヘンリー王子のメッセージに対するジョージ国王の返答を得た。 午後11時20分 ツィマーマンは、ベートマンのために、チルシキーに電報第200号の指示を実行しないよう伝える暗号化されていない電報を用意した。その電報は暗号化されていないので、受信者は早く見ることができた。 ツィンマーマンは、暗号化のための 2 番目の説明電文を草案した。 それは「私はテレグラム200号の執行を停止した」なぜなら、参謀本部が「近隣諸国、特に東部の軍事準備が我々を驚きにさらしている」ためであり、ウィーンでどのような軍事的決定が下されているかを緊急に知る必要があるとしているからだ、と語っていた。 その直後 ベートマンは、ツィマーマンが用意した2番目の（暗号化した）電報は送らなかった。 その文面は以下であった。「私は、イングランド国王からの次の電報を考慮して、電報200号の執行を停止した。あなたはその電報を直ちにベルヒトルト伯爵に伝え、彼に、皇帝フランシス・ヨーゼフに提出する可能性があるため、そのコピーを手渡すべきである。今日のウィーンの決定が緊急に求められています。」 Brief 支配権はドイツ軍に移った。 Brief ロシアの軍事措置に対するドイツの認識 ＜オーストリア＞ 日中 オーストリア＝ハンガリー軍がベオグラードへの砲撃を開始。 午後 オーストリア＝ハンガリー軍の情報機関は、ロシアと国境を接するガリシア州との国境沿いでロシアの軍事準備の兆候を探知した。 おそらく夕方遅く 「ベオグラードでの停止」提案とロシアとの直接交渉の開始に関する電報174号が午前4時過ぎにウィーンに届いた。 しかし、チルシキーはその日のずっと後になってベルヒトルトにそのことについて話した。 ベルヒトルトは、オーストリア・ハンガリー帝国がセルビアを犠牲にして領土獲得を行うつもりはないとロシアに繰り返すつもりだったが、「ベオグラードでの停止」案を検討する時間が必要だった。 この返答は翌日30日の早朝までベルリンに届かなかった。 また、チルシキーがこれらの提案を何らかの確信を持って提示しているかどうかも、疑問であった。 午前1時 翌日、ベルヒトルトはロシアの部分動員のニュースを知った。 彼は駐独オーストリア大使に対し、「軍事上の理由により、ロシアの動員措置が直ちに中止されない場合、我々の総動員は直ちに実行されなければならない」とドイツ政府に伝えるよう指示した。 大使はまた（ベルヒトルトから）、サンクトペテルブルクとパリで外交行動が続いているが、「セルビアに対する軍事行動を思いとどまることは当然許されない」とも言われた。 ＜ロシア＞ 午前11時 プルタレスはサゾノフに対し、ベルリンが依然としてウィーンに対し、サンクトペテルブルクと話し合い、セルビアにおける行動の「目的と範囲」を明確にするよう求めていると伝えるよう呼びかけた。 サゾノフはウィーンと話したいと言っているが、ウィーンが話したい気配はなかった。 彼はプルタレスに対し、ロシアがオーストリアに面したロシア軍管区への動員を命令しようとしていると語り、「……ロシアでは、西ヨーロッパ諸国とは異なり、動員は戦争と全く同じではない。（c.f. The Meaning of Mobilization in 1914　p128　origin　p549）ロシア軍は必要に応じて、 何週間も国境を越えずに安心して過ごすことができます（）。」 プルタレスは軍事的措置は危険だと警告した。 それらは相手側の対抗策につながるからである。 朝 ペテルゴフ・ヤヌシケヴィチは部分的および全体的動員のためにウカゼをツァーリのもとに持ち込み、ツァーリは両方に署名をした。 朝 サゾノフは、ベルヒトルトがサンクトペテルブルクとのさらなる直接会談の許可を拒否したという駐墺ロシア大使シェベコの報告を読んだ。 （シェベコは、この拒否がセルビア側の返答に関する協議のみを対象としており、他の協議は対象になっていないことに気づいていなかった。） 午後 サゾノフはブキャナンに、ロシアは軍の勧告はしたが、が総動員は命令していない、と告げた。 サゾノフはまた、ウィーンがサンクトペテルブルクとの直接協議を拒否しているため、ロシアは現在、グレイの４カ国調停案を支持していると述べた。 午後 サゾノフは駐露ドイツ大使プルタレスを呼び、ベルヒトルトが交渉を拒否し、ロシアは現在イギリスの提案を支持していると告げた。 プルタレスは、オーストリア・ハンガリーは「いかなる種類の欧州仲裁裁判所にも服従する」つもりはないと強調し、いかなる形態のロシアの動員も「重大な間違い」になるだろうとの警告を繰り返した。 