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Meanings in Some Early Fifteenth-Century Mass Pairs* ROBERT E. PALMER |
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その前
| p494 ドン・ランデルの比喩は、音楽学のトレードの他の道具の中でも、様式のパラダイムがしばしばあまりにも便利すぎる構成であることを私たちに思い出させるのに役立つ。 実際には、それらの使用は危険性を構成する可能性があり、循環的推論の可能性をはらんでおり、それ自体で私たちが研究する作品における個性の認識を高める可能性がある現象の認識を妨げがちである。 初期のミサ設定の研究における最も身近な戦略の1つは、統一の探求であり、これは共通の音楽資料を、美的に首尾一貫した全体に共有するように思われるミサ通常文の個々の楽章を集めることを試みる検索である。 異端が認められたのか、それとも15世紀初頭に何らかの有用性を持ったのか、そしてそれがどのような目的で採用されたのかは、しばしば疑問であるが、それはこれらの作品間の関係を理解するために不可欠なものとして現れる。 ボローニャ写本、Civico Museo Bibliografico Musicale Q15中の明らかに関連したミサ曲 の組の表現は、こうした組化の”作品としての存在”と、このレパートリーで音楽の探求がどの程度義務付けられているかの両方に関して、疑問を投げかけている。 このことを考慮すると、内部の音楽的な証拠も（そうでなければ重要な）、写本の歴史と構造も、完全で正確な音楽的親族関係の絵を保証するものではない。 p４９５ The Tapissier-Fabri Pair in Q15 問題の設定、グロリア（ff。47v-48)とCredo（ff。48v-50））は、組となった通常文の楽章に関連した標準的な特徴を示す（表1参照）。  その楽章は、写本の中で連続して配置され、声部、音部記号、メンスーラ計画、終止音において、非常によく一致している。さらに、それらは、Q15 おいてつながりがあり、クレドは”タピシエ”(f. 48v),に、そして、先行するグロリアは"Tomas fabri scholaris”is "student、(f. 47v),すなわち、タピシエの弟子”に、帰せられている。ゆえに、このようにして提示されて、それらはスクライブによって集められた一種の生徒 - 教師間の回顧の一種を作り出している。３ 3 Gilbert Reaney は、このアレンジの意味が説得力のあるものであることを見出し、タピシエの作品の彼の版に、ファブリの作品を含めた。同様に、Mollは、 Q15におけるFabri とd Tapissier 設定の設定間の様式的な類似性と音楽的相応性を引用し、ファブリのグロリアを、彼が「ほぼ確実なフランスまたはブルゴーニュの起源」で区別したミサ曲の楽章のグループに認めている。 2つの作品の間にはさらに関連性がある。すなわち、先生（Tapissier）の作品が学生（Fabri）のそれに「影響を与える」ことについてもっともらしい主張をする種類の音楽データである。 これらの中には、各作品の冒頭あたりでのほぼ同一の音型で現れる顕著なカデンツパッセージ（例１）、およびTapissier のCredo（例２）中に見られる認識可能なリズムパターンのFabriの作品への取り込みがある。 例１  例２   p４９９ さらに、テクスチャの一般的類似性がある。すなわち、両者とも、２つの同等の低声部を持ち、treble優位形式（両者とも、上声部のみに歌詞がついている）である。高度にシラビックなテキストのデクラマシオン、両声部における"note-against-note"様式の強調は、２つの楽章に共通の別の傾向となっている。４ 4 Reaneyが述べているように、これはこの時代のtempus imperfectum 設定（Reaney、II）、特にグロリアとクレドの楽章によく見られる効果であり、そこでは明らかに、比較的長い普通のテキストを扱う有用な手段であることが理解される。 Fabriの音楽とTapissierの音楽の間の様式的な類似性は、各設定の最後のAmenセクションで顕著に強調されている。両方の作品で,cantusの最初部分の降下の動機の相応がある（例3のそれぞれの冒頭小節に注意）。   