■令和２年6月24日 誰でも起こし得る事故
この手の事故は、繰り返し起こっている。父親を非難する声が多いようだが、それは違う。この手の事故は、この父親が特殊なのではなく、普通の、誰にでも起こり得るものだと、理解すべきである。
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■令和２年6月25日 田母神氏の正論
これは本来はまったくの正論なのだが、こういうことを言えるのは、有名人では田母神さんくらいしかいないだろうね。 その他、イージスアショアがない場合の対北朝鮮防御の日本側の負担なども考慮すれば、田母神氏の言うことは、まったくの正論であると言える。 ただ、残念ながら、こういう正論は、日本のマスコミでは、絶対に誰も言えない。それは日本が、全体のための一部の犠牲が許されない国であるから。 戦前の日本はそうではなかった。軍人は、命を賭けて、"お国”を守った。戦後の進歩派はそれを、「天皇制を守る」と解釈したが、それは間違いで、軍人がいう"お国”とは、間違いなく、祖国の、故郷の一般人だったはずである。軍人（ないしは動員された一般人）は、”天皇陛下万歳”と口では叫びながら、実際には”おっかさん、妻よ、わが子よ”と心で唱えて死んでいった。 このように、戦前には、日本国民が生きていくためには、軍人という一部の人たちが犠牲になっても仕方がない、という”美学”があった。戦後、これは壊れた。 自衛隊員の戦死は、許されなくなった。それどころか、攻撃を受けた場合に相手を戦死させることさえも！ 自衛隊の海外派遣で、いかにこのことに神経が使われたのことか。 要するに、多数のためにひとりが犠牲になるという精神が、戦後は失われた。（もっとも自衛隊法施行規則（昭和29年6月30日総理府令第40号）によって定められた自衛隊員の服務の宣誓では、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」とあるが）。 この論理で行くと、イージスアショアシステムによる迎撃の結果、ひとりでも犠牲者が出る可能性があるのであれば、そのシステムは採用してはならない、という、今回の政府の発表ということになるのである。 だが、ひとりを守るために、国家に必要な政策を放棄する代償は、相当大きいはずだ。 ●「1人でも反対者がいれば、橋を架けない」の論理 このイージスアショアの問題は、かつて、美濃部東京都元都知事が唱えた、「1人でも反対者がいれば、橋を架けない」に通じている。 だが、美濃部のこの言葉のもとになった”橋の哲学”の提唱者フランツ・ファノンの言葉には、には、その後に「そうであれば、みんなで泳いで渡らねばならない」とある。つまり、1人を大事にするためには、それ相応の代償を覚悟しなければならないのだ。 美濃部は、都民を”騙す”ために、意図的に、ファノンの言葉の後半を落としたが、私は逆に、政府は、1人を大事にする、すなわち、迎撃システムの危険範囲に一般人が住んでいるがゆえにシステムを放棄する代償を、意図的に国民に開示すべきだと思う。 それは確かに、人命と金目を天秤にかける、ある意味、非情なことではあるが、たとえば、代替システムのために具体的に、1人の配慮のために何十億円、ないしは何百億円よけいな経費がかかる、といった計算になれば、おそらくは、「それならばやはり、イージスアショアを配備した方がよいのではないか」という議論も出てくるのではないか。 無論、サヨクなどは、「人の命は地球より重い」のだ。いくら余計な経費がかかろうが、そのシステムのためにひとりでも死亡する危険があるのであれば、それは回避されるべきだ、なとど主張するだろう。 むろん、自らの意志で進んで危機に立ち向かった戦前の軍人と、たまたまイージスアショアの危険地域に住む一般人とを、そのまま同列に扱うことはできない。だがそれは、しかるべき補償をするなり、アラートシステムで対処するなりすれば、少なくとも、イージスアショア撤退よりは、経費としては、安くつくことだろう。 ●原発と同じく、国防にもゼロリスクを求める愚 以上のような国防に関する議論は、かつて起こった（今も続いている）、原発にゼロリスクを求めたそれとよく似ている。ゼロリスクを求められた日本の原発は、たとえば、日本よりもはるかにゆるやかなリスク管理で済み、稼働率90％(点検のための停止が多い日本は60～70％程度）を”誇る”韓国を後目に、停滞を余儀なくされている。 その代償は、年間３～４兆円にも及ぶとされる、化石燃料費に跳ね返っている。さらには、エネルギー資源の分散管理という点でも、問題がある。 無論、原発事故を黙認しろとは言わないが、壊滅的ダメージとはならないまでの事故であれば、航空機や車などと同様に受け入れ、ゼロリスク管理から脱却する努力は必要となろう。 同様に、国防においても、ゼロリスクを求めるのではなく、一定のリスクは是認してでも、イージスアショア計画を進めるだけの、政治的大英断が必要と考える。 もっとも、そもそも、イージスアショアの配備そのものさえ、これまで、地元の反対が強かった。とてもではないが、地元の過半数の賛意など得られていなかった。（ダブルスコアで反対が多かった）。 ゼロリスクでさえこんな状況なのであるから、これは原発以上に厳しい。とてもではないが、ゼロリスク返上の国防など、国民が受け入れないだろう。そのための代償はしかし、知らないうちに、国民自身が、税金として、負担することになる。これもまた、効率の悪い民主主義のコストなのであろうか？ | |
■令和２年6月26日 Covid-19禍で問われる大学の存在意義
世帯単位、世帯主への給付金支給は、保守である私でさえも、あれ？っと思ったくらいだから、真ん中から左くらいの人からすれば、噴飯モノ、といった感じになるのは、当然だろう。 ただ、政府が世帯単位での支給にしたことも、理解はできる。つまり、本来はやはり、個人単位での支給、さらに言えば、本当に必要な人を優先しての支給が望ましいのだが、さまざまな理由でそれは不可能だからこそ、（やむをえず）世帯単位としたわけだ。 後者で言えば、それが困難だから、、全国民一律10万円支給となった経緯がある。どのような人を優先すべきかの査定は、非常に困難なことは、容易に想像できる、ならば、金額が減ったとしても、一律給付の方が、そうした査定が必要ない分、素早く支給できる、というわけだ。 元来は、安倍首相こそが、重点的支給（30万円）を主張していたわけで、むしろ世論の方が、一律10万円支給を求めたのであり、首相からすれば、何でいまさらまた世間は・・・と言いたいことだろう。（笑） さらに、個人を対象に支給をするとなると、たとえば小中学生や高校生くらいの段階での扱いが難しくなる。 たとえば幼児までならば、常識ある親なら、全額親が管理することになるだろう。それであれば、世帯ごとの給付が一番よいことになる。 小中学生くらいとなると、世帯によって差が出てこよう。すべて親が管理するという場合もあるだろうし、一部を本人に渡す、本人に渡すが本人名義で貯金させるとか、本人に渡してまとまったものを買うための資金にするとか、いろいろなケースが考えられる。 高校生くらいになると、ほぼ全額を本人に渡す、というケースが大部分になるだろうが（我が家もそう）、そうでない、という家庭もそれなりにはあるだろう。 つまり、たとえば子どもの外出の門限などが世帯によって差があるように、子どもの10万円の使い道に関しても、家庭によって千差万別なのであり、そう考えるとやはり、世帯単位での支給が、事務費なども考慮して、一番合理的であろう、ということになる。 無論、こうした支給方法は、人が世帯主を中心に、世帯単位で暮らしているという、やや前時代的感覚に依拠していることは間違いないし、その世帯は平穏である、という仮定のもとにある。たとえば、「家族に乾杯」で」鶴瓶がいきなりやってきても大丈夫な家庭である。 だが当然、世の中、そんな家庭ばかりではない。