p466
1. The Kaiser finds a conciliatory formula (p. 466).
　7月28日の朝、ヴィルヘルムはやっと、セルビアが25日午後6時に出した返答の本文を読むことができた。言われているように、ドイツの政治指導者らは、手間を惜しまなければ、26日中にそれを入手できたことだろう。

そして27日の正午ごろ、ベルリンのセルビア臨時代理大使からこの知らせが伝えられた。したがって、皇帝は27日の午後までにそれを見ることができたかもしれないが、実際には、それは午後11時30分までベルリンを離れなかった特別な使者によってポツダムに送られた。こうした（あえて遅らせた）措置は、オーストリアによる宣戦布告（28日）を阻止するには手遅れになる翌日まで、（それを見たら阻止するであろう）ヴィルヘルムが見ないようにするためのものであったと思われる。それは、ベートマンとヤーゴが要請したことであり、チルシキーは、28日か遅くとも29日にカイザーに送られることを期待していたと、両者に話していた。

カイザーがセルビアの返答を読んだのは27日の夜ではなく28日であることは明らかである。なぜならその文書の冒頭に「今日初めて、宮殿で読んだ。1914年7月28日」と書かれているからだ。

　彼ら自身の観点から、ヴィルヘルム通りの人々には、セルビアからの返答を皇帝にできる限り知らせることを延ばす十分な理由があったことは認めなければならない。

p467
おそらく27日の会合（origin p433　Mc Meekin JULY1914　Count down to war p227）では、カイザーは危機の平和的解決にかなり好意的な姿勢を示していたと思われる。間違いなく、27日の夜にベートマンがリヒノフスキーの電報をチルシキーに転送したのは「陛下の命令に従って」であり、そのため、ベルヒトルトは、27日朝に表明されたグレイの希望について、知らされるべきだった。その希望とは、ドイツがウィーンでの影響力を利用してセルビアの返答を「満足のいくもの、または対話の基礎として」みなしてもらいたいというものだった。 1

28日早朝、ヴィルヘルムの目の前には、セルビア語の返答とともに、ロンドンの大使リヒノフスキーからの重大なメッセージと、命令は実行されたが、それに付随した曲がりくねった不誠実なコメントについては沈黙を保っている旨を記したベートマンの電報があった。それはウィーンへの提案に付随したもので、ヤーゴが、ベルヒトルトにイギリス側の希望を断るように仕向けるために27日の夜にセジェーニに言った内容についてのものだった。2

ベートマンが沈黙した理由は、カイザーが、危機から抜け出す方法を模索する方向に傾いているという認識だったのであろう。そしてこの点でベートマンは間違っていなかった。プレッセン将軍は28日の日記の中で危機の平和的解決について述べている。

2. The Chancellor’s delay ; his aim is not to ‘hold Austria back’ and to cast the blame on Russia if a general war results (p. 470).

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3. Austrian evasiveness on the subject of territorial desinteressement

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