どちらも、それぞれの作品のアーメンに特有の機能である、tempus imper fectum cum prolatione perfectaにおけるsemiminim movementの導入を特徴としている。どちらの楽章でも、他の例よりもはるかにアクティブな上声部を作成している（たとえば、例1と例2を例3と比較せよ）。 さらに、Tapissierの Credoの場合、最終的な音楽はある意味で、全体として、前の楽章から分離しているように見える 。 元の設定に追加された、かなり意図的に変更された結論が残されている印象がある。 この状況の最も明白な説明は、彼の作品と彼の教師の作品との間のより大きな「統一」をもたらしたいと思ったFabriが、TapissieのCredoに最新のAmenを提供したことである。５ 5 この仮説は、Reaney（前出）によって提唱されている。同様に、Hanna Stiblein-Harderは、FabriがTapissierによる”より簡単な”Amen”を "より豊かに装飾された" Amenに置き換えたことを、 "あり得ないことではない"と認めている。 その後、それは、Fabriの作品が「彼の師による1作と対を形成することを意図した」ということであり、彼が「自身の統一したやり方で」」楽章をリンクさせたというのがハムの結論であった。 さらに、Reinhard Strohmは、この組によって示唆された関係において「友好的な競争におけるミサ組を共に作った作曲家たちの新たな実践の証拠である」、ことを見出だした。" Strohm, The Rise of European Music, 138o-1500 (Cambridge, 1993), 145. Moll has Mollは、TapissierとFabriによる設定が、Q15 におけるFabriによっていくつかの点で示された”楽派”を構成するようにFabriが特定した楽章のような複合体に置かれたと示唆している。 この広範な仮説に暗黙のうちに含まれているのは、Fabriが、彼の作品をTapissierの作品と組み合わせることで審美的に満足のいく組み合わせを生み出すことを決心した概念である。彼はどういうわけか、2つのアーメンの間だけではなく、グロリア - クレドの「構造」全体に渡っても聴覚できる連続性を求めた。 p50１ 作曲家（または彼の弟子）のイニシアチブの推定上の考え方にあまり焦点を当てず、代わりに写本自体の存在に目を向けると、別の視点が浮かび上がってくる。 これらの関連した結末が、TapissierでもFabriでもなく、所与の場と時間で自身の好みに特に適したペアを作成するために両方の楽章の伝搬に介入している3番目の人物の作品である別の可能性があり、それを考慮する必要がある。 Q15のスクライブは、実際、まさにこの種の活動に従事していたことでよく知られている。 Margaret Bentは、写本がその（明らかに単一の）スクライブによる「広範囲の意図的な選択」を反映して、管理および修正の長期的な根拠を提供していることを観察している6。 むろん、変化は、スクライブによる伝搬の間では通常起こっている。すなわち、彼らは、明らかな誤りの修正、テキスト付けの再配布、ある声部または別の声部での短い範囲の音楽の時折の置き換えなどに関心を持っていたかもしれない。7 7 密接の関連した写本であるOxford, Canon. Misc. 213でのcomcordancesの比較では、これらの特質は、Q15のスクライブの作品において特に際立っている。See Gilbert Reaney, "Musical and Textual Relationships among Early 15th-Century Manuscripts," in Gordon Athol Anderson (1929-1981) しかし、Q15のスクライブの仕事において、Bentはより徹底的で個々の修正主義の証拠を見つけた。 すなわち、彼がコピーしていた作品についての考慮された審美的な判断を反映した上での介入である。 ｐ502 Bentはまた、「非常にフランスびいき的な」初期の写しから、スクライブの後の作品に特徴的な、よりイタリア風の傾向へと進んだことにも注目している。 ここで問題になっている2つのAmensでは、各セクションの非常に活発な上声部は、melismaに対して、最も適切な瞬間に出現している。これは、コピー時のスクライブの好みに合わせて、作品の最後を変更しようとする意図的な試みを、少なくとも示している可能性がある。 