| THE REFRAIN
AND THE RISE OF THE VERNACULAR IN MEDIEVAL FRENCH MUJSIC AND POETRY2 |
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| 2 Clerical and Monastic
Contexts for the Intertextual Refrain Ci l par qui fois et verites dev roit estre enseigni 巴 ont les cuers si avugles d'estre en signori 巴， qu e trop pou reluist lor bontes car il sunt trop enclin au monde d'asses. A peine s voit on de vin qui n'i soit adounez." 忠実と真実によって 教えられ人々は 盲目の心を持つ 力によって 彼らの善きものはほとんど輝かない なぜなら彼らは強く触れているから この世の出来事に 以下のような教会人を見るのは稀 それらを触れようとしない人 １ １M90， transmitted on Mo 51v in Ce queje tieng (M89)/Certes moul est bone vie(M90)/Bone compagnie (M91)/Maner et si ai trove maint clerc ， la chape ostee ， qui n'ont cure ， que la soit logique des putee. Li hoste s est par deles ， qui dit，“ Beves." Et quant vins faut ， si cries: “Cil nous faut un tour de vin ， Dieus ， car le nos donez! "" そして私はしばしば見つけた 聖職者が頭巾をあちらに置き その存在に、何ら関心を持たない 論理のディベートの 主人は客のすぐとなりにいる そして言う。”飲め！） そしてワインが足りなくなる。彼らは叫ぶ 「俺たちはもっとワインが必要だ」 「善き神よ、われらにワインを与えたまえ」 ２ ２ M91. In addition to appearing as the motetus voice of Ce queje tieng (M89) /Certes 13世紀のモテットの声部から引用された上記の引用は、中世の聖職者の不適切な世俗的行動に関する不満足で混乱させる観察を提供している。テキスト相互関連性ルフランは、 トロヴェール歌や多くの分野に見出されたテーマや要素を、きびきびとした短縮された形式で、反映している。 特に、ルフランには、欲求不満な愛の痛みに対する愛と苦情の要求が含まれている。しかし、地上的な欲求にこだわっているにもかかわらず、テキスト相互関連性ルフランは、 しばしば聖職者的文脈で浮かび上がってくる。世俗的な関心を持つこの聖職者の魅惑は、上記モテットで探求されたテーマと共鳴する。 第1章では、我々は、若い女性に関連したround-dance songsにその起源があるテキスト相互関連性ルフランが、中世作品中のその伝搬パターンには反映されていなかった、という不朽の仮定を見出した。これは、私たちにテキスト相互関連性ルフランを理解するための異なる意見を模索することを奨励する。次のように、私は一見異なるテキストを探求する。 最初のものは、テキスト相互関連性ルフランを引用した長い注釈を通して解釈されたOvidのArs amatoriaの母国語翻訳である。 2番目は、母国語の格言のコレクションに関するラテンの解説であり、そのうちのいくつかは実際には、テキスト相互関連性ルフランである。 これらのテキストに伝播されたルフランは、他の作品でも生じている。 私は、モテットレパートリーにおけるそれらの一致に特に注意を払う。これらの作品は、多くの重要な特徴を共有している。 これらはそれぞれ、ラテン語と古フランス語が近接していて、すべてが匿名であるジャンルを表している。さらにこれらの作品はすべて、教育を受けた男性によって書かれたものである。翻訳とモテットの場合、著者はおそらく聖職者であった。格言の解説者はほぼ確実に修道士であった。 翻訳の由来は不明であるが、OvidのArs amatoriaは、学校教育と密接に関連していた。大学生や巨匠は、確かに、母国語翻訳を作成するための資料テキストに十分な親しみを持っていたであろう。同様にモテットのレパートリーは、パリがその起源であったと考えられている。おそらくは最初はポリフォニーには不慣れな歌手によって、発展させられたのであろう。4 大祝祭の日に、これらの歌手は Notre Dame大聖堂を、オルガヌムの声で満たした。それは、モテットがもともと由来したジャンルであった。5 ｐ37 彼らとその後の世代のモテット作曲家は、ある程度の宗教教育を受けた聖職者であった。格言のコレクションは、修道院の内容を示唆している。ルフランの扱いにおいて、格言のコレクションは、修道院の学習に強く関連する注釈的実践を示している。これらの異なるテキストでは、テキスト相互関連性ルフランは、特にトロヴェール歌のジャンルのような、母国語表現を呼び起こす。学のある著者は,、引用されたルフランの困難に応対した。彼らの解釈方法は、教育の共通の側面と、13世紀の学問的および修道院的思想に特有の特徴の両方を反映している。匿名の修道士は、ルフランの世俗的な素材を寓意的に取り戻すのに対し、翻訳者とモテットの作曲家は、fin' amorsの主題における母国語のauctoritatesとしてルフランを提起する。 6 彼らの反応では、これらの著者は、ラテン語風のauctoritatesと同時代の母国語文化の間の関係をしっかりとつかんでいた。 Subjctivity， anonymity ， and authorial sensibility among clerical and monastic authors この章で取り上げる作品はすべて匿名であるが、それでも、それらを作り上げた修道士や聖職者の学習と教育の実践を反映している。 Ｓａｒａｈ Ｋａｙは、個人主義ではなく一般化している方法で機能することは、中世の文学の主観性にとっては可能である、、論じている。中世の著者は自分自身や彼の人格をコミュニティのメンバーシップと区別しないかもしれないが、個人ではなくコミュニティに関連した特定の意識を知覚することは可能である。7 我々は、個人の特定や問題の著者の名前へのアクセスはしないかもしれないが、それにもかかわらず、彼らの作品は、解説と引用されたテキストの再解釈を強調する、聖職者または修道院のような、熟達した感性を共有している。 私は、「感性」のこの概念を、権威のある声や主観性よりもむしろゆるやかにしようとするものであり、そして私は、中世の聖職者や修道士が均質であったと示唆するものではない。 にもかかわらず、これらの匿名の作者を、共通の学習方法、共通のスキル、共通の知識体系によって統一化された共同体書法の一部として構想することは、生産的になるであろう。 ｐ38 問題となっている作品の匿名性は、最初は、このような議論を完全に禁止するように思われるかもしれない。13世紀の詩の学問を長く支配した構造主義者の伝統的な批判では、匿名性と定型的な修辞的様式の普及が、主観主義と原作者の概念を排除することが見られた。8 これらの意見は、しばしばテキストや言葉そのものに、個人的な表現を譲り渡した。.9 Judith A. Perainoは、最近、トロバドールやトロヴェール歌の主観性についての構造主義者を批評した。彼女は、公式なまたは一般的な混乱を引き起こす音楽的特徴は、しばしば、中世のラブソングの慣習化された修辞的言語との関わりを通じて形成された主題を明らかにすると主張している。Judith A. Perainoは、Louis Althusserの「質問要求」という概念を、彼が認識に戻った”主題”に向けての群れにおいて、個人の立場を変える警察官の挨拶の例でカプセル化して使用している。 中世の歌に移り、警官と彼の言葉は、慣習的で統制されたfin' amorsの言葉を表しており、 "ターニング"のジェスチャーは、中世の作曲家や筆記者が、 形式的かつ一般的な分離の技法の変異を通じて、主題を垣間見るように、抒情詩je(私）の「協同的」イデオロギーから、自身を分離する時の瞬間に対応している。 テキストの主題に賛同して作者を追いやったり、根絶することさえしばしばしている構造主義者のアプローチは、特に、この章において強調されるであろうジャンルであるモテットを解釈することについては、不十分である。 モテットは、しばしば、同時に歌われる音楽形式内において、異なるテキストを歌うことを特徴とするような複数のテキストを並置している。以下の分析では、私は、モテット作曲者の匿名の声部を、複数のテキストの主題間のコントラストを調整する支配的な存在として頻繁に見る。特定のモテットがしばしば、異なる作曲家の作品であったことに注意することも重要である。これは、既存のオルガヌム部門に由来するdiscant clausulaeの変形として始まった初期のmotetsにおいて最も明白であるが、この章で考察する母国語motetsの要因でもあり得る。 ｐ３９ たとえば、4番目の声部がもともとのダブルモテットに加えられれば、2人の作曲家が、結果として生じるtriple motet に貢献したことになる。 Motetの作曲家は、多くの場合、編纂者やコメンテーターとして活動したのであろうが、素材にもたらした全体的な見解を解釈することを妨げてはいけない。独特のテキストの主題を表現するテキスト声部の音楽的操作は、しばしば、その部分の合計より大きい暗示的解説をもたらす。そのような匿名性と多重性にもかかわらず、このタイプの権威的な見方は、Ｍｉｃｈｅｌ Ｚｉｎｋの文学主義と作家の新興概念の記述と共鳴するものであり、「特定の意識の産物としてそれ自体を指定する」。 引用と解釈の行為自体は、しばしば、学のある権威的感性を指す。学者と修道者の両方の注釈が存在し、匿名の著者の教育訓練を明らかにすることができる例が示される。