愛子さまは不登校ではない

愛子さまが体調を崩して2週間ほど学校を休んでいるというニュースが流れると、偏差値ゼロのネトウヨどもが「不登校」と決めつけて騒ぐ。

だが、愛子さまは「学校に行きたい」「早く友達に会いたい」と話しておられるから安心してよい。

夏休み明けの宿題の提出や、運動会の練習などが重なって、疲れが出たそうである。

愛子さまは偏差値75で東大も楽に入れる頭脳だから、偏差値ゼロのネトウヨなど生き物の内に入らない。

2週間くらい休んでも、すでにネトウヨが一生かかっても追いつけない頭脳を持っておられる（原文ママ）。

わしなどは小児喘息で、季節の変わり目には必ず、そのくらい休んでいた。

その休養期間で漫画描いて、プロになってしまったのだ。

愛子さまは身体能力も高いから、運動会となると猛練習をされるのだろう。

そもそも運動会大好きな愛子さまだから、運動会に出られなかったショックの方が大きかったはずだ。可愛そうに。

思春期に女性の身体は激変するし、愛子さまはとにかく安静にしていただきたい。

しかし「男尊女卑」で、皇室内での「女性の活躍」を望まぬ「男系・固執主義者」どもは、些細な出来事でも、バッシングの材料を探している。

これまで雅子妃殿下も何度も誹謗中傷を受けてきたし、愛子さまも、すでに幼児の頃から言葉が喋れないのではないかなどという誹謗中傷を受けてきた。

反論が許されない、言論の自由という国民の基本的人権を奪われた皇室の方々に対する罵詈雑言を許してはならない。

それは右翼的行動ではなく、ただ単に弱い立場の人を守ろうという優しさの発露に過ぎない。

皇室を戴くのなら、それは国民のマナーだろう。

しっかり記録しておきましたよ、小林よしのりさん！

私は週刊誌報道くらいのソースしかないからそれでの判断になるが、愛子さまは、本当に偏差値７５で東大にもらくらく合格できる頭脳を持っているのかは知らないが、やはり不登校なのではないか、と思う。

週刊誌報道によると、愛子さまは、肺炎など、少なくとも登校が困難な身体的状態ではないようだ。（一部、愛子様が肺炎という噂があるようだが、子供の肺炎だったら２週間は長い）。

確かに小林よしのり氏の言う通り、愛子さまは学校には行きたがってはいたようが、主治医が、休ませる方がよい、と判断をし、休ませているようだ。

ここがポイントで、たとえば、もしも本当に愛子さまが学校に行きたいと言っているのに、主治医が安静を第一に考えてそれにストップをかけているのだとしたら、そんな主治医はあきらかに藪医者だ、ということだ。

普通なら、多少体力低下、消耗などがあったとしても、本人が学校に行きたいと言っているのなら、行かせるはずである。

そもそも、少なくとも身体的検査で特に異常がないのならば、中学生が、夏休み明けの宿題の提出や、運動会の練習などが重なって、疲れが出て休む、ということ自体、考えられない。しかも本人は学校に行きたがっているんでしょ？　矛盾してるじゃない。

一部の医者はまだ安静至上主義を持っているかもしれないが、現在では、基本的にそもそも患者に安静は指示しない。脳卒中になったって、できるだけ安静期間は少なくするし、術後安静は、現在では無きに等しい。腰痛だって、今は原則は動かしながら治す時代だ。

私が愛子さまの主治医だったら、身体機能に問題なし、疲れあり、本人の登校意欲あり、なら、絶対に自宅療養など命じたりはしない。「疲れてもいいからちゃんと学校へ行きなさい。それに、行きたいんでしょ？」と言って、突き放す。

主治医がそれをしていないのはだから、やはり学校には行けない何かがあるのである。

主治医は、本当は登校を続けるのがよいと判断しているにもかかわらず、そして本人も行きたいと思っているにもかかわらず、行けない、これが実情なのではないか。

一般的に、「不登校」「引きこもり」状態になっている人は、決して好き好んでそうしているわけではない。本当は、本人だってそんな自分がいやなのだ。だから本当はそんな状態から脱出したいと、もがき苦しんでいる（だから愛子さまも「学校に行きたい」と話しているのだ）。

これは「不登校」「引きこもり」の急性期で、この時期ならば、十分に治療は可能であり、今、愛子さまはそんな状態なのだと思う。

これが引きこもり何年、となるともはや慢性期に移行しており、そもそも本人ももはや、社会に出ようという意欲を失っていることが多い。だからこういう状態になると、治療が非常に困難になる。