さらに細かいことを言えば、住所不定者やあえて世帯分離しているようなDV被害者などはどうすのか、という問題は、当然、噴出してくるわけである。 ただ言えることは、おそらくは各家庭の７～８割ほどは、たぶん、鶴瓶がいきなりやってきても、まあ大丈夫な家庭なのであり、やはり政府は、こうした多数派を前提として政策を施行した、残りの２～３割の家庭に関しては、それなりに折り合いをつけてもらい、極少数の特殊な家庭については、行政なりNPOのようなところに介入してもらう、といった考えだったのだろう。 ●やはり”普通”が多数派 ところで話をやや脱線させるが、基本的に人間は、”普通”の生活をしている人が一番多いのだ。 たとえば、結婚生活でいえば、よく言われるのが、結婚してとても良かった、まあ普通だった、不満が多かった、というのがそれぞれ１/３づつである、ということ。 つまり、7割ほどの人は、結婚してまあよかったと思っている。よく、「結婚は人生の墓場だ」とか、「判断力の欠如で結婚する」などと言われるが、結婚して本当にそう思っている人は、多くても２～３割だと私は思っている。 ところが、「人が犬を咬めばニュースになるが、犬が人を咬んでもニュースにならない」といわれるように、平穏無事な、ふつーの生活を送っている人たちは、たいていは、そうした生活をわざわざ発信したりすることはない。 あえて発信する人の多くは、「人が犬を咬む」ような生活をしているわけで、だからこそそれに注目する人も多いわけだ。そして事情を知らない人は、「犬が人を咬むような」多くの凡人の日常よりも、「人が犬を咬む」ような特殊な生活こそが多数派だと思い込んでしまう。「結婚なんて忍耐だ、人生の墓場だよ」などと言われたら、独身者は誰だって、積極的に結婚などしようと思わなくなってしまうだろう。 今回の給付金にしても、おそらくは多くの人は、世帯ごととは何と前時代的なとは思いつつも、「お父さん、私に少しくれないかな」とか、「子どもの給付金どうしようかしら」などと語られるような平穏な家庭が大部分なので、政府もそうした多数派を中心に、利便性の観点から決断をしたのだろう。 ●世帯単位給付以後は自己責任で 左の方の人は自己責任という言葉を嫌っているようだが、私は、結局は、各家庭での自己責任で給付金の使い道を決めるしかない、と結論づける。 たとえば、「夫が全部取ってしまって、ひとりで使ってしまった」などという家庭は、おそらくはかなり少数派なのであり、政府からしても、そこまで面倒みきれん（あんたんとこの暴君亭主の問題まで面倒みきれん）、といったところではないか。 DVで一家離散しているとか、住所不定、口座がないなどで給付金がもらえるすべがない、といったレベルの人たちなら、社会のしかるべき人たちからの支援が必要、いうことになろうが、暴君亭主やそもそも鶴瓶が来たら困るような暗い家庭の問題などとなると、民事不介入の原則からしても、第三者の介入は難しい。 また、社会派の人たちは、私が少し気にしたように、「そもそもなぜ世帯主に配るのだ、・・・今は個人主義の時代なのに」などと言い出す。 このように、世帯主方式は、ネガティブに考えればきりがないのであり、そこはそこでやはり、各家庭の自己責任とのことで、割り切っていくべきなのではないか。 逆に、健全な家庭ならば、みんなで鳩首集めてその使い道を決める楽しみもある。 今回の給付金は、改めて、人は憲法・民法上、個の独立が保証されてはいるが（両性の平等、婚姻の自由など）、同時に、最低限の生活単位としてのイエを持ち、”戸主”はすでに存在しないが、”世帯主”は存在し、その差支配のもとで家族はやはり生きている、という、古今を折衷したような暮らしぶりを炙り出した、と言える。それが都合が悪かった、という人は一部いるだろうが、大部分の人は、そうした平凡なわが生活のありがたさを、改めて振り返ったことだろう。 | |
■令和２年6月27日 夫婦の根底は”忍耐”ではなく、”感謝”