聖職者と修道院の注釈の違いを見分けるために、中世後期社会における聖職者と修道士の役割と教育を見直すことは有益であろう。 「聖職者」（clerici）という言葉は、アカデミックな職業に結びついた学者同様、牧師や教会階層のメンバー、世俗的聖職者を、大学マスターから地方のcathedral schoolへと指定するために、無差別に使用された。彼らが本質的な世俗生活を送ってはいても、学者たちは聖職者としてみなされた。12 聖職者のすべてのメンバーと同様に、大学で学問をした学者たちは、一般の人とは区別されていた。パリでは、彼らは教会の支配権に属しており、租税や軍務、そして、世俗宮廷のもっとも厳しい罰をは免除され、特権が、1200年の国王に承諾された特許状と1215年の法令によって付与されていた。聖職者として、学者は、貴族のそれほどではないが、それに相当する地位を享受したのである。14 ｐ40 13世紀までに、 聖職者階級の間では、強い集団的アイデンティティの感覚が発達していた。 12世紀の学校は、学生のための個々のマスター間の競争によって特徴付けられていた。傑出した学者の伝記は、学生の求人のためのマスターの需要の間で、鋭い特質を引き出した。対照的に、13世紀への変わり目までには、、これらの伝記への関心はすべて消えてしまったし、学者はますます独特で自己認識的な社会的タイプとして概念化されていた。15 彼らの新しい集団的アイデンティティーは、特にパリ大学の法令に明示されている協同特権によって支えられていた16。これらの聖職者は、しばしば、13世紀の都市人口の重要な部分を構成した。パリの学術コミュニティは非常に堅牢で、市の住民の少なくとも10％が大学に属する聖職者であった。17 慈悲は、司祭、副部長、および執事になるために必要な命令を取った人々にとって必須であった。このように、中世の多くの聖職者は、神聖な世界と世俗的な領域の両方に存在していた。 18 聖職者は、法律、医学、神学の研究の前提条件であったtrivium（文法，修辞学，弁証論）とquadrivium（天文学、幾何学、算術、音楽）のリベラルアーツにおける訓練を共にしていた19。 p41 リベラルアーツの強調は、12世紀の学校で再び活気づけられた。Hugh of Saint Victorは、triviumは、口頭の表情を照らすために、神聖なものと世俗的なものに適用できると説明した。quadriviumは、彼が主張したように、聖書の神聖な意味を照らし、それは、寓意的に解釈されれば、神秘的な真理につながり、比喩論的に解釈されると、美徳につながる可能性があった。.20 彼のHeptateuchonでは、Thierry of Chartresは,リベラルアーツを説明し、それぞれの部門への権威を列挙した。彼は、quadriviumは知識の内容を照らし、triviumは理性と雄弁を通した表現を可能にした、と信じていた。21 quadriviumの重要性は、13世紀の大学ではかなりの減少が見られた。 22 大学では、学生は、マスターの講義を通して教えられ、権威のあるテキストを朗読し、定期的に不明瞭な用語を飾り、他の権威のあるテキストの一致する部分を参照し、その他の著名な学者による適切な解説を討論した。23 大学でリベラルアーツを学んだ者は、権威の引用や権威あるテキストの実践に精通していたであろう。リベラルアーツの最大の目的は、先進的な研究のために必要とされた聖書的な解釈学の基礎を築くことであった。彼らは、進学における進んだ楽手を必要とされ、説教者になるように準備をした。多くの著名な神学者の驚嘆に対して、リベラルアーツを学んだ聖職者のほんの一部は、神学を学ぶか、または司祭になった。 24 芸術カリキュラムは、中世のさまざまな職業に役立つスキルを提供した王立裁判所や地方自治体では裁判官の能力が要求されていた。読書、執筆、計算のスキルを提供した。25 p42 修道士と聖職者のカテゴリーはしばしば重なり合った。修道士たちは聖職者の一員でもあった。修道士の学習は、聖書主義、教皇主義、古典主義的auctoritatesに重点を置いていた。テキスト解釈の伝統として、triviumの理解、特に文法は、強調のもう一つの共通点であった。 しかし、修道士のために、教えることの究極の目的は、神との和解を達成することであった。修道院神学はそれゆえ、個人的で瞑想的なものであった。「思索的な洞察ではなく、真実を味わい、すべてのものを神の愛に味わうことに一定の感謝を与える」26 修道院教育は、修道院長の直接の指導のもとで、回廊で行われた。学習の基礎的手段は、lectio、瞑想的読解であった。lectioは読解、瞑想、祈りを結びつけた聖書の深い吸収を創成した。修道士たちは聖書に親しみ、生きるためのコンコーダンスになり、「それによって、言葉の反響が記憶を刺激し、単なる暗唱が自然に引用を喚起し、聖書の言葉は神聖な本のどこかに全く自然の暗示を示唆するであろう」27 修道院は、聖書的解釈と神学の重要な中心であったが、瞑想的な修道院での学習は、最終的には、 都市の学校や大学の増大する専門主義とは著しく対照的である個人的な信心の目的を保った。28 クリティカルな研究は、12世紀と13世紀の時代の母国語の音楽的、詩的なジャンルに対する聖職者の広範な影響を強調している。たとえば、Stephen Jaeterは、大聖堂共同体と世俗宮廷の間で生命を分け合う聖職者によって書かれた母国語作品における「世界的な聖職者文化の広大な地下的影響」に注意を払っている。29. さらに、中世の聖職者は、しばしば、母国語音楽を作曲し、演奏した。ジョングルールについての正式な非難にもかかわらず、多くの大学の学生が、 地元の聖歌隊で歌い、ジョングルールとして月光を歌って、彼らの音楽スキルを使った。我々は、次の第３章で、Arrasの町での聖職者の間で人気のあったものを見ることであろう。30 ｐ43 モテットの場合、最近の学問は、寓話の重要性や、大学やcathedral schoolsに学んだと思われるこうした作曲家たちの聖書解釈学的工夫を強調している。31 聖職者は、母国語文学の中心であった。聖職者の語り手の姿は、ロマンス分野の至る所に広がっていた。彼の言語学的スキルとリテラシーを駆使して、語り手の役割は、ブルトン語あるいは古典ラテン語資料からそれらを母国語に翻訳することであった。Simon Gauntは、ロマンスは、聖職者と騎士の間の対立を通して、両者の男性性の競合する様相で作られた、と主張する。勇気やロマンチックな愛の騎士道とは対照的に、聖職者の語り手は、理性、学習、執筆技量の勇敢さを示した。32 聖職者によって書かれた13世紀のロマンスは、しばしば権威と学術プロローグの引用などの注釈技術を使用し、母国語表現の技術を採用している。 33 以下の例では、母国語素材への解釈的実践実践の応用を強調する Glossing Ovid through intertextul refrains 叙情的な内挿の伝統は、ロマンス、歌、モテットに広まっていたが、13世紀の教訓的な作品はほとんど内挿されていない。最も興味をそそるのは、匿名の古フランス語の散文のOvidのArs amatoria 、しばしばL'Art d'moursと呼ばれているものである。34 Ovidのラテン語の恋愛論文は、ラテン語と母国語解説の長い伝統を刺激した。Ovidのテキストの古フランス語の翻訳は、中世後期に作られたラテン語auctorosの母国語翻訳の夥しさのうちのほんの一例に過ぎない。 35 翻訳は、学問的解説の母国語版として提示されている。テキストは伝統的なaccessus で始まり、多く注釈されている。36 翻訳の質と、古典とロマンスの出典へのその言及の幅広さは、聖職者である作者を示している。 2人の異なる匿名の翻訳者がL'Art d'amoursに取り組んだようである。Ovidのテキストの最初の翻訳と注釈された第1巻と第2巻は、13世紀の最初の１/３の頃のもので、さらに２番目の翻訳者は1268年と14世紀諸島の間に第３巻を扱い、供与した。37 彼の注釈の中で、 最初の翻訳者は、Ovidのテキストの第1巻と第2巻での彼の取り扱いにおいて、60以上の抒情詩に内挿をした（L'Art d'mours参照）。我々がこの章で扱うのは、最初の翻訳者の仕事である。内挿のうちの19は、現存のコンコーダンスとともに、テキスト相互関連性ルフランである。翻訳者は、これらのルフランを、Ovidのテキストの道徳的意味合いの証拠として供与している。38 かつてラテン語でしか入手できなかった知識を、広範囲の読者が利用できるようにすることにより、古典的なauctoresの古フランス語への翻訳は、知識の伝達のための適切な媒体として母国語を位置づけた。 Rita Copelandは、「修辞学と解釈学の学術システムによって形成された翻訳は、母国語の参加のための、そして、究極的には、ラテン語の学問的な言説の文化的特権の充足のための、基本的な手段でもあった」と述べている39。 多くの学者たちは、ラテン語の原典テキストの権威を追い越すようなL'Art d'amoursの注釈傾向（の問題点）について指摘をしていた。注釈は、Ovidのテキストの前に現れ、表面的には解明され、その長さをはるかに超えている。 学者たちは、 翻訳者の仕事とOvidの元々のテキストとの関係について、さまざまな結論に達している。Michelle Gallyは、ルフランとことわざの使用は、古典的なテキストとその著者をより広範な聴衆にアクセスしやすくするためのものであり、他は、翻訳と注釈が、読者の注意のための原典テキストを伴って競合するやり方で集中させると論じた。Lawrece B Blonquistは、ルフランと格言が、これらのセクションに個性や性格を加え、翻訳自体をレンダリングしてユーモアのないものにすると述べている。 41 Ardis Butterfieldは、注釈における声部の多重化、ルフランについての翻訳者の引用の連続は、事実上、Ovidの権威ある声部を圧倒させてしまうことに注意している。 42 p45 Minnisは、L'Art d'amourssの聖職者の翻訳者が、活動的に、Ovidの原作のミソジニ―（女性嫌い）の多くを、ソフトに再構成したと主張する。翻訳者は幅広い層の聴衆にアプローチしようとしていたので、Ovidの原作における女性非難を減らすことは、男子の排他的な教育環境から、女性が存在したであろうより大きな設定に作品を変えるために重要だったと主張している。