おそらく、こうした特徴は、15世紀の第1四半期にイタリアで出現した記譜法やリズムトレンドの発展を考慮に入れるためのものだったのかもしれない。もしそうであれば、1430年代半ばに完全に明らかに表示されるようになった写本中のレパートリーと、より一般的な表現の変化とが一致するかもしれない。 この見解はおそらく、タピシエのクレドのAmenに存在するsemiminim movementの優越によって生まれた。その目的が何であれ、Q15と、そのコンコーダンス資料のApt 16 bisの両方における楽章の（明らかに以前の）本体には存在しない特徴であった。 さらに、これらは孤立した例ではなかった。下記で明らかにされるように、Amensの終止のための明白な修正は、Q15のグロリア - クレド組の間で異常に目立っている。 そうしたことは、このスクライブが、伝搬とレパートリーの提示に関して非常に活動的な（特異ではないにしても）アジェンダを維持していたという、Bentの見解を裏付けてはいるが、これらの努力が楽章の終わりに集中しているように見える理由はわからない。 まだベントの見解を裏付けるが、このスクライブは、伝搬とレパートリーの提示に関して、（特異ではないにしても）非常に活動的なアジェンダを維持していた。 Fabri-Tapissier: Putative Biographical Relationships p504 Transmission Fabriが実際にTapissierのCredoを知っていて、Gloriaの類いの設定を作曲していたと仮定すると、Q 15に現れる組の論理的合理性は、Fabriに関連する伝統を通して両方の作品の伝搬をもたらすであろう。 Strohmが示唆しているように、Fabriが最終的にコンスタンツ公会議（1414-1417）のためにブリュージュを去った可能性はある。 Fabriがコンスタンツに（仮説的に）存在していたことで、彼の作品は、15世紀初頭の最も重要な場所の1つに配置され、北イタリアへの普及につながった可能性がある。 FabriがConstanceに進出していた場合、彼は、およそ1412年に、対立教皇ヨハネ23世によってprebendsに任命された聖職者のひとりであった、Robert Sandewinのcompanyでそれを行ったかもしれない。 Sandewin は、コンスタンツ公会議のために1415年にブルージュを去り、そこで彼は、教皇の礼拝堂の音楽家に加わった。この頃、ファブリの存在はもはやブルージュには記録されていないが、その後の活動の証拠は、ウィーン近郊のHeiligenkreuz修道院の写本に含まれる作品から推測されるかもしれない。 彼に帰せられる3つの作品は、1410-1420年頃のMs. Heiligenkreuz, Archiv des Zisterzienserstifts に含まれている。これらはふたつのフランドルの歌、Die mey so lieflic wool ghebloitとAch Vlaendre vrieであり、そして１つはラテン語のSinceram salutem careである。 Thomas Fabri Ach Vlaendere vrie このラテン語の作品、精巧なカノンを含む「謎の歌」は、音楽家の同僚、「Buclare」に宛てられたもので、彼に対して、音階のルールを使って音楽の謎を解くことに挑戦したものである。この作品はイタリアの半島が元として知られており、関連する作品をMod A写本に含んでいる。 Furnis reliquisti quare（ff。35v-36）は、Buclareに対するテキスト、ならびにsolmizationの流れとその固有の解決における言及によって、Sincerem salutem と関連している。 ModAの作品Furnis reliquisti quareは、Magister Egardusに帰せられている（https://www.canons.org.au/catalog/1000000468 ）。そのMod Aのセクションは、教皇礼拝堂に関連し、1410年にボローニャで開催されたコンクラーベで集められたと思われる多くの作品を含んでいる。 一般的には、イタリア北部へのファブリの作品の伝搬は、ブルージュからコンスタンツへ、あるいは（おそらく）この時代の間、教皇礼拝堂や、それ自体が有名な遍歴の巡礼者との接触を含むボローニャへの2つのルートのいずれかをとることになった。 