私はむしろ、「愛子さまは不登校」と認め、それを周囲が温かく見守ってあげる方がよいと思う。

■平成２８年１０月２０日　小倉智昭氏の決断は正しい

小倉キャスター、膀胱ガン摘出拒否していた　「男性機能無くなるのは嫌」
デイリースポーツ 10月16日(日)19時45分配信

　フリーアナウンサーの小倉智昭氏（６９）が１６日放送のＢＳ朝日「ザ・インタビュー～トップランナーの肖像～」に出演。今年５月に受けた膀胱ガン手術で、膀胱の全摘出を拒否したことを告白し、現在は点滴による遺伝子治療を受けていることを明かした。

　５月に司会を務めるフジテレビ系「とくダネ！」を１週間休み、内視鏡手術を受けた小倉氏は現在の病状について、「いまでもありますよ、膀胱ガン」と驚きの告白。内視鏡手術の際、担当医とのやりとりとともに経緯を説明した。

　担当医「ちょっとあまり良いがんではない。筋肉の層に入っている浸潤がんが怖いが、膀胱の左半分に浸潤がんがあって、これは膀胱全摘出しましょう」

　小倉氏「ちょっと待ってください。膀胱全摘というと、周りの機能も全部取りますよね？」

　担当医「精巣から前立腺から膀胱の周りの臓器は取ります」

　小倉氏「やっぱり男として、男性機能が無くなるのは嫌だし、膀胱取ってしまったら、尿意も感じないでしょ？」

　担当医「膀胱の代わりにパックを付け、そこに尿道を結びつけて２時間ぐらいで捨ててもらう」

　小倉氏はそれから自身で膀胱ガンについて調べたり、セカンドオピニオンを受けるなどし、結果として「（ガンを）取っていないんです」と説明した。

　現在は「欧米で注目を集めている遺伝子治療っていうのをしたくて、毎週毎週、保険の利かない点滴を打っていて、そっちに賭けようと」と通院治療しているという。効果も見られ、「去年の１２月ぐらいに血液が尿に混じるようになって、１０カ月ぐらい経つがそこからまるで転移していない」と笑顔も見せた。

　「ガンは死を意識するが、初めて自分が死んだらっていうことを考えた。生活レベルを下げてまで僕はパックは付けたくなかった。これるもんなら来てみろと。まだ、やりたいこと、いっぱいあるんですよ」と前を向いていた。

小倉智昭氏の判断は正しい。そういえば、菅原文太もやはり膀胱がんにかかり、「立小便もできなくなるのなら手術はしない」と手術療法を拒否していた。

菅原文太は亡くなったが、小倉智昭氏は当然、そのことは知った上での決断だったのだろう。

一般の人は不思議なことにあまり気にしないが、がん治療は、治療に伴い、何らかの身体機能が犠牲になることが多い。胃を全摘すれば、まず術前のように食べることは不可能になるし、マイルズ手術という直腸がんの手術を受ければ、肛門を切除するから、一生人工肛門となる（渡哲也はこの選択をした）。喉頭がんで喉頭切除をすれば、少なくとも術前のようにしゃべることはできなくなる。つんくのように、まったく発声ができなくなることも多い。

また不思議なことに、治す医者の側も、あまりこうした身体機能に犠牲には無頓着なことが多い。命さえ助かるのなら、多少の身体機能低下はがまんしなさい、というのが、これまでの日本の外科医の主流だったからである。

欧米は違う。たとえば、直腸がんや前立腺がんの手術をする場合、性機能を残すことはきわめて重要である。日本なら「もういい年なんだから、お○んちん立たなくなっても別にかまわないでしょ。それより長生きしたいでしょ」となるが、欧米はそうではないのだ。

このように、日本の外科医は、患者の身体機能の犠牲にあまりに無頓着なので、小倉智昭氏がこうした状況に一石を投じたことは、私はよいことだと思う。

無論、身体にがんは残る。菅原文太のように、いつかはそれで命を落とすことになる確率は高い。

だが、手術で膀胱全摘をしたからといって、それでがんが完治する保証もない。一番悲惨なのは、根治術を受けて便や尿を本来の場所から出せなくなる不便さ強いられ、かつがん死してしまうことである。私は医師として、そういう患者をこれまで何人も見てきた。

無論、根治術を受けて文字通りがんが根治され、長生きができている人もいる。膀胱がんの場合、血尿が止まらなければ、放置というわけにもいかなくなるかもしれない。

結局、根治術を受けて不便な生活を甘受するか、手術を拒否してがんと共存共栄をしていくかは、小倉氏がそうしたように、本人が決めることなのである。現在の医療では、この選択が事実上医師の手に握られていることに非常に問題がある、と私は思っている。