43 Deborah McGradyは、翻訳が、文学に広まっていたラテン語的権威の概念同様、Ovidの権威を覆していることを見出している。彼女は、Ovidの人間行動の分析に対する反論を提供して、注釈の範囲内での格言の母国語声部と抒情詩的内挿が、Ovidと彼の作品に挑戦するように働いた、と論じている。「この作品は、権威の仕事を強化するのではなく、競争する母国語の文化の活発な声が最終的に収穫されるところの注釈の翻訳を取りまとめている」44. 我々は、これらの権威の問題が、引き続き、他のテキストでのL'Art d'amourssの受け入れに関連していることがわかることだろう。 伝播の歴史の中でのL'Art d'amoursで見出されたテキスト相互関連性ルフランの場は、他の分野でのこの翻訳の受容についてのさらなる洞察をもたらしている。私は、翻訳者の注釈に見られた19の抒情詩の内挿が、現存するコンコーダンスを伴うなテキスト相互関連性ルフランであることをすでに述べた。 他のテキストにおけるこれらのルフランの流布は、興味深い狭い追加的資料の配列を明らかにする。 19のテキスト相互関連性ルフランの大部分はモテット・レパートリーにコンコーダンスをしており、L'Art d'amourssとこの聖職者のジャンル間の強いつながりを示唆している。45 45 翻訳における19のテキスト相互関連性ルフランのうち、， refrains 217 ， 535 ，639 ， 1112 ， 1322 ， 1402 ，1432 ，1781 ，1858 ，1867 ， 1872は、モテットにコンコーダンスが見出される さらに、テキスト相互関連性ルフランのうちの12のルフランが、少数のテキスト相互関連性で生じている。４つのソングとひとつのモテットである。 ・ソング "En une praeleR607 ・ソング"Quant la saisons est passee " ・Chanson avec des refrains"Pour mon cuer a joie atraire " ・(Chanson avec des refrains)”Quant florist la pree ” ・モテットC'est quadruple sans raison / Vous n'i dormires jamais / Biaus cuers renvoisies et douz / Fiat 言い換えれば、問題のルフランが埋め込まれているテキスト間のネットワークを調べるときには、一握りの音楽作品だけを見ればよい、ということである。それぞれは、翻訳者が使用するルフランのうちの２～３を含んでいる。46 46 Anne Ibos-Auge は、ひとつの例を論じている。それは、Gautier de CoinciのMiracles de Notre Dameで使われた歌であり、単一のchanson avec des refrains.と、多くのルフランを共有している。 例えば、ソング "En une praeleR607"は、refrains877(“ Honiz soit mari qui dure d'un mois")とrefrains961（"J'aim mult melz un pou de joie a demener"）とrefrains1112("J'an mois par les doie s'amie ")を共有している。47 47 R607 は、シャンソン集TKNXPとUに転写されている。L'Art d'amoursの作品と同時代に書写されたもっとも古いトロヴェールのシャンソン集Uにおけるその存在は、翻訳者がこのsongからルフランを引用した可能性を示唆している。 p46 ソング"Quant la saisons est passee "は、Jacques de Cysoingに帰されているが、翻訳とともに、ルフラン211（ "Avrez vous merci de moy"）とルフラン582（ "Di je donc、white fazje donc chose qu'autre ne face?）の２つのルフランを共有している。48 Chanson avec des refrains"Pour mon cuer a joie atraire " は、ルフラン1322”Mesdisanz creveront、ja ne savront”と、ルフラン1402、“Nus ne sent les maus”の２つのルフランを共有している。49 翻訳とともに、複数のルフランを共有している残りのトロヴェール歌(Chanson avec des refrains)は、”Quant florist la pree ”で、ルフラン387（ "Cui lairai ge mes amors"）、ルフラン81（ "Ａ la bele servir"）、ルフラン1239（ "Li tres douz chant des oisellons"）の3つのルフランを共有している。50 最後に、双方のルフラン（ “Biaus cuers renvoisies et douz，quant dormiraije avec vous，entre vos dous bras?" (refrain 217) と “Vos n'i dormires jamais，quar trop vous trovai mauves au premier solas" (refrain 1867））は、モテットC'est quadruple sans raison / Vous n'i dormires jamais / Biaus cuers renvoisies et douz / Fiatに現れる51。 51 Mo45v ，CI371v これらの現存のルフランのコンコーダンスの密接な相互関連と、少数の作品間での集中は、ルフランが、 音楽や詩の素材に精通した著者によって、ひとつのテキストから他のテキストへと直接引用された可能性を示唆している。 上記で参照されたルフランのいくつかは広く伝播されているが、ルフランのうちの5つは、L'Art d'amourssと他の１つのモテットまたは歌にのみ現れる.。その要素は、ひとつのテキストから別のものへと直接引用されたのであろうという、我々を疑問が増やしている。52 52 These are refrains 877，211，1239，217， 1967 上に列挙された最初の2つトロヴェール歌は両方とも、シャンソン集Uに転写されている。その転写は、翻訳がなされた期間に一致し、直接の引用の可能性を高めるように思われる別の要素である。53 後で見るように、モテットC'est quadruple sans raison / Vous n'i dormires jamais / Biaus cuers renvoisies et douz / Fiatの場合は、作者がL 'Art d'arnoursからルフランを実際に引用したことが比較的確実に確認できる。テキスト相互関連性ルフランはほとんど引用されておらず、また、テキスト相互関連性ルフランの音楽的および詩的な内容の中で、確かな時系列を確立することはほとんど不可能である。このように、L'Art d'arnoursのコンコーダンスベースは、中世の聖職者によって書かれた他の匿名の作品にまたがって、解説と再解釈を検出する貴重な機会を提供する。 -------------------------------------------------------------------------------- p47 私たちは、ルフラン"Vous les lerez"（ルフラン1858）を用いた作品のネットワークを探求することによって、このルフランの使用法とL 'Art d' amoursの話を始めよう。このルフランは、L 'Art d' amoursの翻訳においては、5番目の内挿となっている。そして、Ovidが女性を奨励することに対してアドバイスしているArs amatoriaの一節にある翻訳者の注釈として使われている。54 54 Ars amatoria ， Book 1， verses 137 -8. L 'Art d'alllours ，において、翻訳は、 lines 484 -5:“Gardes ， se tu pues parler a lui ， que tu ne lui faces signes ne guignements." で生じる。 Roy ， L 'Art d'amours ， 85 翻訳者の長い注釈の後半は、女性が踊っている間に歌い上げる歌について話し合う。これらの曲の1つの例として、ルフランが引用されている。”Vous le laires ， le baler ， le jouer ， mais nous ne le lairons mie" (あなたがたは彼らを捨てるかもしれません。ダンスをしながら遊びながら、しかし私たちは決してそうはしません) と歌いながら、若い女性たちは、彼女らが下品な振る舞いを続けることを誓う。Minnisは、翻訳者の歌へのリアクションは、批判ではなく、許容的であり、道徳的な非難の念を欠いている、と論じている。55 翻訳者は、女性のわがままの例としてルフランを引用し、テキストの中で示威を行うことによって、女性は「 “chantent en despit de ceulx qui les en blasment" （叱責する人にもかかわらず歌う）」という彼の判断を強めた。56 翻訳とは別に、このルフランは、chanson avec refrains "Quant mars comence"（R391）とモテット "La Pire roe du char（M242）/ [lmmo] latus”の2つのテキストで見いだされる。これらの２つの作品中のルフランの作曲操作に光を当てると、このルフランは、このchanson avec refrains起源であると思われ、後に、モテットに統合された。ソング"Quant mars comence"は、その一般的様式に対しては、いくぶん反対に振る舞う。chanson avec des refrainsの一般的な構造は、通常、それぞれの節の後で異なるルフランを使用することによって、refrainと節の間の区別を前景化する。