教師と生徒としてのTapissierとFabriの関係も同様にもっともらしく、Q 15のGloria-Credoの伝播の経路（推定される「ブルゴーニュ」の組として）は、Strohmによる推測では、FabriのConstanceへの旅行の時と関連して考えられる。 しかしTapissierのCredoは、 1420-25年頃にQ15の編纂が始まった時には、すでにかなり古い作品であった。 それは、1395年および1405年の間に、Apt写本のff. 34v-36にコピーされた。Apt写本では、この作品は、ff. 34v and 35双方で、 "Tapissier"と記されている。 重要なことは、以前の音楽のreadingではQ15に見いだされたものと非常によく一致しているが、Apt写本のバージョンでは、楽章の終わりに全く異なるAmenがあることである。 p506 Comparison of Apt/Q15 Amens Apt写本のTapissierのCredoのAmenセクションは、Q15よりも短く、単純である。それはまた、それ以前の音楽のスタイルにはるかに近い。実際、Q15のTapissierのCredoのAmenの最初は、容易にApt写本を呼び起こさせる。（例3と4を参照）。 Q15のTapissierのCredoのAmenは、その他の部分よりもファブリのグロリアに近いスタイルをしている。しかしそれは、Fabriがいずれかまたは両方に関与していることを意味しているのであろうか？ いずれの場合も、Amenは彼の改訂プロジェクトの1つで、Q15のスクライブの作品だったかもしない。 先に述べたように、スクライブは、そうした結論のセクションを作ることが、彼自身の好奇心をつなぐのに特に魅力的であることを発見したようであり、そして彼は、ここで最初にこれらの２つの楽章をまとめることに対して責任があったと言われるべきである。 特にAmensを締めくくることに対するスクライブの明らかな偏好は、Arnold de LantinsによるGloria-Credo組化の彼の扱いにおいて再浮上した（Q15; ff.111bisv-114）。この場合、各楽章のAmenセクションは、concordant資料であるBologna、Biblioteca Universitaria、MS 2216（BU; ff。）に見られるバージョンと比較して、著しく長くなった（グロリアで3perfections、クレドで4perfections）。34 34 Jean Widaman は、アーノルドのミサ曲設定の研究において、この組を詳細に調べて、BUのクレドのAmenは「より大きなオリジナルの縮小版」であるかもしれないと示唆している。Jean Widaman, ";The Mass Ordinary Settings of Arnold de Lan tins: A Case Study in the Transmission of Early Fifteenth-Century Music" (Ph.D. diss., Brandeis University, 1988), 194-95 しかし彼女は後に、問題となっている変異が「2人の個人的なスクライブの好みと習慣から」生じた可能性が高いと結論づけている。同書、201-02。 これらのコピーの間の多数の変形が各楽章の本体にも発生することは事実であるが、2つのAmenは異なる種類の多様性を示している。35 35 Amensの長さの他に、Q15とBUの各楽章のバージョン間の変異には、音部記号の配置と調号、リズム構成、そして最も重要なことには、contratenorのためのテキストメッセージに対する対照的なアプローチが含まれる。同書、181 - 82頁、および表4.1 これらのセクションの変形は、完全なポリフォニックテクスチャーに影響を及ぼす。そしてクレドの場合（その最終カデンツはグロリアのそれと一致するようにQ15で明らかに修正された）には、「全楽章の基本的な目標」を含んでいる。 36 36 同書、181 明らかにさらにラディカルな例は、この解釈でTrent 92（ff。3v-6）に見いだされた、おそらく以前のバージョンの寸法をはるかに超えて拡張されたBinchois CredoのAmen（Q 15; ff。132V-134）の改訂である。 p508 A Tapissier-Cordier Pairing in Apt それが起こると同時に、Tapissier のCredo（48v-48r） は、Baude Cordierによるグロリア設定（30v-31r）における初期のパートナーを持っているように見える。 