人間は判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如
によって再婚する_（アルマン・サラクルー）
という有名な”格言”があるが、サラクルーによれば要するに、結婚生活とは忍耐なのだ、ということなのだろう。 以前、野村克也・さちよ夫妻が、テレビで、夫克也が「オレは耐えているんだよ」と言ったら、さちよ夫人が「私だって同じよ」と応じていたが、あれがやらせだったかどうかはともかく、ホンネであったならば、まさにそういう夫婦だったのであろうし、やらせだったのなら、国民の共感を得るためのものであろうから、国民の多くがやはり、「結婚生活とは忍耐」と思っている、ということになる。 別のテレビでは、夫婦で歩いていたある男性へのインタビューで、「結婚生活とは何か」と聞かれて、その男性は、妻が隣にいるのに、「忍耐ですね」と答えていた。 実際、あるアンケートによると、「結婚生活を一言で表すと何になりますか」という問に対して、”忍耐”が圧倒的に多かった！（下図）  https://www.hoken-clinic.com/expedition/detail18.html より改変 このアンケートは、平均結婚生活年数が21年で、過半数が結婚生活20年以上、ほぼすべてが10年以上となっているので、だいたい日本のベテラン夫婦の考えを示しているといってよい。 つまりやはり、日本のベテラン夫婦のかなりが、”結婚とは忍耐・我慢”だと思っていることは間違いなく、野村克也夫妻のあの会話はやはり、かなりのやらせが入っているのだ、と判定する。 ●夫婦の基本は”感謝と思いやり” このアンケートの項目には入っていないが、私は、個人的には、夫婦の一番の基本は、”感謝”だと思っている。夫の立場からすれば、こんな自分と結婚してくれてありがとう、いつもおいしい食事を用意してくれていてありがとう、いつも家をきれいにしてくれていてありがとう、いつも綺麗でいようとしてくれていてありがとう、といった感謝である。 妻からすれば、おとうさん、いつも頑張って家族のために働いていてくれてありがとう、ということになるだろう。 さらに大事なことは、感謝の気持ちから芽生える”思いやり”である。 似たような言葉に”気くばり”がある。私は、”思いやり”と”気くばり”とはかなり意味合いが違うと思っている。すなわち、前者が相手に心から感謝をしていることからの自然の感情の発露であるのに対して、後者にはどちらかというと、ビジネスライクな、人と人とのつながりの潤滑油としての役割を感じる。 これは、両者の英訳を見るとよくわかる。”気くばり”の英語を見ると、attentive ,attention,careなどとなっている。ところが”思いやり”の英訳は、compassionと出てくる。 compassionとは、com（ともに）-passion(感情）であり、まさに、私が感じた、”感情の発露”を相手と共有することなのである。 こうした感情は、特に、夫から妻へのそれにより強い、と感じる。つまり、妻は夫から”気くばり”を受けるよりも”思いやりの心”で接してもらった方がうれしいのではないか、と。（逆に夫は妻から”思いやり”を受けるよりも、”信頼”を受けたい、と思うのではないか）。 無論、結婚生活に”忍耐・我慢”の要素が一切ないかといえば、そんなことはない。長く衣食をともにしていれば、つい失言をしてしまう（ことに夫から）こともあろうし、相手の言動にうーん、とうなってしまうことも無きにしも非ず、ではある。 ただ私は、そのような場合、”おたがいさま”と思っている。つまり、自分がそう思うからには、相手もまた、少なくともそれと同量に同じ感情を持つだろう、ということ。 それは、感謝や思いやりにも同じことである。自分が相手に感謝し、思いやりの心を持てば、相方は、かつて一生添い遂げようと思ったお方なのだから、その気持ちは必ず通じると思う。 つまりは、おたがいさま、であるのなら、相手には”忍耐”よりも”感謝”をした方が、結局は自分のためにもなる、ということなのだ。そしてそれはまた、相方のためにもなり、夫婦円満の秘訣なのである。 いずれにしても、「こんな奴とずっと・・・（怒）」などと思っているより、「この人のおかげでこんな・・・（喜）」と思って夫婦生活を送っていく方が、お互い、人生楽しいではないか。 | |
