The Role of the Parisian Sequence in the Evolution of Notre-Dame Polyphony By Margot E. Fassler

音楽エッセイのページへ戻る	初期多声音楽	St.マーシャル楽派へ
Leoninのページへ	ノートルダム楽派（conductus)のページへ	ペロタン（Viderunt　Omnes)
ペロタン（Alleluja Nativitas)	ペロタン　Clausulaのページ	まうかめ堂さんのページへ
substitute clausulaのページへ	中世音楽のページへ
		次のページへ

p345 9世紀の理論家、Aurelian of Reome は、リズム的な詩についての彼の議論の中で、「韻律は計量的なシステム（ratio cum modulatione）であるが、リズムはシステム的でない計量であり、シラブルの数によって識別される」と述べた。 '特定のタイプのラテン語詩に関連するAmbrosius Aurelianusのリズムについては、韻律詩と一定の類似性を持っていたが、韻律のシステムによっては検閲はされなかった。 リズム的な詩では、1行あたりのシラブル数と「聴覚的判断」によって詩の構造が決まる。これは、それを統治する一連の法令のない詩であり、「俗的」な詩人の識者的ではない作品であった。3 　11世紀の間に、リズム的な詩はより高い地位を獲得し始めた。その著作De rhythmicisで、Alberic of Monte Cassino (d. 1105) は、リズム的な詩の作者に一連の規則を提供し、そうすることで、リズム的な様式が独自の学習された伝統を発展させたことを示した。4 Albericの時代には、リズム的なスタイルがますます人気になった。12世紀の半ばまでに、典礼の祝祭のために書かれた新しいテキストが普及するようになった。リズム的なラテン語詩は、その人気が高まるにつれていくつかの変化を遂げた。 p346 11世紀の終わりまでに、それはまだ行の長さとシラブル数の両方の統一性によって特徴づけられていたが、終わりの韻はスタイルの本質的な特徴になった5。さらに、ほとんどの伝統的な詩人は、アクセントとictusが一致するように行を形作り、鋭くマークされたアクセントパターンが普及した。6　最も人気があったのは、通常の「トロカイック」なアクセントパターンの行だった。 　12世紀ルネッサンスは、宗教音楽と世俗歌の両方の多くのジャンルでリズム的な詩の支配が高まるなど、音楽の芸術に大きな変化をもたらした。 この世紀は、セクエンツィア、versus, conductus、および他の准典礼的な宗教的なモノフォニックソング、韻律化された聖務日課、宗教劇、世俗的なラテン語歌（そのうちのいくつかは音楽が現存している）の新しいレパートリーの創造が行われた。 p347 これらすべてのジャンルにリズム的なテキストが含まれているため、リズム的なスタイルによる詩と音楽の芸術の完全な浸透は、詩と音楽の両方の分野で12世紀の最も重要な単一のイベントであったと言っても過言ではない。 　新しい詩芸術は、詩と音楽の両方をさまざまな方法で変革した。 12世紀と13世紀の詩の理論家によって説明された、そして無数の12世紀の例に見られるように、リズム的な詩のストローフィは、強く句読されたカデンツと規則的な単語のアクセントの安定したパターンを備えた、しっかりと作られた音の単位であった。 場合によっては、韻（理論家によってconsonantia と呼ばれる）と単語のアクセントは絶対的に相互に依存していた。リズム的な詩が常に歌われていたため、作曲家は、スタイルの典型であるアクセントのあるリズムとictusの新しい強調に同意する必要があり、これらの機能は、歌詞を伴って作成された音楽のタイプに痕跡を残した。 たとえば、サラ・フラーは、新しいリズム的な詩のために作曲されたアクイタニアの音楽について次のように述べている。 「短く、均一なストローフィとバランスの取れたイソシラビックな行、規則的な強勢パターン、繰り返しの押韻構成はすべて、鋭く明瞭に表現された詩的な構造を生み出します。これらの周期的な要素は、個々のフレーズとストローフィ全体の両方を支配する音楽的設定に、構造的枠組みを課します。」13 　多くの新しいレパートリーと新しいリズムスタイルの優位性を考えると、音楽史家が12世紀を大きな分水嶺と見なしていることは驚くべきことではない。 しかし、彼らの注目は一般に、リズム的な詩がモノフォニーにもたらした革命ではなく、別の発展に焦点を当ててきた。