57 この特殊なchanson avec des refrainsにおいて、ルフランは、注意深く、音楽―詩的な構造に組み込まれている。最初に、歌の韻の仕組みは、節と”引用された”ルフランの間のリエゾンを作成する。.58 58 同様に、彼女の "Quant je voi plus felons rire"の分析では、Perainoは、refrainが遷移的なverseでスタンザにgraftされていると述べている。最後のスタンザの節は、ルフランの片方または両方の韻を使用する。これは、ルフランが、周囲に置かれたソングの残り部分に優先して存在したことを意味する。 最初の４つの節は、それぞれ11のversesを持っている。。押韻構造は詩によって異なるが、各詩の9番目のverseの韻は、11番目のverseの韻と一致している。最後のverseはルフランである。 59 59 これは、ルフランがそれぞれの詩のテキストに組み込まれるやり方としては、それらがロマンスに現れる時には、もっとも一般的なものである。 最初の節においては、押韻の仕方はそれゆえに、a8・b8・a8・b8・a8・b8・a8・c8・b5・d8・b7となる。60 最初の節は次の通りである。 60 次のverseにおいて、押韻する語は変化するが、リエゾンはずっと保持され、刈り込まれたenvoi（最終連）に現れる。 p48 Quant mars commence et fevrier faut que li printens revient jolis Que violete nest el gaus Et l' aloe chant a douz cris. Adonques fine amor m'assaut qui me dit que soie jolis . Douz Deus! J' en ai le cuer si baut qu'ades vueil fere son plesir sanz point de tricherie. Vous le lerez ， lerez l'amer mes je n'en lerai mie. 3月がはじまり、2月が終わる 春はなんと新しくなることか ヴァイオレットが木の国に生まれ そして、ひばりが甘く歌う そして、愛が私を捉える 私に求婚をする。甘い神よ！ 私は私が欲する楽しい心を持っている どんな裏切りもなく あなたは愛を捨てるかもしてない しかし私はそうしない 第二に、最も重要なことは、リエゾンは音楽的であることである。例2.1に見られるように、メロディーの第9節（Eと記されている）は、ルフランの後半であるverse11で使われているものとほぼ同じである。61 61 KNPXシャンソン集（fran^ais 845）は、chanson avec des refrains中の最初のルフランに対してのみ、音楽を供与している。  13世紀のモテットの声部から引用された上記の節とルフランの間のこれらの音楽と詩的な連続は、chanson avec refrainsの分離的性質を柔らかくし、ルフランが節の構造的な一部であるという感覚を作り出している。音楽―詩構造の継ぎ目がないことは、それぞれトロヴェールが、引用されたルフランと歌の残りの区別を最小限に抑える努力の中で、ジャンルの公式の伝統に対抗して働いたこと、あるいは、可能であるなら、ルフランがこの作品のために書かれた可能性があることを示唆している。62 verse9とルフランとの間のメロディーの連続性は、後者の（ルフランがこの作品のために書かれた）可能性を裏付けるようである。私たちは、節E（verse9)のメロディーがルフランから借用されたか、またはルフランのメロディーが節から借用されたと結論づけなければならない。いずれの解釈の下でも、ルフランは、歌の音楽―詩的な構造をかなりゆさぶっている。 音楽的に、この歌とモテット"La Pire roe du char（M242）/ [lmmo] latus”とのテキスト相互関連性の関係は、強い。ルフランは、メロディー的に同一であり、異なるピッチレベル（それぞれgおよびd '）で始まるが、同じ音程構造を共有する。 例2.2に示されているモテット全体は、直接話法としてのルフランを導入し、モテットの多くのルフランと同様に、モテットの既に唱えられた音楽と風景の中の引用された歌として機能する。   p52 さらに、ルフランは、引用として機能しているこのモテットの唯一の部分ではない。冒頭のverse”La pire roe du char,c'est cele qui plus breira"は、格言のように響き、外部からの資料から引用されたのかもしれない。Suzannah Clarkは、モテットの作曲家が、他の音楽ジャンル、特にトロヴェール歌を模倣するためにルフランを時々使用していたことを実証している。63 この場合、いくつかの音楽的特徴は、周囲のモテットとは別にルフランを設定し、格言はルフランと同様に設定されているので、引用されている可能性のある素材は両方とも、モテットの内部verseとは区別されている。こうした音楽的姿勢は、解釈の助けとなり、したがって、解釈学的機能を果たす。64 モテット作者がこの効果を達成するために使用するもっとも明らかな技法は、フレーズ構造である。それは、テノールおよびモテトゥスの休符の部分によって明確にされる。例2.2の第19小節は、ルフランの2つのverseを区切る休符が、テノールの休符と同じ①にあることを示している。格言が現れるモテットの最初４つのversesもそうなっている（↓部分）。さらに、格言とルフランとの間のモテットの部分では、duplumの休符のいずれもが、モテットの典型的なフレーズ構造を重複して形成しているテノールと一致していない。 65 65 See Everist ， French Motets ， 177 -8 13世紀半ばのモテットのスタイルの基本的な特徴は、詩行の長さと２つの上声部の音楽フレーズの長さとの間の差異である。(French Motet in the Thirteenth Century１７) これに匹敵するフレーズ構造を持つのは、モンペリエ写本の第６冊子中の2つの例だけが存在する。66 66 Hui main / Hec dies (Mo 234v)は、最初の4つのverseが、テノールとモテトゥスの両方で休符となり、M'ocires vos / Audi filia（Mo 250）は最初の4つのverseが休憩によって区切られたHui main / Hec die（Mo 234v） テナーとモテトゥスの一致した休符で区切られる。 内部設定と比較して、歌のような格言とルフランを刻印する他の側面がある。ルフランの第1verseと第2verseの間に生じるカデンツ的な動きは、モノフォニック・ソングでよく見られる形式的な構造を模倣している。テノールとの調整が、第19小節前半で起こり、五度の音程で終了となる。作品の最後のカデンツは、ルフランの後半で終止するが、ド音の開放オクターブで終止する。その効果は、小スケールの開/閉の公式構造からのものである。 第２小節において、verse１は、 第４小節におけるverse２の最後のユニゾンでの終止をもたらす開放五度で終止する。カデンツ構造は、第６，８小節の第３，４versesで繰り返される。67 これらのcadentialの音程は、例2.2に記されている。関係は、メロディーの繰り返しを通してさらに強調されている。格言の最初の3つのverseは、同じ旋律的な動機で始まり、D-Fから上昇してからDに降りる階段状の旋律弧である。この動機は括弧でくくり、例2.2ではaとマークされている。さらに、ルフランの最初の2つのverseは、同じモティーフの変異となっており、a'とマークされている。さらに、フレーズの周期構造や冒頭と終止の間の形式的な平行関係が裏打ちされている。68 p53 この動機はあまりにも短く、文体的にも一般的なものであり、解釈的な重みに耐えることはできないが、フレーズ構造とカデンツ構造を共有するフレーズの冒頭のその配置は、他のものやり方も、注目すべきこととなる。こうした特徴は、このモテットの通常でない形式構造とこの構造内の格言やルフランの素材の位置を強調している。69 モテットが、先に議論したchanson avec de refrainsからのルフランを引用したのかかどうか、あるいは、それら双方が、現存しない資料からの引用であるのか、確かに知ることは不可能である。しかし、両方の作品におけるこのルフランの作曲上の扱いは、引用の方向性がソングからモテットであることを示しているようである。70 これらの作品のテキストは、さらなる洞察を生じる。ルフランが現れるChanson avec des refrains"Quant mars comence"（R391）" の最初の節は、伝統的なexorde printannier（春のおとずれ）を示しており、春への言及と詩人の心を愛の考えに変えてくれるひばりの歌を完成させる。トロヴェールたちは、古典修辞からこのあまねくの春のおとずれを採用した。71 スタンザ内のルフランを導く行は、「Douz Deus、g'en ai le cuer sI baut / qu'ades vueil fere son plesir /sanz point de tricherie」（甘き神よ、私は、このような幸せな心を持って/今、それは喜びを与えたい/反逆なしで）である。 彼がルフランに歌う前に、そのルフランは、彼が愛を放棄することは決してないと主張している。反逆の協調は、このソングを一般的な方法でL 'Art d'amoursにリンクさせている。すでに見たように、Ovidiusの女性の考え方を改訂している。 モテットのLa pire roe du char（M242）/ [I mmo] latusにおいて、Chanson avec des refrains "Quant mars comence"（R391）"におけるルフランの存在に気づいている聞き手または読者は、関連するサブテクストからのメリットを味わっている。モテットの第１人称は、彼がめったに歌わないために、愛とcortoisie(礼儀）を放棄したと非難しているかもしれない "mesdisant felonet plein d'envies"（卑劣な嫉妬に満ちたゴシップ）に対して批判されている。