■令和２年6月28日 岡田の失敗
岡田氏は、無所属の立場で、これまで常々、両党の合流を探ってきた。彼の立場からすれば、野田氏とともに両党に顔が効くし、実際に、民主党時代には、両党のメンバーと一緒に仕事をしてきたわけだから、「なぜ一緒になれない！」といった、歯がゆい思いでいっぱいなのだろう。なにせ、非常にまじめな人だし。 しかし、両党のメンバーが一緒になってやっていた時代の中心人物であったからこそ、見えないところもあるようだ。 そもそもなぜ両党は分かれたのか。一緒に仕事をしてきた岡田氏には多分、「やはり小池さん騒動が・・・」程度にしかわかっていないだろう。あの時細野が「三権の長の・・・」とか馬鹿なことを言わなかったら、希望の党に前原が集団移住するなどと言わなかったら・・・などと思っているに違いない。 だがそれは間違い。素人目の方がはっきりわかる。要するに、国民・立民の相違は、そもそもが昔の左右の社会党、社会党と民社党時代から引きずっていたものであり、両者はいわば”近親憎悪”であり、もともと決して交わることのない水と油だったのだ。それはたとえば、昭和50年代に自民と民社・公明という中道政治が模索されたが、民社と社会党とは結局ずっと別物だったことでもわかるし、さらに、1994年の自民・社会連立政権ができた時に、両者の中間だったさきがけが、結局は単なる接着剤の働きしかできなかったことでもわかる。 民主党政権時代は、たまたまanything but自民党という、界面活性剤（石鹸）が働いただけのことであり、実際に政権を取ると、左右の思惑の違いと、anything but 自民党の看板がはずれたことによって、その石鹸は用を足すことなくたちどころに洗い流されてしまい、垢はそのままに、結果的に現状に及んでいる。 現在、anything but 自民党という勢力は、きわめて少数派であり、おそらく共産党と合わせても、、多くても、２～３割といったところだろう。 さらに現自公政権の強みは、公明党が与党内野党的存在を示していることだ。たとえば、イージスアショア問題がぽしゃって、自民党内に敵基地先制攻撃論が出ると、さっそくそれへの反対表明をしている。 こうした状況なので、まずそもそも歴史的経緯から、国民・立民両党が合流すること自体が不可能であり、仮にそれができたとしても、8割の国民は、民主党の亡霊の再来としか、思わないし、公明党という与党内野党との政策の差別化が困難なのである。 仮に、実際に政権を取った場合としても（仮定法過去）、おそらくは今の公明党よりは右寄りの政策にならざるを得ないし、立民重視で左寄りにしたら、日本が持たない（ましてや共産党の政策を取り入れるなんて！）。 ●野党にとって大事なことは、人事の刷新 野党に勝機があるとすれば、かつての民主党政権で主要なポストにあった世代がすべて引退し、少なくとも細野（この人自民党に行ったらしいが・・・）、玉木世代から下で固めるしかない。 玉木世代より下は、民主党政権の失敗には関与していないので、右の方から揚げ足を取られる危険は比較的少ない。「あれは先輩たちの失敗でした、私たちはそんなことはしません」と、戦後の日本のようなことが言えるから。 つまり、民主党政権で副総理までやった岡田さんがいくら頑張っても、否、頑張れば頑張るほどに、国民はしらけるわけで、岡田さんは生真面目であるがゆえに、そこがどうもわかっていないのだ。 単純に、「アベノセイダーズ」を叫んでいれば、売れるとでも思っているのだろうか？ | |
| ■令和２年６月29日 人は芸術を欲する