すなわち、12世紀後半にパリのノートルダム大聖堂で新しいスタイルのポリフォニーが出現したことである。 作曲家らが長音と短音のパターンの間と、協和音と不協和音の間の新しい関係を築いたのは、このポリフォニックレパートリーのことであった。西洋音楽の歴史の中で転換点と見なされることが多いこの新しい音の構成方法は、記譜法の歴史に劇的な発展をもたらした。すなわち、記譜者は、音価を表すことを学んだのであった。 p348 　ノートルダムのポリフォニーは、グレゴリオ聖歌の多面的なレパートリーの後、現代の学者が最も多く研究した中世の音楽である。しかし、新しいスタイルのポリフォニーとその革新的な表記法がどのように生まれ、その前例が何であったかについての歴史的な説明については、無駄に文献ばかりがあさられた。 ポリフォニーとその表記法の発展についての通常の説明は、「それらは、協和音と不協和音の音程の絶え間なく変化する海を横切るオルガヌム声部の歌手を導く手段を見つける必要性から生じた、非常に実用的で音楽的な理由で存在するようになりました。」といった類いである...」14 ポリフォニー内の純粋に音楽的な要素の重要性を否定しなければ、ノートルダム大聖堂のポリフォニーと表記法がいつどこで開発されたかについては、他にも重要な理由があると思われる。 そうした議論の中心はパリのセクエンツィアなのである。特にパリのモノフォニーに現れた新しいリズム的な様式が、ノートルダムでの新しい様式のポリフォニーの出現の決定的な要因であったことを示したいと思う。15 　この論文の目的は、パリのセクエンツィアの特定のリズムとメロディックな特性を特定し、このタイプのセクエンツィアがノートルダムポリフォニーの発展における重要な先行詞として機能したことを実証することである。 ノートルダムポリフォニーは、12世紀のパリの希薄な雰囲気の中でex nihilo[無からは何も生じない」という具現化ではなかった。それは、12世紀前半にノートルダムで生まれたパリの音楽・詩人の楽派の一部であった作曲家や詩人によって作成され、最初の試みとしてセクエンツィアの大規模なレパートリーが作られた。 p349 この楽派の最初の重要メンバーは、12世紀初期のAdam Precentor,（後にAdam of St. Victorとして知られるようになる）であった。Adamは後期セクエンツィアのもっとも偉大な作曲家であり、カントルとしては、Magister Albertusに継承された。Magister Albertusは、有名なポリフォニーconductus "Congaudeant catholici" の作者であり、典礼本のコレクションを大聖堂に遺贈した。これらの本の中には、おそらくconductusのコレクションとして特定される「duo verasarii」があった。18 　新しい伝記はまた、ノートルダムのモノフォニーとポリフォニーを互いに分離してはならず、別々の実体としてのみ扱われるべきであることを示唆している。 Adam と Albertusは、後にレオニヌスが描き、彼自身の作品で補足したポリフォニックレパートリーに貢献したことだろう。詩人であり作曲家でもあるレオニヌスは、sequences and conductusを作曲していたことだろう。 これらの考慮は、ノートルダムセクエンツィアレパートリーとノートルダムポリフォニーの関係が、さらなる研究を必要とする主題になっている理由を説明している。 Adam of St. Victor, Albertus,and Leoninusはだいたい同じ時代の人であったが、彼らが同じ場所で引き続いて活躍し、ノートルダム大聖堂の典礼をヨーロッパ全体で最も素晴らしいものの1つに変えるという共通の目標を持っていたことは証明されよう。 (略） 1. THE MUSICAL STYLES AND THS SOURCES OF NOTRE-DAME POLYPHONY （略） p352 　これらのorganum purumとdiscantの音楽様式を取り巻く主な論争は、Anonymous IVが説明するのに非常に苦労した記譜法と関係がある。 彼の時代には、「リズムモード」と呼ばれるシステムがパリで発展していた。これは、長い音価と短い音価を正確に表記するために使用されるシステムであった。 13世紀になって初めて、パリのスクライブらは長い音符と短い音符を区別するようになった。カロリング朝時代には、東フランク王国の修道院で開発された特定の文字を使用してリズムの変化を示すシステムがあった28。 p353 しかし、このシステムは拍子や音価を正確に表せなかった。