詩人は、彼のしっぺ返しと反例としてルフランを使っている。72 p54 La pire roe du char c'est cele qui plus breira et cil qui riens ne savra c'e[s]t cil qui plus jenglera. Por vous le di ， mesdisant felon et plein d'envie ， qui mesdites ， por ce que je sovent ne chant ， que j'ai laissie amor et cortoisie. Mes ja voir ne dires ， tant que je ne redie ， “Vous les leres ， les maus d ' amer me[s]; je nes lerai mie! カートの最悪の車輪は もっとも軋むものであろう そしてもっともゴシップがある彼は ほとんど何も知らないだろう 私はこれをあなたに言う 浅ましいゴシップは 嫉妬で満たされている あなたは、間違って言う、私がほとんどないど歌わないために 私は愛と礼儀を捨てた しかし、決してあなたはこれを言うことはできない 私の言い返しを聞くことなしに あなたはそれらを、愛の痛みを、捨て去るかもしれないが、 私は決してそうはしない テキスト自体は、モテットのテキスト的な枠組み内での妥当な反証を供与し、直接話法としてのルフランを導入は、それ自身、潜在的な攻撃の反駁、歌うことの賢い提示として機能する。73 応答の権威的性質は、テキスト間の参照として、その状態に、力強く横たわっている。視聴者は、ソング“Quant mars comence"をよく知っており、ルフランを、トロヴェール歌の一部として体験するようになる。そうした歌は、すでに見てきたように、もっとも伝統的なお国柄の枕詞を強調していた。引用したルフランは、そのとき、fin'amour上の母国語のauctoritatesとして機能している。テキスト相互関連性の参照は、視聴者を権威的な例に導く。そのルフランの使用において、このモテットはそれゆえ、L'Art d'amoursへの聖職者の技法の中心、ルフランを共有する母国語解説を呼び起こす。Anne lbos-Augeは、ルフランを権威の例として引用したロマンスの多くを記述した。このケースでは、ルフランを教訓的話法の母国語化への試みとして、論じている。ポピュラーなそして博識な文化の間の同盟は、読者らにおいて、引き上げられた教訓主義の概念を生じさせた。74 p55 モテットの冒頭の格言“，La pire roe du char，c' est cele qui plus breira" (The cart's worst wheel is the one that will squeak the most)はまた、モテット作者の解釈を強調しようとしている。格言は、モテットの主題である饒舌なmesdisansに言及している。詩人が心配していたゴシップや中傷者は、courtoisie（礼儀正しさ）を捨て去った彼を非難した。 形式的には、適切な格言に伴うこのような論議の始まりは、Beryl Smalleyが”説教タイプ”プロローグと呼んだものとこのモテットとをリンクさせる。それは、引用で始まり、例を通して展開をする。75 Alastair J. Minnisは、この形式の後の進化を説明している。「13世紀の終わりに、auctoritas(格言）のいくつかは、神聖であれ世俗であれ、神学であれ哲学的であれ、詩的であれ、その他であれ、auctorの任意のタイプの解説の冒頭に表示される可能性があった。」76 このモテットは、世俗的 auctoritas（格言）から始まり、直ちにそれを、格言と世俗歌演奏との間のアナロジーを引くことで注釈している。モテット作者は、mesdisansの中傷的なゴシップと、格言を通した格言的なきしむ車輪を比べるだけでなく、ゴシップとジョングルール（彼らは、何も知らない者は“cil qui plus jenglera（もっともゴシップがある彼）."である、と主張している）とを比較している。すべての13世紀の資料が、自分たちで作曲をしていたトロヴェールと、歌を歌うために雇われていたジョングルールを区別しているわけではない。77 このモテットは、ジョングルールらをゴシップと結びつけることによって、彼らの信用を貶めているわけではない。格言の非難の力は、トロヴェールとジョングルールの両者を等しく扱っているように見える。そうすることで、作曲家は読者に、ジョングルールではなく、トロヴェールと彼の声部を提携させるよう呼びかける。 解釈の伝統と、引用や注釈の技法を使うことを連関させた公式構造を提唱することによって、このモテットは、トロヴェール歌の宮廷システムの話題の鍵となるミニチュアな母国語解説を提供している。 そしてモテット作曲家のトロヴェールとの提携に加えて、騎士道の内容と聖職者の書法手続きを通してその内容を操作する彼の焦点はまた、聖職者のロマンスの語り部のペルソナを呼び起こさせる。 モテットの作曲家は、モテットのテキスト相互関連性容によって示唆された騎士道の愛に落ちるテーマとは対照的に、聖職者としての彼の領分であるである、学習と書法上の技を強調している。78 p56 音楽的、詩的な強いつながりが、このルフランのネットワークを介して、数多くの潜在的なテキスト間の解釈を示唆している。例えば、翻訳とソング“Quant mars comence，"「3月が始まる」の間で共有されたルフランは、L'Art d'amoursに対するサブテキストを提供した。聴衆または読者は、聴衆または読者が歌において、ルフランを通じて、翻訳においてルフランを歌っている、さらに、オヴィディウスのテキストについての翻訳者の評論を支えている若い女性に表現された忠誠のうちのいくらかを移すことを可能にしている。 一方モテットは、L'Art d'amoursにおけるルフランの翻訳者の使用を再考しているように見える。モテットの作曲家は、ルフランを単声の男声声部に再割り当てしている。song “Quant mars comence，"の男性の物語の視点と調和させながら。さらに、モテットは、L'Art d'amoursにおける翻訳者のモラル的許容姿勢への反対を代表し、歌に存在する宮廷的な感情とルフランを一致させている。こうした解釈は、翻訳とモテットの両方では異なるが、我々は、母国語素材が解釈書法の技法を通してどう解釈されるのか、ルフランが母国語のauctoritas(格言）として機能し、双方が聖職者の感覚を示すことを見出す。 議論された作品の複雑さにおいて、ルフランの内容の時系列的理解を確立することは不可能である。しかし、L'Art d'amoursに関連したテキスト間の別のネットワークがあり、そのような年表を示すことは可能である。 L'Art d'amoursの注釈において、そして同じモテットにおいても、ともに現れる２つのテキスト相互関連性ルフランがある。この例は、詳細に調べる価値がある。我々が見てきたように、テキスト相互関連性ルフランのための引用の年表を確立することは、しばしば不可能である。引用の順序を確立することは、我々に、これらの匿名の作品における再解釈と解説の問題を考慮する貴重な機会を供与する。 そのルフランは、 “Biaus cuers renvoisies et douz，quant dormiraije avec vous，entre vos dous bras?" (refrain 217) と “Vos n'i dormires jamais，quar trop vous trovai mauves au premier solas" (refrain 1867)である。それらのL'Art d'amoursにおける存在に加えて、それらは、モテットCest quadruble (M798)/Vos n'i dormires(M799)/Biaus cuers (M780)/Fiatのtriplum と motetus声部に現れる。 ２つのルフランは、翻訳やモテット以外の資料には見られない。もしも２つのルフランが、現存しないその他の資料から引き出されたのであれば、２つの作品におけるそれらの近似性は、あり得ない一致や、解釈の強い伝統を示すことになるだろう。 ルフランは、意図的なつながりを表すものであり、このモテットの作曲家が、Ovidの翻訳からルフランを引用した可能性の方が、その逆よりもはるかに高い。なぜなら、このモテットを伝えた2つの写本は、翻訳が書かれてからずっと書写されていたからである。 79 79 Cl写本のレパートリーは、モンペリエ写本の“Old corpus"のそれと同時代のものであると考えられている。See Gordon A. Anderson，“ Motets of the Thirteenth-Century Manuscript La Clayet; モンペリエ写本の日付はかなり論争となっているが、このモテットが転写された写本部分は、13世紀後半であると考えられている。 p57 さらに、モテット作曲家はルフラン両者をente(接木）構造の一部として使っている。これは、モテット作法のひとつの技法で、作曲家は２verseのルフランを作り、それを半分づつに割り、その意味合いを深くするために、ルフランの半分の間に新しいテキストあるいはメロディを入れ込むのである。80 80 Everist，French Motets，75 -89 翻訳者が,モテットに通じており、モテット声部の最初と最後のテキストないしメロディフレーズを結合することによって、ルフランを再構成していた可能性は無論、ある。しかし、モテット作曲家が、翻訳からのルフランに通じており、それらをモテットに引用したと結論づけることは、より論理的である。 翻訳では、これらのルフランは、Ovidのオリジナルの本の第２巻からのパッセージへの注釈において生じている。そこでは、恋人たちが、 彼らがひとりで、女性の寝室にいるときに、彼女の女中がドアを見張っている時に交わす言葉についてを論じている。 翻訳者は、オヴィディウスのテキストを、恋人たちがこの状況で、しゃべり、彼らの言葉として、３つのルフランを引用している対話によって説明している。