Baude Cordierによるグロリア（30v-31r）は、声部、音部記号、終止音の点でTapissierのクレド（48v-48r）とよく一致している（表1参照）。 それらは写本の異なるセクションに現れているが、同様に、明らかに両方とも、Apt写本の同じスクライブによってコピーされた。 楽章はまた内部の細部を共有する。 どちらも4つのセクションに分かれていて、内部カデンツのパターン、楽章を横断するテキストの分布、そしてメンスーラ計画には類似点がある（表2参照）。  最も興味深いのは、Apt写本にあるCordierとTapissierの楽章のAmen同士の非常に密接な関係である。（例4） 各セクションの開始と終了のフレーズは、非常によく似ている。そしてすべての本質において、CordierのAmenはTapissierのそれに「含まれている」と言われている39。 この見解は、2つのアーメンの上声部の間に見いだされた直接の対応の数によって生まれる（例4参照、およびこれらの対応のリストについては表3を参照）。  Cordier のGloriaの終止時の二重導音進行は、Tapissierの楽章の終止でのcontratenorの「オクターブ跳躍」とは対照的であるが、下声部は、互いに直接関係している。（最初の2小節はほぼ同じ）。  
さらに、2つのAmenは、スクライブの詳細を通して関係している。すなわち、両方の作品において、Apt写本のスクライブは、白色記譜法の使用を通してimperfectionを表現した。（ただし、赤は写本中でより頻繁に遭遇する）。 それぞれの楽章の主要部の間にも、かなりの類似点がある。タピシエのクレドに関連して前述したリズムパターンは、コルディエのグロリアでも同様に顕著である（例2）。 同様に、短いシラビックなフレーズの一般的な共通点があり、Apt写本におけるテキストのdeclamationと他のミサ曲音楽の特徴を明確にしている（例5を参照）。 かなり厳格な syllabic declamationは、一部には教皇ヨハネ22世の酷評（訳注；1324/25年にアヴィニョンで出されたヨハネ22世の勅書。教会音楽についての尊厳と簡潔さの回復に対する厳格な指示をした）から持ち越されてきた、おそらくApt写本レパートリーが望んだ一種の典礼上の妥当性を、ある程度表しているかもしれない。41 41 Mollは、ヨハネ14世の有名な勅令、Docta sanctorum（1324-25）の当時のフランスのミサ曲音楽、特にIvrea Codexへの影響を主張している。 これは、Apt写本レパートリーの確立と、14世紀後半のアヴィニョンでの教皇礼拝堂に関した可能性が非常に高かった。 p510 Cordier-Tapissier: Biographical Relationships Triangulation しかし、この問題に追加するべき情報が1つある。CordierのGloriaは、Q15（ff。30v-31）にもあり、Amenを含むAptのそれとよく一致している（表1参照）。 52 この作品の帰属は、実際には"baudet cordierに帰せられるQ15に由来する。 それでは、（CordierとTapissierの）2つの作品は、1つの良く知られた資料（Apt）に密接に関連していて、最も明白な関連部分（Amen）が抑制されて次の作品（Q15）に現れ、そしてTapissierの場合、新しい関係をどのように確立したのか？ Q15でのFabri-Tapissier組の表示は、単に（Ａｐｔとの）別の組み合わせを提供するものではない。それは、別の総合的なものとのＡｐｔ写本での組化において、スクライブ自身の制作だったことにおいて、我々が非常に満足するような統一に取って代わるものである。 それでも、 Q15 での組化は、明らかな「作曲後の」手作業にとっては、それほどまとまりがない。権威ある支配の根拠と見なすことにあまり関係のない説明は、 我々が「作曲的な」流行りとして認識しているものにもかかわらず、近代の作曲計画の概念からではなく、むしろ（おそらく）経験豊富な音楽のコレクターおよびその実務家の音楽的判断から生じている。 p513 最近、Margaret Bentは、Q15のスクライブがそのような人物であった可能性が高いことに気づき、候補者として、 Vicenzaの司教であるPietro Emilianiの歌手で長年の牧師であるBartolomeo Rossi da Carpiを提案した。