むしろ、時折、音符を延ばしたり、短縮したり、または装飾する必要があることを指定しただけだった。 一方、リズムモードは、長い音符と短い音符のパターンを表すために連結符のグループを使用して操作された。このパターンは、中世の理論家によってordinesと呼ばれる短いフレーズで展開された。 13世紀後半の理論家は、システムが開発されてからずっと後に、モードに（第１～６の）韻律のタイトルを付けた。 　リズムモードの発展は、ノートルダム大聖堂のポリフォニーの分野で最も物議を醸している分野の1つである。しかし、ほとんどの学者は、モード1（「トロカイック」モード）が最初に来て、システムの残りの部分が進化する前に、定期的に使用されていたことに同意するであろう。 現在、モードは韻律詩のどのシステムからも成長しなかったと考えられている29。しかし、モード、特にモード1が、organa pura や copulae の初期の層で使用された程度については意見の相違がある。ただし、これらの作品では、ディスカントクラウズラがモード的であり、モード1が優勢であることは明らかである。 　Magnus liber やその音楽の初歩的な紹介は、この素晴らしいコレクションとその音楽が特定の音楽的および詩的な伝統に根付くのが非常に難しい理由を十分に強調していない。 学者は、リズムモードの概念や、ノートルダムのレパートリーで普及している新しいメロディックまたはリズム的な様式のソースについて確信がない。 しかし、もちろん彼らは、13世紀を見ており、その理論家、そしてノートルダムのポリフォニーを配置するための歴史的および音楽的文脈のためのその音楽に最も頻繁に目を向けてきた。 ここで強調しなければならないのは、初期のパリのポリフォニックレパートリー、WI、W2、およびF写本を保存する主要な自筆譜、およびこれらのレパートリーとその表記法を説明した理論家らは、（リアルタイムではなく）13世紀半ば以降である、ということである。したがって、ソースと理論家らの双方が、12世紀後半の形成期の数十年後の時代の存在であった、ということ。 この（数十年間の）時代は、私たちには知られていない理由で、音楽家らは、がポリフォニックリズムの彼らの理解を根本的に変えていたのだった。 パリのポリフォニーの初期の層は、わかる限り、作曲家のレオニヌスとペロティヌスの2世代後と3世代後に活躍した音楽家らによって、変換、改訂、および表記された状態で保存されている。 音楽が伝達され、理論家が説明した高度に発達したリズム的な記譜法は、12世紀後半の慣習であったに違いないものよりもかなりの進歩を表している30。そして、高度に発達した表記法は、少なくともかなりの程度、統一された人工的な外観を与え、音楽の初期の層のより原始的な段階を覆い隠してしまっている。 p３５６ 　ポリフォニックソースや、遅くなってそれらを説明した13世紀の理論家は、音楽のリズムに対する12世紀の態度の見方を広げるのではなく、妨害し、学者らは、パリのポリフォニックレパートリーで起こった劇的な変化の理由を説明できなくなってしまった。 12世紀のほとんどの間、パリの音楽活動の最前線にあったのは、単一声部のレパートリー、特にセクエンツィアであったことを思い起こされたい。 セクエンツィアのレパートリーとともに、12世紀の音楽と詩を変形したアクセントとリズムの強い強調は、Adam Precentor と彼の楽派によって新しいレベルの洗練にもたらされた。 後期セクエンツィアの大規模なレパートリーに加えて、パリのアーティストは、conductusと呼ばれたモノフォニックな宗教的または政治的な歌の重要な形も作成した。 さらに、sequences, conductus,、および同様のタイプの詩を書く技術を教えることを目的として、リズム的な詩に関する論文のグループは、12世紀と13世紀に発達した。そして、これらの少なくとも1つはパリでのものである。 したがって、モノフォニックソースは、音楽のアクセント、拍子、リズムに対する12世紀後半から13世紀初頭のパリの態度を研究するために必要な証拠を提供している。リズムの革新的な使用法を考えると、これらは重要な主題であり、パリのポリフォニーでその場所を見い出す。 パリのモノフォニックソースは、新しいスタイルのポリフォニーがパリで作成され始めたまさにその時に、パリのアクセント、韻律、リズムに対する態度を説明することができる。 ノートルダム大聖堂のポリフォニーの初期の歴史を理解するために、つまりノートルダム大聖堂のセクエンツィアに戻るために、12世紀とその音楽的および理論的伝統に戻ってみよう。 