翻訳者が選んだルフランsは、オヴィディウスの恋人たちの話の特徴を甘くする代わりに、男性の恋人によって誘発された相対的に粗い議論を、おそらく位が高いと思われる女性と抱き合わせている。 パッセージはは以下に抽出して引用されている。 L 'Art d'Amours vv.3486-3503 81(太字ルフラン） 注釈: Pour le desir du soulas dont il parle cy dit l'amant en sa chancon en regretant(恋人は、彼がここで、後悔の歌をしゃべることについての喜びへの願望について話す） “Beaux cuers renvoisiez et doulz，quant dormiray avec vous entre voz beaux braz?" (Bealltiful，happy，sweet，heart，when will I sleep with you，in your sweet arms?) Et pour ce qu 'il ne l'avoit mie bien servie a son gre，elle luy respondy (なぜなら、彼は彼女の好意によく報いなかったため、彼女が彼に答えたのである): p58 “Vous n'y donnirez ja ， trop vous ay trouve mauvais et de petit soulas" (あなたは、決して寝ないでしょう。私はあなたがあまりに臆病であまりに快適ではないことに気づきました） Et pour ce qu 'il ne l'avoit pas bien servee ，ne se tient elle mie a tant de lui dire qu 'il n y dormiroit jamais ，ains l'apelle“vilain" et lui dist (なぜなら、彼は彼女の好意によく報いなかったため、彼女は彼に対し、彼が決して寝ないでしょう、と言わざるを得なかったのである。むしろ彼女は、彼を百姓、と呼び、そして彼に言いました） “Ce ne sont pas bras a villain dormir: Ja n''y donnirais! " （百姓なんかと寝るような腕なんてないのよ、私は決してあなたの腕の中でなんて寝ないから！） TEXT： さあ、喜びについて語ろう。2人の恋人たちが一緒にいると、女中は外側の部屋のドアを監視しなければならない。そしてドアは閉められなければならない。そのために二人は、彼らがお互いに欲することを、何でも言うことができる。それから二人は、誰も聞くことができない時に、甘くてナイスな言葉をささやくだろう。 注釈は、女性へのプロポーズのための閉鎖された空間を利用している男の恋人の引用から始まる。大胆に彼女に対して、彼が彼女の腕の中で寝たい、と彼女に尋ねながら(refrain 1867)。翻訳者は、恋人が”彼女が愛したほどには愛を示さなかった”“ne l'avoit mie bien servie a son gre"と説明し、そのために、女性は、「恋人がこの特権を得ることなないであろう」(refrain 217)、と応じている。 2回目は、女性の不満を強調し、女性が恋人から悪く扱われた、と繰り返す。そして、女性は2番目のルフランに、男の恋人は百姓だ、と付け加える。82 嫉妬深い夫や中傷的なゴシップでの通常のバカまじめに注目したい。彼らは、気の利いた恋人たちがプライベートで交わすような甘い言葉からははるかに離れている。 翻訳者の解説は、オウィディウスを中世の文脈に適合させている。彼は、読者に、危険を呼び起こさせる。 彼は、読者に、オウィディウスが説明する状況が、高い地位の婦人にプロポーズをする危険を呼び起こさせている。そうした女性たちは、13世紀の詩と歌の男性的な主題によって望まれた欲望の実現によって妥協されたのであろう。 トロヴェールのジャンルシステムは、男の願望と欲望の両方に適合しているが、これらの感情を別々のジャンルに分けている。 昇華されたシャンソンは、基本的にはまっとうされない理想化された詩のスペースを産生するが、pastourelleは、欲望への現場や低社会階層の女性パートナーとの性的衝動を満たすことを供与している。 女性の視点を特徴とする歌のジャンルは、女性が、欲望を昇華させた感情能力を持つことを、ほぼ一律に否定する。代わりに、欲望をそれらに委託し、結果としてそれらを低下させる。シャンソンの中の願望の対象である昇華した女性は、一般的に無口であり、翻訳で表現されたような対話にはならない。 p59 もしも、翻訳者の注釈中の女性が、恋人の申し出を受け入れたのであれば、ジャンルシステムは、読者に、その性質は女性ではなく、むしろ腰軽の女羊飼いであり、低階層の悪い結婚である、と仮定することを奨励することだろう。 オヴィディウスについての彼の解説において、翻訳者は、欲望の消費が女性の評判と地位を危険にさらす危険を強調して、元のテキストを批判する。彼の反抗的な女性の恋人のイメージは、Ovidの楽しい相互主義への反対として、集約されている。翻訳者の「あなたはできる」という言葉の解釈のように、この注釈は、女性の声に、女性の話を低階層でのものと同じようにするための トロヴェールのジャンルシステム内部で、一般傾向に抵抗しながら、女性がしゃべるのを許すような権利を与えるように思われる。 対話に引用されたルフランの最初の2つは、モテットCest quadruble (M798)/Vos n'i dormires(M799)/Biaus cuers (M780)/Fiatのtriplum と motetus声部に現れる。triplumは、refrain 217の女性主題を特徴付けている。これに対してmotetus声部は、refrain 1867で見られた男性からの見方を代表している。83 この作品は、比較的少数の４声モテット（triple motets）のうちの1つであり、チャントテノール上に3声部あることが特徴である。多くのtriple motetsは、triplum、Motetus、および既存のdouble motetのテノール声部に新しく作曲quadruplum音部が追加されることによって作成された。これらのモテットの付加的な性質は、時には明らかに、対位法的になる。quadruplum声部はしばしば、ハーモニーを豊かにするというよりは、すでに存在する低声部と同じピッチで二重になることも多い。84 84 See discussion in Everist ， French Motets ， 51 -4 音楽的には、モテットCest quadruble (M798)/Vos n'i dormires(M799)/Biaus cuers (M780)/Fiatの３つの低い声部が同一であるラテン語のダブルモテットもある。85 85 このモテットは、バンベルク写本２ｖのAve ，virgo regina (M801 )/Ave ， plena gratiie (M802)/fiatである。 しかし、どのモテットがどのモテットから派生しているのかを知ることはできない。Cest quadrubleの写本の資料とそのラテン語の資料はだいたい同じ時期のものであるが、それゆえに、ラテン語のダブルモテットはcontrafactuｍであるか、フランス語モテットの再掲であることを示している。86 しかし、対位法的には、Cest quadrubleのquadruplum声部は、低声部に存在する、特に、triplumやテノールの、構造的ピッチ大規模な複製である。そうした要素は、それがラテン語版からのものであることを示している。 p60 このモテットのtriplum と motetus声部には、ルフランの形が顕著に現れている。どちらの場合も、モテットの作曲家はルフランを注釈し、その短い感情に対するさらなる説明を加えている。 ルフランは、その間に接木された新しいテキストと音楽とによって、２つに分かれている。motetus声部では、接木されたテキストが、 彼女は賢く、高貴な生まれで、彼女が完璧で慰められるような彫りの深い顔だちであると説明したルフランによって仄めかされた女性のおかげで磨きをかけられた恋人を許容している。テキストの終わりでは、女性の喜びの形が、彼をして、ルフランの最後“quant dormiray avec vous，"を歌わせしめ、いつ彼が彼女の腕の中で眠るかを、彼女に尋ねる。 motetus声部の歌詞（斜体ルフラン） Biaus cuers renvoisies et douz tuit me deduit sunt en voz; or ne m'estil riens d'autrui dangier， quant je de tot Angiers aim la plus senee qui mieus pleist a toz. Douce desiree， sans fiel et sanz gas， pleine de solas， biaute tres bien nee， taillie a compas， he，do z Dieus， quant dormiraij'avec vous， entre voz dous bras? 美しく、公平で甘い心 私の喜びのすべてはあなたから来る 私は他の何ものも恐れない なぜなら、私はもっとも賢い女性を愛しているから あらゆるAngierの中で すべてのうちのひとつがもっとも喜ばしい 甘い願い 悪意や嘲笑もなく 快適で満たされ 高貴な生まれの美しさ 完全な顔立ち ヘイ、甘い神よ 私があなたと眠るときには あなたの甘い腕の中で？ triplum声部では、ルフランの半分の間に接木されたテキストは、ルフランの主題となる女性のイメージに磨きをかける。彼女は、彼女の恋人によって”悪く扱われた”そのあり方を記述している。 