バルトロメオは、ポリフォニー本の素晴らしいコレクターであったが、作曲家としては知られていなかった。しかし、彼は、一連のモノフォニック・シーケンスとポリフォニックなLamentationsをVicenzaのカテドラル用に用意するという意欲からも明らかなように、洗練されたレパートリー構成をかなり可能にしていた。 写本の遂行と結綴の拡張設定におけるバルトロメオの関心は、どちらも彼の遺言に映し出されていた。バルトロメオのような人物が、 Q15 のレパートリーの編纂と表明に関わっていたと考えることは、ここで展示されている音楽の親族関係をどのように説明すればベストかについての彼の疑問を複雑にする（そして豊かにする）ような努力に対して、「作曲の現実」の問題に私たちを連れ戻す。 標準的な「音楽学的インタフェース」は、形式主義的分析戦略の観点から様式的な証拠を構成する傾向がある。このアプローチによって生み出された疑問は、美学的理念としての音楽の一貫性に基づいており、その起源は「作曲家」の創造力の中にあることが最も多い。 ランデルの診断に戻ると、この青写真は「親しみやすさと一貫性を保証する」。すなわち親しみやすさは、ここでは、共有された音楽素材の合理化のための認識論的枠組みとともにあり、一貫性は、その起源と目的についての説明をしている。 このアジェンダを追求することで、目的の効果を達成し、問題の楽章における分析的な一貫性を実証することが可能となる。 重要なことは、我々が作曲上の現実を検索すると、分析的統一性が表示されることである。 驚くことではないが、音楽的関係が最初に分類された先験的基準が対応するのである。 もちろん、これらの作品は、音楽的なものとそうでないものの複数の関係を明示している。 問題は、関係が意味することは何か？ ということである。 上記で概説した目標を超えて見て、我々は、異なる疑問を投げかけるであろう。 導入された作品間の音楽的correspondences は、その目的は何のためだったのか？ 誰のためのagencyだったのか？ これらの組（「作品の制御」のようなアイデアで我々が求める非常に一貫性のあるもの）の推進力は、実際には、編纂者として、批評家行動したスクライブから来ていたのではなかったか？ p514 これらの疑問への回答は、当然のことながら、そこから証拠を見ることができる点に依存している。 一方では、FabriとTapissierとの関連性の確証（実際には、Q15のスクライブによる指定のみによって示されている）は、それらの2つの楽章の間の音楽的統一の詳細において、Q15のスクライブから由来したような最強の要素に、求められる。一方、Baude Cordierがブルゴーニュの厳格なBaude Fresnelと同一視される可能性は、Apt写本にコピーされたミサ曲のペアの統一に関する仮定によって支持されている。 それぞれの場合において、根拠に対する（外部と内部の両方の）一般的なスタンスは、その根拠が最終的に整理されることを支持する特定の説明によって、巡り巡って調整されている。あまりにも単純なケースを提起するために、編集の基礎となる「最良の解釈」を確立することを目的とした状況の検討は、分析的統一性を高める解釈を有利にするだろう。 これの背後に潜んでいるのは、より大きな音楽的共存性が、より正確な作曲コントロールの結果であり、したがって「クリエイター」作曲家の領域の結果であるという概念である。 さらに、Randelの道具箱からの「技法の共通のセット」は、編纂の領域から伝記のそれへの容易な移動を許容する。さらに、タピシエの議論におけるファブリの作品の通常の言及、そして後者による作品の編纂と共に前者のグロリアの包含。 それにもかかわらず、我々はこの適合性に疑問を投げかける。結局のところ、Q15の情報が、歴史的なFabriまたはFabriのTapissierとの推定上の関連性に特に近い、または非常に遠く離れているという確固たる証拠はない。 実際の作曲家の署名がこの時期には少なく、その存続のパターンや伝搬の気まぐれによる環境は、実際には少なくとも、そのような文書に含まれる情報を保存するために割り当てられた、相対的には重要でない同時代人を示唆する限りにおいて、概念的な特徴の一部と見なされるかもしれない。 調査の限界を超えて、まさにこうした状況（ 作曲家の経歴によって課される制約およびUrtextの解釈を承認するための要件から解放 ）は、音楽学者がよりすぐに資料自身と関わり合い、そうでない場合よりももっと広範な質問を投げかける機会を提示する。 