p479
7. The Potsdam meeting of 29 July; the Russian announcement of partial mobilization (p. 494).

8. The Chancellor’s agitated telegrams; his request for English neutrality (p. 503).
　さて、我々はポツダムから戻った後に首相がとった外交行動に注目する。そこでは、28 日の夜にウィーンに送られたカイザーの Halt in Belgradeベオグラードでの停戦提案の結末が判明するまで、それ以上の措置を取らないことが決定されていた。

ベートマンはカイザーの意志に反して故意に遅れて命令を実行し、重要な点でその性格を変え、ドイツがオーストリアに、セルビアに対する迅速な行動を期待しているとウィーンに再度、理解させた。したがって、彼はこの demarcheの成功にあまり大きな期待を抱いてはいなかった。

しかし、29 日の夜までにベートマンは心境が大きく変わり、特にリヒノフスキーから「オーストリアの軍事行動と要求の範囲について、（英国が）合意に達することは可能かもしれない」というグレイの考えを聞いてからは、ウィーンがこれ（Halt in Belgradeベオグラードでの停戦提案）を受け入れるという希望に必死にすがっていた。

グレイがリヒノフスキーとの後の会話で示唆したこの考えは、28 日の夜にカイザーが提案したHalt in Belgradeベオグラードでの停戦提案の考えとそれほどかけ離れていない。この偶然は幸運な兆しのように思われた。しかし、ウィーンから返事がなかったのはなぜか。好意的な返事さえあれば、この問題はまじめに取り扱われたかもしれないのに。

　しかし、残念なことに、ベートマン首相は、そのような形での提案（Halt in Belgradeベオグラードでの停戦）をウィーンが真剣に受け止めるだろうという幻想を、どうしても抱くことができなかった。彼が駐墺ドイツ大使チルシキーに次のように指示していなかったらよかったのに・・・。

（ベートマン→駐墺ドイツ大使チルシキ　28日）
　オーストリアを引き留めたい（to hold Austria back）としている印象（Halt in Belgrade）を与えないように注意しなければなりません。…問題はただ…汎セルビアのプロパガンダの重要な神経を断ち切り、同時に世界大戦をもたらさないか、あるいは後者が避けられない場合は、戦争が遂行される条件を可能な限り改善するか、1（DD. II, 323　Fischer, Fritz Germany’s Aims in the First World War p72　電報174号）

それはすなわち、イギリスに中立を保つよう説得する、ということである。ベートマンの電報は、27 日夜のセジェーニの報告に照らして、チルシキーとベルヒトルトの両者によって検討された。その報告では、ベルリンは、これまで正常に機能していたドイツとイギリスの間の電信線が切断される可能性のあるあらゆる事態を回避するために、グレイの提案をpass onしたと説明されていた１（Ge-U. VIII, 10793. See pp. 445₋6）。

p504
ベルリンの意向で進められてきたウィーンの政策を転換させるためには、ベートマンは新たな切迫感をもって新たなアプローチをしなければならなかっただろう。しかし、彼は勇気が衰えていたため、そのことに気づかず、29 日午後 10 時 18 分に、ベオグラードでの停戦（Halt in Belgrade）に関する指示がウィーンで受け取られたかどうかを尋ねる公開電報を送った (あまりに急いでいたため)。２（Fromkin, David. Europe's Last Summer p225　DD. II, 377 , n.）

10 時 30 分、彼は再び電報を打った。「電報174号の返答を期待する」。3 （DD. II, 377）

この電報は、暗号化に時間が必要だったため、30 日午前０時 30 分にようやく送信された。その後すぐに、彼は、セルビアがオーストリアの最後通牒を全面的に受け入れることを前提としたサン・ジュリアーノの提案も含めた、リヒノフスキーの長文の電報をチリシュキーに転送した。彼は電報を次の言葉で締めくくった。

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