triplum声部の歌詞（斜体ルフラン） Voz n'i dormires jamais， vilains tres chetis et la[i]s; vostre acoi[ n]t ance m' est trop a grevance: trop aves depleit. N'aim pas vo samblance， si n'e n puis je mes. Las，quant je fui en vos las et je gisoie entre vos bras， dolans，n' i feites as. Tenes vous en pais; fi! Quar trop vous trovai ma[u}ves au premier solas あなたは決してそこにいないでしょう あなたは醜く、哀れな百姓 あなたを知ることが 私を悲しませる あなたは私には喜ばしくない 私はあなたの見かけが嫌いだ もはやがまんできない ああ、私があなたのわなにひっかかった時 そしてあなたの腕に抱かれた時 あなたは何もしなかった 戻りなさい えーい！ なぜなら私は最初の抱擁からあなたの邪悪さがわかっていたのだから p61 彼女の恋人を、「醜く、哀れな百姓」と呼び、彼に「あなたの外見が嫌い」と直接不平を言っている。triplum声部での女性の主題は、悪い結婚ジャンルの女性の歌手に似ている。88 彼女もまた、移り気に描かれている。逆説的に、彼女は自分の恋人のわなにひっかかったと嘆いているが、彼女はまた、彼の腕の中で、彼は彼女の欲望を十分満たすことができなかった、と不平を言っている。 "La Pire roe du char（M242）/ [lmmo] latus”の作曲家のように、このモテットの権威的な見方は、トロヴェール歌ジャンルで見つかったジャンルシステムとより密接に調和している。 トロヴェール歌では、女性のスピーチが、貴族や美徳を示すことはまれである。悪い結婚のような女性の一人称の声を特徴とする歌では、女性の地位は低い。 89 モテット作曲家は、恋人が歴史を持っていることを示唆する物語を挿入することによって、女性の拒絶の土台を壊している。翻訳における “trop vous ay trouve mauvais et de petit soulas" (l have found in you too much cowardice and too little comfort "から、モテットにおける“quar trop vous trouvai mauves au premier solas" (I found in you too much wickedness from the first embrace）への言葉使いにおける少しの変化は、女性が恋人の申し出を拒絶していなかった過去をあらわしている。 農民が彼女を満足させられなかったという彼女の不平は、悪い結婚ジャンルでの願望についてのHelen Dellのラカン分析と共鳴している。Helen Dellは、これらの歌において特徴付けられた女性の主題はしばしば、自身を対象化し、そうすることで、夫と中傷者を軽蔑する男の注意への隠れた欲求を表現する、と論じている。 p62 Helen Dellによれば、「しかし、こうした悪い結婚の女性(what they burn to hold）の欲求は、望まれた目的物であり、法律の代表者である人々の深刻な注意を引き付ける。両親 、夫、mesdisant。 L'Art d'amoursの翻訳者が、 恋人の粗悪な提案への彼女の着実な拒絶を通じてルフランの女性の主題を高尚化するのに対して、モテットの作曲家は、より伝統的で階層的なジェンダーシステム内の彼女の声を再置している。 p63 翻訳者の注釈とは異なり、このモテットのtriplumとmotetusが対話を形成することは、必ずしも明らかではない。モテットジャンルでは、対話を明示的に作成するのではなく、明示的に作成しない方法で、男性と女性の視点を並置することができている。声部の関係を解釈するのは、聴取者に任されている。92 しかし、そこには、triplumとmotetusの声部の見方を統一するこのモテットの作曲的な特徴がある。モテット作曲家によって声部づけられたより大きな解説を示しながら。彼らは、その他の確かな見方を高めるための声部の対位法的な設定を使っている。 p64 彼女の恋人の腕に横たわるtriplumの言及は、motetusにおける恋人のルフランへの彼女のテキストにリンクしている。さらに、triplumとmotetusの音楽設定は、しばしば、対位法的に配置されている。２つのメロディは、しばしば、一定の音程間隔でもって、平行の動きとなり、上行したり下降したりする。さらに、別の作曲技法が２声部を音楽的に配置する。93 93 mm.I-4， 8-9，11 -12，1 3-16，25-6，28-9，31-２参照。このモテットは、バンベルク写本での対位法由来であるという仮定で、ラテン語のダブルモテットにとっては、このようなホモフォニー的テクスチャーであるconductus様の特徴を示すことは珍しくない、ということは重要である。このようなテキストのための内声を使う選択は、作曲者がこうしたこととの類似性を強調していることを、示唆している。 モテットの最後のカデンツ、あるいは音響では、example 2.3に見られるように、triplumとmotetusは、ほぼ音楽的な崩壊に見舞われる。テキスト的には、それらはシラブル上で押韻して(las'や ‘bras')終わる。さらに、最後のテキスト的局面においては、両者は、オクターブで同じメロディを歌う（mm.31-2）。そのために、両メロディは、ハーモニー的に互いに分かれることがない。声部間のテキスト相互関連性の言及と音楽的平行は、リスナーたちが、２つのテキスト主題によって表現された苦痛や不満の間の平行関係を引きずることを助ける。   この4声のモテットの他の2つの声部、tenor とquadruplumは、triplumとmotetusとは対照的である。テノールFiat，は、三位一体の祝日の聖務日課のレスポンソリウムのversere"replebitur majestate eius omnis terra;Fiat，Fiat"(his great majesty shall fill all the earth.Let it be so! Let it be so!)から取られている。そのよろこびの、祝祭的性格は、鼓舞したり期待とで、triplumとmotetusの間の主題でクラッシュしている。しかしテノールは、このモテットの第４声部であるquadruplumの主題と並んでいる。quadruplumは、このモテットのために、確かに新しく作曲されたと確信ができる、唯一のメロディ的声部である。すでに見てきたように、triplumとmotetusは、ラテン語モテットから由来し、あらたな母国語テキストが与えられている。 quadruplumの詩的主題は、作曲家である。不幸なtriplumとmotetus声部と比較して、彼は満足度が高い。彼は、彼の女性との関係の記述(vv.9-14)よりも作曲行動の議論(vv.1-8)により多くの時間を費やしている。話者は、彼がふさわしい季節に作曲したことを記述して、鳥が鳴こうとしない冬ではなく、春のおとずれの変化で、曲を始める。その冒頭は、適当な一般的指標のもとでの作曲を受け取ったことを強調している。テノールが書かれたチャントは5月に歌われているが、quadruplumは、四季の主題的記述を強化し、歌の妥当性をも強化している。94 トロヴェールたちにとっては、歌の冒頭のverseにおいて作品のことについて言及するすることは珍しくはないことではあったが、このテキストの話者は、モテットのquadruplumのための文字通りの言及を含めている。技法的音楽用語は、特に、ポリフォニーモテットの第４声部を定義している。この用語の使用は、モテットの作曲能力や知り得る能力についての話者の状態を強調している。 さらに、その冒頭のフレーズ“cest quadruble"は、彼のテキストがこの特殊なモテットのquadruplumに生じていることを、あえて強調している。その本当らしさは、リスナーを全体としての音楽作品に集中させ、私たちに、quadruplumの声部の話者が、あたかも全体のモテットが私たちの目の前にいるような作曲家のように、私たちを奮い起こす。 同じように“cest quadrupleという呼びかけで始まる"モンペリエ写本中の別のモテットにおける議論において、Emma Dillonは、公式化は、モテットテキストが、「もはや内部の想像力ではなく、今、他者のために見るべきものである」ということをリスナーに気づかせて、対象化の感覚を産生する、と論じている。95 用語はそれゆえ、多くのトロヴェール歌を特徴づける願望の現在形の表現から、代わりに、作曲上のプロセスと産生を集中して、リスナーたちを、動かす。 従って、用語は、代わりに、合成的なプロセスと製品を中心に行って、そんなに多くの歌を特徴付けている欲望のプレゼント緊張表現から聴取者を輸送する quadruplum声部の歌詞（斜体ルフラン） Cest quadruble sans reison n'ai pas fet en tel seison ， qu 'o isel chanter n'ose. Quar se je repose de fere chancon ， s'a mor， qui arose mon cuer envlron ， ne perdra grant souprison Se ai este lonc tens en sa prison ， et en atent guerredon; biaus sui de sens Quant si bele dame m'aime je ne demant plus. このナンセンスなquadrupluｍは私は、作曲していない 冬には 鳥がさえずらない時期だから もしも私がやめるなら 歌を作るのを 私の彼女への愛は 逆行の苦しみにはならない たとえ私がそうであろうと 長い間、彼女の牢獄の中で いまだ私はそのための報酬を数えている 私を心にとどめ そのような魅力的な女性が私を愛し 私はなにも尋ねない 音楽作品の強調に加えて、quadruplumはまた、fin' amorsの伝統に対する通常ではない態度も示している。特にnonsensical (v.l).としてのquadruplumの冒頭記述において音調は潜在的に皮肉である。 p66 特に、vv.4 -8において、もし彼が、愛することと歌うことの間の関係を否定する宣言を出すのをやめるならば、彼は、彼の愛情の探求が損害を被らないと主張する。