このように、写本の証拠自体を幅広い範囲の音楽的および知的活動の目撃者として受け入れることは、批判の際に明らかに批判的な立場に立つことである。 p515 作る方の問題を取り上げてみる。 Fabriも、実際にはTapissierの学生でなのであり、彼の師であるTapissierのクレドの片割れとしてグロリアを作った。あるいは、 agency は、Q15において組を作ったスクライブと一緒に居住し、彼が最も満足できると感じた楽章の終わりに明白な結びつきを形作った。 どちらの場合でも、Cordierの楽章とのより早期の組（明らかに利用可能で、よく知られている可能性が高い）を考慮に入れなければならなかった。 誰が（概念的に）責任を負っていようとも、重要な問題は、以前の組が別の組に置き換えられたことである。 驚くべきことに、これは以前の組（すなわち、Apt写本に保存されていたTapissierのAmenのバージョン）を結びつける最も強い結びつきの1つを切り離し、その代わりに新しい楽章を含む同様に有形の結びつきを作り出した。 Fabriの場合、彼が意図的にTapissierのAmenに合うようにそれを作り上げたというのが、もっともあり得そうなことである（それぞれの楽章の本体もそうである）。 既存の音楽のセクションを彼の教師の作品と交換することは、それから彼が「近代化」の必要性を見出したかどうかにかかわらず、想定される学生 - 教師の関係を考えると、あまりありそうにない戦略に見える。60 60 もちろん、1つのセクションを削除して、その場所に新しい音楽を挿入することによって達成された、ミサ曲組の間の「借用素材」の利用は、この時代には十分に共通する手順であった。See Roland Jackson, "Musical Interrelations between Fourteenth-Century Mass Movements (A Preliminary Study)," Acta musicologica XXIX (1957), 59-63. しかしながらすでに見たように、Q15 のスクライブは、新たな組として、タピシエの終止部のアーメンの改訂によって、それらを「より良い」アラインメントにすることは、完全に可能であった。実際、彼は（おそらくは独自に）3つの楽章すべての間のつながりを認識しており、それらの提示に関して、美的判断を実行する立場にあったように思われる。 （額面的に見れば、どちらの写本だけでも、ここで観察される三角関係の程度を示唆するものは何もない。） そのようなメンスーラ音楽の取扱い者が、これらの選択をするのに適格であり、自由に感じたということは、我々が写本研究の「標準的なインタフェース」と作品の権威の問題を伴うその（一般的な）関心から遠ざかって初めて明白になった。 p516 それでも、写本のレパートリーのいくつかの内部的側面を形作る際に、Q15のスクライブの潜在的agencyを受け入れることは、彼が発する外部の詳細を完全に割り引くことではない。 確かに何らかの情報や洞察力が、Fabriの設定を特定し、Tapissierの設定に直接関係させるようにそれを記すように彼を導いた。 おそらく彼は、それ以前のリズム型（グロリアの本体で顕著であり、クレドの同様のパターンをモデルとしているように見える）を遵守し、そして彼自身の結論を引き出した。 スクライブは、Fabriへのタピシエの教えについて、ある程度の独立した知識を持っていた可能性もある61。どちらの場合でも、帰属は作曲家としての2人の推定的関係を超えた情報を示すかもしれない。 61「音楽の後継」の現象は、最近、Paula Higginsによる調査の主題となっている。"Musical 'Parents' and Their 'Progeny': Q15で示唆された関係は、こうしたHigginsの主張よりも早い例であるが、Fabriの叙述者が彼をTapissierの弟子として特定するか、Q15のスクライブが知っていたある種の得た指定を暗示しているのかもしれない。 実際、ここでのすべての情報を考慮に入れると、via media の可能性がある。 このシナリオでは、以前の設定は変更されてはいないが、FabriはTapissierによる既存のCredo設定をGloriaでモデル化した可能性がある。 