p３５７ The Role of the Parisian Sequence 2. THE STYLE OF THE TWELFTH-CENTURY PARISIAN SEQUENCE ヨーロッパ中のほとんどの11世紀後半から12世紀の作曲家は、リズム的な詩の人気の高まりに同意しなければならなかったが、彼らはさまざまな方法でそうした。 たとえば、南フランスでは、モノフォニーとポリフォニーの両方の作曲家は、メリスマで歌詞行を拡張することにより、歌詞行のカデンツをしばしば強調した。 このテクニックはカデンツを強調しているが、それは純粋な音楽的手段によって強調されている32。 32　サラ・フラーは、リズミカルな詩のために作曲された音楽のアクィタニアのレパートリーについて次のように述べています。「ポリフォニックでも、モノフォニックversusでも、これらの大きなメリスマは、最も一般的には、最後の位置に現れ、行の終わりまたはストローフィ全体を示す。ターミナルメリスマを使用して公式な概要を定義する方法は、レパートリーの最も初期のレイヤー内ですでに明らかである。」「Aquitanian Polyphony」1：224。。 以下の例では、Aquitaniaからのモノフォニックなイースターソングのオープニングにおいて、このレパートリーに時折現れる非常に長いメリスマは見出だされないが、このかなりシラビックな設定でも、メリスマを使用して歌詞行のカデンツを強調するという原則があまねく見られる。ここでの規範は、拡張による強調である。33 しかし、12世紀からの最初の偉大なパリのレパートリー、つまりセクエンツィアでは、状況はまったく異なる。パリ風のセクエンツィアは、メリスマではなく本質的にシラビックなのである。 特定の曲の中で時々発生するメリスマは、詩行の終わりに定期的に見られるわけではなく、長さが2〜3音を超えることはめったにない。パリのセクエンツィアの作曲家は、言葉の簡単なデクラマシオンを確実に行うことによって、音楽をそのリズム的な歌詞に対応させようとした。 この音楽は、リズム的な詩と同じ時間の世界に属している。つまり、言葉自体が歌われるときにのみ展開していく。装飾を目的としたものではない。それはむしろ宣言を求め、話し言葉の実際の音に12世紀の魅力を反映している34。 34Paris, B.N. lat. 1139のオープニングフォリオでは、南部(メリスマ的）と北部（セクエンツィア的）のスタイルの対立が見られる。写本のこの部分には、12世紀後半または13世紀初頭からのいくつかの追加の1つが含まれている。ここでは、（メリスマ的な）南部の音楽家らにParisian sequence "Prunis datum." の歌詞が提示されたときの結果を見ることができる。そこにはfalseなスタートがあり、その後、明らかな困難を持って、南部の伝統でのかなりメリスマ的なメロディー「Hodierne」に、歌詞が最終的につけられている。 p358 　（シラビックな）パリのセクエンツィアの音楽的な不毛は、レパートリー全体と12世紀のパリの音楽美学に重要な結果をもたらした。 このレパートリーでは、リズム的な詩についての多くの南フランスの設定で見られるメリスマ的流麗さは見つかっていない。代わりに、パリのセクエンツィアのメロディーは、注意深く制御された短いフレーズで展開されている。最も一般的な長さは7〜8音符である。 フレーズ自体の性質は、多くの場合、行に対するフレーズの位置によって予測されることがわかる。たとえば、行末のメロディ的なフレーズは、詩のリズム的なカデンツを高めるために意図的に設計されたカデンツフレーズがストックされたレパートリーを採用している。これらのフレーズで構成されたメロディユニット（"melodic unit" signifies the music for half a strophe of poetry）も、全体としての旋律内での位置によってある程度形作られている35。 　したがって、大小のメロディフレーズ( "melodic phrase" signifies the music for a line of poetry)とメロディユニットの全体の配置は、セクエンツィアの歌詞自体の厳密に制御された編成を反映する編成システムに従う。 歌詞と音楽の並行した動きは、細部に至るまで、パリのセクエンツィア作曲家に彼らの音楽の新しい編成モードを提供した。この歌詞は、彼らが書いたメロディーを中断したり、意図的に対比させたりすることができる大規模な響きの構造を提供した。 上記のDe rithmicoの理論的論文は、この構造を説明している。