ちなみに、私だったら、やっぱり膀胱全摘なら、手術は受けない。

■平成２８年１０月２１日　原発、日本の本当の世論は？

原発再稼働「反対」５７％　朝日新聞世論調査
2016年10月17日23時34分

朝日新聞世論調査

　朝日新聞社が１５、１６日に実施した全国世論調査（電話）で原子力発電所の運転再開の賛否を尋ねたところ、「反対」は５７％で「賛成」の２９％を上回った。調査対象や方法は異なるが、「反対」は２０１３年６月調査で５８％、今年２月調査でも５４％。一貫して多数を占める状況が続いている。

　安倍内閣の支持率は４８％（前回９月調査は５２％）でやや下がった。不支持率は３２％（同２９％）だった。

　再稼働の賛否を支持政党別にみると、自民支持層は「賛成」４２％、「反対」４５％と割れた一方、民進支持層は「賛成」１６％に対し、「反対」が７８％と大勢を占めた。無党派層では「賛成」２４％、「反対」５９％だった。「賛成」は、男性や若年層に多い傾向があり、特に１８～２９歳の男性は「賛成」６割、「反対」３割と賛否が逆転した。

10月１６日の読売新聞の一面、二面の「地球を読む」欄に、細谷雄一慶応大教授による、「真実後（post truth)」の話が載っていた。

要約すると、２００４年に米国の評論家ラルフ・キーズ氏によって初めて使われた新しい言葉で、２０１０年ころから政治の世界で広まった。2012年の前回の米大統領選で共和党のロムニー候補がこの手法を使い、オバマ大統領が実際に行わなかったことや論じていなかったことを取り上げ、中傷する戦略を取ったという（こんなことずっと以前からあったようにも思うが）。

そして、これが共和党の「真実に背を向けた選挙戦略」となり、今回のトランプ台頭につながっているという。

英国でも同じような状況で、その嚆矢は2003年のイラク戦争であった。当時のブレア政権は、国民に真実を知らせずに米国に追従し、国民の不興を買った。結果も悪かったこともあってこれが今に尾を引き、今年の国民投票で英国民は政府を信頼せず、「真実に背を向けた」一部の扇動者の意見に耳を傾け、Brexitとなった。

細谷氏は、日本における「真実後の政治」の例として、昨年の安保法制議論の中で、民主党が「いつかは徴兵制？　募る不安」と記したパンフレット↓を挙げている。

民主党は、このパンフを「国民の恐怖を煽る戦略を選び、建設的な政策論争の機会を放棄しようとする戦略」で使用したという。

幸い、日本人は民主党の「真実に背を向けた」戦略には乗らず、民主党のこのパンフレットは、世間に批判を受けて、世に出ることもなく終わった。党内の自浄作用も発揮された。

私は、このpost truthの例として、脱原発運動を挙げたいと思う。それは、やはり原発や放射線の恐怖を煽るために、民主党のパンフ同様、明らかに真実を捻じ曲げたデータが散見され、それを基に誤った議論が展開されているからである。

先日行われた新潟県知事選における新潟日報による出口調査では、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働について賛否は、「反対」「どちらかといえば反対」が合わせて６４・１％となり、「賛成」「どちらかといえば賛成」の計１９・９％を大きく上回っていた。

朝日新聞のこの世論調査は、この結果ほどではないにしても、大筋はだいたい同程度であり、5年半前の福島原発事故以降、ほとんど情勢は変わっていない。

通常は、こうした結果を見れば、まだまだ世間は原発には厳しい、と考えがちであろうが、実は、決してそうではない。

まず、原発には厳しい朝日新聞調査においても、小泉元首相や共産党が主張するような「ただちにゼロにする」を選択する人は、少数派である。

この層は、共産支持層＋それに近い人たちとちょうど重なっている。世の中に１割はいる、政府や国家権力のやることには何でも反対する人たちである。

この人たちには社会理性がないので、結果を問わず、政府のやることはすべて誤りである、と考えている頑固な人たちであり、社会である程度是認しなければならない層でもある。むろん、理屈による説得などは一切通じないので、説得は禁忌で、とにかくそっとしておくに限る。寝た共産支持は起こさず、が基本である。

問題は、６割を占める「近い将来ゼロにする」という選択肢を選んだ人たちである。この人たちは、普通の人である。むろん、説得には応じるが、逆に言うと、脱原発命的説得にも応じてしまう可能性がある。

現在のトレンドでいえば、「原発って何となく怖いよね～放射線の影響で子供の甲状腺がんが増えるのかな？」的レベルの人たちで、決して真の脱原発派のように「東京が来年壊滅する」とか「福島はもはや人が住めるレベルではない」とまでは考えない。広瀬隆の本はたぶん、買ってない。