午後 駐露オーストリア大使ザパリは、サゾノフを訪ねた。 オーストリア・ハンガリーは最後通牒やセルビアの返答については議論しなかったが、「より広範な意見交換の基礎」を設ける用意があり、ロシアの利益を損なうことは望んでいなかった。 サゾノフは、オーストリア・ハンガリーの最後通牒がセルビアの主権を侵害していると述べたが、つっかえながらの話し方だった。 彼はまた、「ロシアの利益はセルビアと同一である」とも述べた。 彼らが話している間に、ベオグラードが砲撃されたという知らせが届き、サゾノフはそれがセルビアへの侵攻が始まったことを意味すると解釈した。 彼はザシャパリにこれ以上の議論はできないと告げ、会議を終了した。 午後 ヤヌシケビッチはドブロロルスキーに、ウカゼを作戦行動させるために必要な陸軍大臣、海軍大臣、内務大臣の署名を得るように指示した。 午後7時 プルタレスはサゾノフにこの日の３回目の会談を呼びかけた。 彼はベートマンの指示を実行し、サゾノフに「ロシアの動員措置がさらに進めば動員せざるを得なくなり、そうなればヨーロッパ戦争はほとんど防げなくなるだろう」と告げた。 サゾノフはドイツのメッセージを最後通牒だとみなした。 それはベルリンがオーストリア＝ハンガリーの行動の背後にあると彼に確信させた。 彼はオーストリア＝ハンガリーに対しては、部分的な動員で十分だと考えていた。 彼は今や、欧州戦争は避けられず、したがってロシアは直ちに総動員を開始しなければならないと考えていた。 その直後 ツァーリはサゾノフを呼んで、友好的に聞こえるカイザー[W1]からのメッセージについて伝えた。 それは、プルタレスがサゾノフに今言ったこととは対照的であった。 ツァーリはカイザーに電報を打って、懐柔的な電報に感謝し、なぜ大使の公式メッセージがこれほど違う口調なのか尋ねた。 [N2] 午後8時 オーストリア・ハンガリーによる（ロシアとの）直接対話の拒否、ベオグラードへの砲撃、最後通牒のように聞こえるプルタレスの最新メッセージ、そして部分動員ができない軍事的理由により、サゾノフ戦争は避けられず、ロシアは総動員を命じなければならないと観念した。 彼はヤヌシケビッチとスコムリノフに会い、「ドイツとの戦争を回避できる可能性が低いことを考慮して」ツァーリに即時総動員を勧告することを決定した。 ツァーリはこの決定を承認した。 その直後 サゾノフはイズヴォルスキーに電報を送り、フランス側に知らせた。 午後9時～午後10時 ドブロロルスキー将軍は動員命令の署名集めを完了し、サンクトペテルブルク中央電信局に赴いて全国に命令を電報で打った。 電報は午後 10 時過ぎに準備が整った。 午後9時40分 ツァーリは、ウィーンで調停を試みている間にロシアの自制を求めるカイザー[W2]からのメッセージを受け取った。 ツァーリはこの訴えを無視することはできないと判断し、ただちに総動員命令を取り消した。 その代わりに彼は部分動員を命じた。 午後10時過ぎ ドブロロルスキーは、電報の送信を停止するのに間に合うタイミングで、新しい命令を受け取った。 彼はそれらを集め、部分動員のために新しい命令を発令した。 これらは真夜中に発令された。 午後11時 そしてその直後、パレオローグは総動員の決定について知らされ、ロシア政府が「オーストリアに対して作戦を行う予定の13個軍団の動員を命令し、秘密裏に総動員を開始する」ことを決定したというパリへの電報を準備した。 土壇場でツァーリが部分動員に変更したという知らせが届き、メッセージから「そして密かに総動員を開始する」という文言が削除された。 パレオローグはパリにロシアが最初に総動員を命じたと伝えなかった。 真夜中頃 サゾノフはプルタレスに４度目に会って、ロシアの部分動員の決定について告げた。 サゾノフはベルリンに対し、セルビアの主権に有害な要求を取り下げるようウィーンを説得することを目的とした４カ国協議に参加するよう、要請した。 プルタレスは「ロシアが動員という致命的なステップを決定した今」交渉はほぼ不可能だと、悲観的に述べた。 午前1時20分 翌日、ツァーリはカイザーに電報を送り、メッセージに対する感謝の意を表した[W2]。 ツァーリは、ロシアが5日前に開始した軍事措置はオーストリア・ハンガリーの行動を考慮したものであり、防衛的なものであると述べた。 彼は、自身が高く評価している調停者としてのカイザーの役割を、彼らが邪魔しないことを心から願っていた。 [N3] 午前2時頃 翌日、プルタレスはサゾノフに会いたいと言った。 