1行あたりの音節数の決定、単語のアクセントのかなり規則的なパターン、行末の韻を踏んだカデンツ、およびストローフィまたはクラウズラの相互に関連するシステムである。 詩の各ストローフィは、作曲家にリズム的なグリッドまたはフレームワークを提供し、予想通りに繰り返されるが、わずかな変化がある。詩全体が、クラウズラで構成された大きなモジュール構造を提供している。 セクエンツィアメロディーの不毛さは、通常、歌詞の音節ごとに1つの音符を提供するため、音楽ラインの各音符は、歌詞によって作成されたリズムフレームワーク内の位置によってある程度決定されるリズム力を持つことが保証された（表2を参照）。 リズム的なグリッドは、詩の3行ごとに発生する突然の休符に大きな重点を置いており、作曲家は安定したリズム的な流れの中で一時停止の劇的な力を新たに認識する。 p359 　13世紀の30年間に、パリの文法学者John of Garlandは、彼のParisiana poetriaにおけるDe rithmicodictamineの12世紀の伝統を拡張した37。 37Traugott Lawler は、Parisiana poetria の第7巻に含まれている "ars rithmica" は、1230年代に作品が改訂されたときに、後付けとして追加された可能性があると考えている。しかし、それとは反対のより強力な証拠が現れるまでは、リズム的な詩のセクションを元の作品の一部として見る方がおそらく良いでしょう。 John of Garlandの最も重要な貢献は、拍子またはictusに新たに重点を置くことであった。彼は、各行にpercussionesまたは拍、通常は単語のアクセントと一致する拍子が含まれていると見なした38。 確かに我々は、12世紀のパリで発展したリズム的な詩の特定の見方に部分的に依存するべく、De rithmico dictamineについてのパリの文法学者John of Garlandの拡張を期待したことだろう39。 もちろん、この見方はパリのセクエンツィア自体によって形作られた。私はすでに、これらの特定の音楽表現のモードが、歌詞の単純なレンダリングを生み出したことを指摘した。 しかし、歌詞自体の性質は、リズム的な様式に共通する明確に定義された単位の効果をさらに強めた。ノートルダム大聖堂から発出されたセクエンツィアの素晴らしいレパートリーは、それらの行とストローフィに新しい対称性を示し、それらの名声に貢献した単語のアクセントの規則性を示した。40 一部の人が行ったように、パリのセクエンツィアの大部分は、単語のアクセントの不規則性をまったく示さないと主張することは誤りだろう41。しかし、個々の行の圧倒的多数に見られる強くマークされたトロカイックパターンを無視することも同様に間違っていよう。 p360 これに加えて、行自体は2つの半分づつのストローフィに編成され、これらの半分は、大部分、12世紀のMagister Adamas に帰せられているイースターのセクエンツィアsequence "Zyma vetus”におけるのと同様に、シラブルのカウント、アクセントパターン、および押韻スキームに関してほとんど常に同一である42。 Zyma uetus expurgetur Ut sincere celebretur Noua resurrectio. Haec est dies nostre spei Huius mira uis diei Legis testimonio. 　John of Garland のパリのセクエンツィア様式への依存を評価する際に、彼が彼の論文でictusまたは拍を強調したことを覚えておく必要があろう。 パリのセクエンツィアは非常に長い作品群であり、多くの場合、12または13のストローフィが含まれている。それらを通して、一貫性のある、強くマークされたictusが見い出される。 そこにverseの言葉のアクセントに不規則性があると、それは、アクセントの支配的な規則性によって生み出された否定できない力に包まれているように思われる。 さらに、行の長さ、ストロフィーパターン、韻を踏むカデンツの強い規則性は、トロカイックアクセントの執拗な推力を高めるのに役立つ。 この詩の拍やictusは非常に強力であるために、自身の生命と勢いを持ち、それを作成した通常のアクセントパターンへの忠誠を失うことになる。 John of Garland の論文が、彼の説明の過程で、それと矛盾しているように見えるそれらのアクセントのあるパターンを説明し、和解させようとするのはこの力である。