Credo設定を、CordierのGloriaとの初期の組み合わせで扱い、そしてFabriの作品の背景についてある程度の知識を持っていたので、Q15のスクライブは、その作品を、改訂レパートリーコレクションにおけるFabri-Tapissierペアとして発表することにした。 状況を評価する際に、彼はCredoのために新たなAmenを作曲し、Cordierのグロリアへの以前のつながりを覆い隠し、コレクションにおいて他の場所で行っていた同様の修正とうまく一致した解決をした。 我々は同様に、Aptの証拠とそれのCordier-Tapissierの組の提示について、いくつかの疑問を持つかもしれない。結局のところ、そこに見つかったアーメンのセクション間の関係は、ほとんど便宜的なものなのではないか？ これらもまた、そのように密接に一致した終止を作る際のスクライブのイニシアチブの例を示しているのではないだろうか？ Aptの件は、Q15に見いだされた種類の大規模な改訂を伴う可能性は低いように思われるが、その可能性は除外されるべきではない62。 62 Staeblein-Harder suggests this possibility, and, in fact, views the Amen of Cordier's setting as an adaptation which "must have been made in the orbit of the Ms. Apt," Staeblein-Harder 46 いずれにせよ、問題を提起するのは，レパートリー、写本と、より文化的に埋め込まれた相互関係のネットワークほどには「作曲家とその作品」の近代美にあまり焦点を当てていない背後にある力を考えることである。 p517 これらの地域の詳細（Q15の解釈）の背後にある潜在的なagencyに我々の視線を向け直すことへのさらなる利点は、我々が同時に音楽文化全体のより広い部分にもっとはっきりと焦点を合わせることである。 我々は、「最良の解釈」を確立する範囲を超えているかもしれないが、それにもかかわらず、最初にミサ曲楽章の組化を動機付けた力を理解するために不可欠な態度と概念についての見通しを得る。 それら自身の組化、そしてそれらが示す音楽的対応は、自律的な美的創作のようには見えず、むしろその音楽を集めて演奏した人々の様々なニーズによって形作られた、それらが使われた文化への反応のように見える。確かにいくつかのケースでは、非常に個人的なイニシアティブの結果なのである。 Conclusions ここに提示された事例から明らかなように、14世紀後半から15世紀前半にかけての音楽家やスクライブは、組になったミサの楽章の中での音楽の互換性と一貫性に関する選択をした。また、それらのアイデアが取り入れられた関係が、「標準的な音楽の接点」だけに基づいて直感するよりもはるかに流動的な観点で理解されていたことも明らかである。 この期間の大部分を通しての写本の制作は、創造、演奏、そして修正のすべてが重要な（そして相乗的な）役割を果たす幅広い連続的な音楽活動の一部であった。レパートリーの静的な表現、具体的な解釈、そしてそれらが提示するかもしれない相互の音楽的関係さえも意図していなかったし、その結果として得られた写本も意図していなかった。 同様に、スクライブ間の伝搬は、それ自体が必ずしも私たちが想像しているような統一プロジェクトではなく、結果として得られた写本は、レパートリーの静的表現、具体的な読み物としても意図されたものでもなかった。 結局、この範囲にわたる相互作用の流動性は、さまざまな取り扱いを促すものと見なすことができ、それらのすべてが私たちが研究する音楽全体の特定の形式を形作る際に果たす役割を持っている。 「教師と学生」、または「親子」のように、作家と演奏者（ユーザー）の概念的な対立は、音楽的道具箱の中の貯蔵されたペアの1つを構成している。それが主題として取る「音楽作品」とそれがそれらの起源を定位する権威ある管理の両方の客観化に頼って、この定式化は最も見直す必要があるよく知られた戦略の中にある。 より厳密に道具箱の「外側」で（または少なくとも意識的にそれを意識して）考えると、初期のMassペア間のさまざまな相互関係のようなケースがさらに明確になる。さらに、こうした思考は、このレパートリーを最初に組み立てて使用し、現代の様式的概念の多くがまだ（あまりにも頻繁に）が頼っているもともと雑多な音楽の判断を備えるような人々によってなされた（余計に作曲された）貢献の非常に充実した説明を可能にする。 |