Grieg: From Holberg's Time – Ruth Reinhardt（それにしてもこの女性指揮者、かっこいいなあ） たまたま↑の演奏をYouTubeサーフィンをしていて見つけた。グリークの弦楽組曲、「ホルベアの時代」である。 注目したいのは、オーケストラ楽員の間の距離。そう、この演奏は、本日、6月29日に行われたものなのである。さらに、無観客だ。 通常は、↓な感じで行われている。 いじらしいまでの距離の取り方だ。この曲は、演奏自体はあまり難しくないとのことだが、お互いこんなに離れていては、どんなに音が取りにくいか、と思う。言い換えれば、だからこそ、やや優しい曲を選び、さらには、フルオーケストラではなく、弦楽だけの曲を選んだのだろう。これだけ楽団員間の距離を取ると、ピット内は、これくらいでいっぱいになってしまうだろうから。 本来、人は芸術などなくても、生きていける。そもそも、グリークの曲などを普段から聴いている人など、全世界に何人いるだろうか？ マズローは人間の欲求を、「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認の欲求」「自己実現の欲求」5段階に分けたが、芸術には直接触れてはいないが、それはまちがいなくこの第五段階に入るだろう。つまり、よい芸術を供給する、よい芸術を消費することは、人間の欲求の最高段階にある。 Covid-19 により、世界は一時的に、マズローの第2~3段階にまで落ち込んだ。医療、食糧、交通など、人々が生きていくために最小限必要な仕事が優先され、”不要不急”な仕事は、犠牲になった。 芸術などは、とりあえずは、”不要不急”の分野の最たるものなのだ。しかし、Covid-19が少なくとも先進諸国ではおさまってきて、人々の芸術への要求、生の演奏を提供したい、聴きに行きたいという要求はむろん、死んでいなかった。 供給者は、三密を避け、観客数を抑えて、そのためにおそらくは採算は厳しいであろう。聴く側は、採算を度外視してでもそうした芸術を提供しようとする芸術供給者たちの情熱を素晴らしいものだ、と感じて聴き入る。 人類はこれまで、一千年以上をかけて、芸術音楽を磨き上げてきた。演奏者たちは、その才能に加えて、血の出るような努力をして、これまで人類が積み上げてきた芸術作品を、できるだけよい状態で聴衆に送り届けようとする。 ここで取り上げたYouTubeの動画での、女性指揮者のきびきびとした指揮ぶりには、「やった私たち人類はここまで来ました、さあ皆さん、三密を避けた私たちの演奏をぜひ聴いてください」といった意気込みを感じる。 確かに今では、録音された音楽を聴くことも可能だが、何と言っても生の音楽には及ばない。Jポップなどでも、CDの売り上げは落ちても、ライブコンサートが盛況なのは、まさに人のこうした欲求があるからだろう。 ここではクラシック音楽のみを取り上げたが、芸術は、その他のジャンルの音楽、演劇、歌舞伎などでも同様である。人は、三密を避けながらも、徐々にマズローの第五段階を堪能する生活を取り戻していくことだろう。 | |
| ■令和２年６月30日 敵の敵は味方、のバカ | |
石破さんと安倍さんがことごとく対立しているように見えるのは、石破さんがそのようにあえて演出しているからに過ぎない。岸田さんが安倍さんからの首相職の禅譲を狙っているのに対して、脛に傷がある（かつておざわーさんについて新進党に移ってしまった）石破さんとしては、あえて安倍首相とは対立構図を作り、とにかく党員の方で頑張らなければいけないわけだから。 つまり、政策そのものは、石破さんも安倍首相も変わることはないのである。 どうあったって、石破さんが、共産党と関係のある政党と連携するわけがないだろう。 福山はもともとバカだが、大塚さんは利口だと思っていた。それでも、いよいよ追い込まれて、単純に「敵の敵は味方」などと思い込んでしまったのだろう。この程度のおつむには、とても政権など任せられない。 |