さらに、話者は、彼の追求が成功し、彼の苦しみが報われるという確信を表現している。（vv.9-12） これらの表現は、苦しむ恋人たちの歌に見い出された慈悲のための叫びとは異なる。春のおとずれのように、quadruplumの終わりは、troubadours やトロヴェールの１人称の愛の歌からの伝統的な修辞を繰り返している。. quadruplumの終止時点で引用されているルフランは、トロヴェールシャンソンにおける男の恋人たちのように、quadruplumが最も望む主題は、彼の女性が彼を愛しているるという知識であり、彼の望みの達成ではない、ということを強調している。96 96 シャンソンにおいては、（彼の望みの）達成は希望はされるが、決して成し遂げられない。望みは特に、達成が不可能なこととなっている。 quadruplumは、トロヴェール歌の詩的伝統やその苦しみの偏移の否定についての同時的な呼びかけにおいて、まったくナンセンスであり、少なくとも気まぐれである、と見られている。 全体的に、quadruplumの話者は、同時に、一方的な愛情の苦しめられた経験を受けなかったと主張する間に、歌の作曲の慣習や、troubadours やトロヴェールによって表現された目標の達成についての彼の熟達さを強調して、愛の経験の外から書いているように見える。短いテキストは、伝統的に恋人たちが悩み苦しんでいた愛についての作曲を高めているのであろう。 quadruplum声とモテットの低い３声部の関係を考えるとき、作曲家はどのような解説をするのか？ テキストは、潜在的な対話を示唆したり、比較を誘う以上のことはできないが、音楽設定はしばしば、特権効果を持ち、特殊な解釈を強調している。 このケースでは、モテットの最後の作曲で（こうしたことを）明らかなる。quadruplumの終止では、第29小節の初めから、モテット作曲家は、テキスト相互関連性ルフラン“Puis que bele dame m'aime，je ne demant plus" (refrain 1540）を引用している。これは、２つの追加的モテットにおいて、同じメロディで伝播されているものである。97 97 ルフランは、モンペリエ写本195ｖ、バンベルク写本23ｒにあるダブルモテットPar un matinet(M658)/He! Bergier (M657)/Eiusのtriplum声部“Par un matinet"に同じメロディで現れる。“Par un matinet"はまた、モンペリエ写本195ｖとCl389ｒのトリプルモテットのquadruplumとしても現れる。さらに加えて、ルフランはモンペリエ写本259ならびにN180ｖに伝播されているPuis que bele dame (M671)/Flos flius e(ius)，にも同じメロディで現れる。 ルフランは、音楽的に目立っている。それは、モテットの対位法的なつくりを示している。テキスト間のメロディ言及は、ルフランの他の内容にも通じているリスナーには、聞くための糸口となっている。しかしさらに、ルフランは、作品のリズム面での混乱を伴う。 多くの13世紀のモテットのリズムは、リズムモードを基礎にしており、６つのものがある。このルフランは、第１モードで書かれている。ルフランの第１モードとしての解釈は、第２モードが圧倒的であるモテット全体のリズムからすれば、劇的な変化となる。 p67 前述したように、quadruplumの機能は、多くのtriple motetに加えられた４番目の声部と同様である。それは、テノールとのオクターブやユニゾン関係のピッチをほぼ複製している。しかし、モテットの終止においては、ルフランメロディの引用は、作品の中で突然初めて、quadruplumを、下の声部から音楽的に、独立させている。 ルフランの付加とともに、最後の４小節のハーモニー（quadruplumがルフランとなった部分）は、付加された三度や五度（最初はtrimplumが主としてオクターブやユニゾンでテノールとdoublingしていた）でもって、豊かになっている。 メロディはさらに、それが含んでいる５つのｂナチュラルのピッチで、下３声部から異なっている。（そのうち４つは、テノールのFに対してとなっている。その結果は、不協和音である三全音となっている。これは、Example 2.3では、musica fictaによって補正されているので、そこでは歌手たちは、半音低くすて歌うために、音響は完全音程である完全四度となることだろう。三全音の数は、ルフランの付加で作られ、モテットの以前の場からは別の感じになっている。９８ ９８ この最後のところは、モテットの他の場所からの多様性を示している。quadmplum は、その他にはFのテノール上でｂナチュラルなのは、他に第5，13小節にあるだけである。 quadruplum声部は、詩の伝統の知識行使の特権を持ち、作曲や書法を強調する。quadruplumの観点を強調することによって、モテット作曲家は、彼自身の権威的役割を維持し、音楽産生価値を示している。そうすることにより、彼はまた、ロマンスの語り部によってしばしば提起された聖職者との同一性と彼の観点を並列している。 ルフランのコンコーダンスを辿っていくと、無限の暗示と意味のある層の渦に滑っていくことが可能となる。モテットCest quadrubleの場合、ルフラン1540に伝播した２つの付加的な現存するテキストを調べることは、有用である。それは、この作品複合体に付加的解釈層を加えている。既述したように、３つのモテットが、ルフラン‘'Quant si bele dame m'aime”，を同じピッチで伝播している。99 99 Cest quadrubleにおいては、２つのコンコーダンスは、“Quant si bele dame"ではなく、“Puis que bele dame”の言葉遣いとなっている。 ルフランのうちの２つの追加的コンコーダンスのひとつは、Par un matinet(M658)/He! Bergier (M657)/Eiusのquadruplum声部である、Par un matinetに生じている。100 100 そのトリプルモテットは、モンペリエ写本27ｖとCl３８９ｒで現れる。ダブルモテットは、モンペリエ写本195ｖとバンベルク写本23に現れる。この形において、Par un matinetはtriplum声部であり、He! Bergierはmotetusである。He! Sireは出てこない。テノールは、これらの２つのモテットで共有され、昇天日の典礼で使われている。 p68 このテキスト相互関連性ルフランのネットワークでは、引用の順序がどのようなものかを確実に知ることはできない。おそらく、あるモテット作曲者は、ルフランをその他から引用し、両モテットは、ルフランをその他の現存のコンコーダンス， Puis que bele dame m 'aime(M671 )/Flos Filiusから引用していた。あるいは、すべてのモテットは現存しないその他の資料に拠っていた。 時系列を無視すれば、同じピッチのルフランの伝播や、モンペリエ写本内だけのルフランを使っているすべての３つのモテットの存在は、こうした作品が読者やリスナーの心に結びついているであろうことを支持している。 ルフラン２声のモテットPuis que bele dame m 'aime(M671 )/Flos Filiusを引用している２声モテットにおいて、ルフランの半分づつの間に接木された新しいテキストが、主題の宮廷的美徳を列挙している。こうした列挙された美徳は、高い様式のトロヴェールシャンソンで珍重されたもの忠誠、人間性、分別に相当している。 Par un matineeにおいて、騎士は、性的探求についての羊飼いの自慢を耳にする。騎士は、宮廷の恋人としての彼の身分を強調するためにルフランを歌う。そして、彼の模範的態度と羊飼いのそれとを区別する。当然のことながら、彼の主張は、たくましい皮肉である。なぜなら、暗示された分野は、pastourelle.だからである。 伝統的に、この分野の特徴は、彼らが持っている宮廷の美徳を捨て去るように振舞う騎士にある。彼の虚偽の主張をふさごうとするルフランでの騎士のやり方は、その結びつきを、Cest quadrubleに代表される皮肉を伴う、トロヴェールシャンソンの高い表現に頼っている。101 101 興味深いことに、ルフランがquadruplum モテットPar un matinet (M658)/He! Sire (M659)/He! Bergier(M657)/Eiusは、フル音響への変化を特徴としている。 Ovidの翻訳をモテットのレパートリーに結びつけるこれらのテキスト相互関連性ルフランにおいて、我々は、モテット作曲家が、ルフランに関して、L'Art d'amoursの翻訳者の見方とは異なったそれを提供することを見出す。 翻訳者は、彼の注釈によって、女性の偉大な尊厳を許容するようにしながら、オヴィディウスのオリジナルテキストにおける狂信的態度に挑戦をしている。しかし、モテットを探求させたさまざまな層の作曲家は、男性優位、そして聖職者の自己同一性の観点を強調するようなトロヴェールのジャンルシステムの伝統的な性別階層を再認識している。 こうした異なった解釈にもかかわらず、モテット作曲家によって供与されたコメンタリーを統一するものは、fin' amorsに関連した母国語詩のテーマを探求する解釈書法の技法のような使用である。 duplum fin'amour トロヴェール歌 Ovidのテキスト L'Art d'amours テキスト相互関連性ルフラン モテトゥス chanson avec refrains 聖職者の語るロマンス 語り部 trivium narrative romance ，トロバドール スタンザ オック語 Roman de la Rose auctoritates auctoritas(格言） auctores fin' amors a cantor memorized the written ルフランの ミソジニ―（女性嫌い） 口承伝播 rondet de caroleとrondeauｘ rondeauルフラン テキスト相互関連性ルフラン 単声部歌 rondeauｘ ルフラン rondet de carole Jean RenartのRoman de la Rose |