プルタレスは、ベートマンから、ロシアの動員がドイツの動員を強制するだろうと警告したその日の午後に発せられたものよりも、より前向きなメッセージを持っていた。 ベートマンは、セルビア領土におけるオーストリアの「断念」について、（ロシアから）新たな正式な保証を得ようとしていた。 サゾノフはまだウィーンの意図に非常に疑問を抱いていたため、プルタレスは彼に独自の提案をするように頼んだ。 サゾノフは、紛争がヨーロッパ的側面を帯びてきたために、もしもウィーンが「セルビアの主権を侵害する点を最後通牒から排除する用意がある」と宣言すれば、「ロシアは全ての軍事準備を停止することに同意する」と示唆した。 ＜英国＞ 朝 グレイは、英国大使会議の提案が拒否され、そしてロシアとオーストリア・ハンガリー間の直接交渉の可能性は低かったため、ドイツ自体が調停案を提出できるかどうかをリヒノフスキーに尋ねた。 リヒノフスキーは、ロシアがオーストリア＝ハンガリーとセルビアの間の争いに介入すべきではないというドイツの見解を繰り返していた。 オーストリア・ハンガリー帝国はセルビア（全体）を併合するつもりはなかった。 グレイは、セルビアを併合せずに属国にすることは可能だと指摘した。 グレイはまた、ロシアにある程度の安心感を与えるために、オーストリア・ハンガリーの軍事作戦と政治的目的の範囲について（ロシアに）理解をもたらすことができないか尋ねた。 午前11時30分 - 午後2時30分 閣僚会議 ドイツがフランスを攻撃する場合、それはベルギーを経由するという軍部の見解を反映し、閣僚は1839年と1870年のベルギー条約について議論した。 1839年条約の各署名国は、たとえ他の国がベルギーの中立を維持するために行動する義務はなく、なすべき行動内容が特定されていなかったとしても、そうすべきとされていた。 内閣は英国の行動が、条約上の義務ではなく政策に基づいて行われることを決定した。 事実上、彼らは何をするかを「決めない」ことを決めていたのだった。 彼らは、グレイがフランスとドイツに対してあいまいな立場を続けていることに同意していた。 グレイは、ポール・カンボン（フランス）には「我々の参加をあてにしないでください（中立の肯定）」と言い、リヒノフスキー（ドイツ）には「我々の棄権をあてにしないでください（中立の否定）」と言うつもりだったのだ。 一部のメンバーは英国が「挑発的な性格のもの」を何もするべきではないと熱心に主張していたが、内閣はすべての海軍、軍、植民地基地に「警告電報」を送信し、即応態勢を命令することに同意した。 午後 自由党の外交問題グループによる非公式委員会、リベラル外交グループの委員長はグレイに書簡を送り、英国はロシアとフランスに対し、「英国はいかなる状況においても厳格な中立の立場にはいないだろう」と伝えるべきだと述べた。 午後 メンドルフはついに、サラエボ暗殺へのセルビア（政府）の関与に関するオーストリア＝ハンガリー関係の文書を英国外務省に提出したが、それは、影響力を持つには遅すぎた。 グレイはメンスドルフに対し、もし他国がロシアに行動の自制を求めるのであれば、それはオーストリア＝ハンガリーにフリーハンドを与えるのと同じだと指摘した。 ロシアはそれは受け入れないだろう。 午後 閣議の合意に従い、グレイはポール・カンボンに対し、オーストリアとセルビアの間の紛争は、たとえロシアを巻き込むとしても英国が関与しているとは感じないと語った。 英国の政策は常にバルカン問題をめぐる戦争に巻き込まれないことだった。 ドイツとフランスが関与した場合、英国はどうするかは決められていなかった。 フランスは自身とは無関係な争いに巻き込まれただろう。 英国は関与からは自由であり、英国の利害関係が要求するものを決定する必要があった。 午後 グレイはリヒノフスキーを呼んだ。 彼は、オーストリア・ハンガリー軍の軍事行動を止めるには遅すぎだが、（オーストリアが）ベオグラードを占領した後で調停を行うことは可能かもしれないと告げた。 これは、オーストリア・ハンガリー帝国が軍事行動を制限するというグレイのリヒノフスキーに対する以前の提案よりもさらに、カイザーの「ベオグラードでの停止」の考えに似ていた。 この比較はベルリンで行われた。 グレイは続けて、リヒノフスキーと個人的に連絡をとりたいと述べた。 グレイは、もしドイツとフランスが紛争に巻き込まれれば、英国政府は迅速な決断を迫られるだろう、と述べた。 その場合、いかなる時間でも脇に立って待つことは現実的ではなく、グレイはついに、英国がフランスを支援することを可能な限り明確にしたのだった（中立政策の放棄）。