こういう人たちには、本来はきちんとした教育や説得がなされれば、本来日本が進めべき道、進めなければならない道、進まなければならない道をきちんと理解できるはずなのである。

しかしながら、世に多数棲む、「真実に背を向けた」人たちからのマインドコントロールが半端ではなく、なかなか世論を動かすことができない。

では希望がないかといえば、実は希望は大いにある。

脱原発の朝日新聞でも、”「賛成」は、男性や若年層に多い傾向があり、特に１８～２９歳の男性は「賛成」６割、「反対」３割と賛否が逆転した”とあり、つまり、男性や若者に限ると実は、再稼働肯定派はかなり多いのである。

これは若い人は経験によるバイアスがないためにかえって正論を飲み込めるだけの頭の柔らかさがあること、一般的には男性の方が女性よりは感情よりは理屈で考えるので、正論を理解しやすこと、による。

私はこの点において、完全に男女差別論者である。女性と男性には明らかに正論を理解するにおいて性差がある。たとえば、おそらくその読者のほぼすべては女性であろう、世に出ている女性誌三誌はすべて脱原発、放射脳の立場から書かれている。それも、即ゼロ支持派１４％レベルである。これぞまさに、正論に対する男女差を如実に示している。

また以下のアンケートを見ると、設問のしかたでもずいぶんと結果が変わってくることがわかる。

http://blogos.com/article/171749/より改変（原発推進派のサイト）

つまり、最多数派の「近い将来ゼロにする」は実は、代替があるかどうか、でほぼ二分されるのだ。つまり、朝日新聞のような問い方だと「代替がないなら再稼働はやむを得ない」という人は脱原発派に分類されてしまうのだが、この人たちは条件付き賛成派とも言えるのであり、そうなると今度は、賛否は実は逆転するのである。

なお、このアンケートでは、朝日新聞世論調査ではわからない以下２点のことが新たにわかる。すなわち①世代間差では60歳代に原発懐疑派が多い、②朝日新聞アンケートでは20歳代では賛否逆転現象が見られるが、こちらのアンケートではそこまでの差異はない。60歳代はいわゆる全共闘世代であり、この世代にはやはり、反権力的な人が多いのだろう。

つまり世論は、確かに原発再稼働への不安は強いが、代替エネルギーが存在しないのであれば、それはやむを得ない、という人が半数はいる、ということ。この層をどう評価するかで、原発再稼働に賛成が多いか反対が多いか、ということになる。

●スウェーデンの例
スウェーデンでは、米国のスリーマイル島原発事故の影響で、’８０年に原発是非の国民投票が行われ、民意は脱原発、ということになった。

しかし、その選択肢との関係を見ると、以下のようになっている（農と島のあぐりんより）。

①10年以内の原発全廃止・・・３９．７％
②化石燃料依存から脱却し、社会に十分なエネルギーを再生可能エネルギーで生産できるようになるにつれて徐々に原発廃止・・58％
③無記入・・・３．３％

要するに、朝日調査のような「ただちにゼロ」がないことは、そもそもそのような非現実選択は、想定外であったのだろう。それくらい、現実的な国民投票だったのである。

この投票においてもやはり、代替エネルギー確保を前提の上での原発廃止派が半数以上を占めている。つまり、日本とだいたい一緒だ。

スウェーデンは、国民投票で脱原発へといったんは舵を切ったが、投票の選択肢に含みを持たせておいたおかげで、結局は代替手段がないことがわかった現在、発電の約半分を原発に頼っている立派な原発立国である。おかげで、イタリアのようなストレートの国民投票で原発を失い、必要電力の１～１.５割を輸入で賄うような失態を演じずに済んでいる。

日本も今、勝負どころだろう。スウェーデンのような、良質な選択肢を与える良質な世論調査が増えれば、本当の世論がだんだん理解されてくることだろうと思う。そうしたことに期待したい。

■平成２８年１０月２２日　「許すまじきこと」といったのは、菅官房長官ではない

松井知事「発言は不適切だが、個人特定したたくのはやり過ぎ」「（反対派）むちゃくちゃ言っている、混乱引き起こしているのはどちらなのか」　府庁で(産経ニュース）

　沖縄県の米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯建設工事の警備に当たる大阪府警の機動隊員が、工事に反対する人々に「土人」と発言した問題について、大阪府の松井一郎知事（日本維新の会代表）は２０日、「発言は不適切だが、個人を特定して鬼畜生のようにたたくのはやり過ぎだ」との見解を述べた。また、反対派に対して「相手もむちゃくちゃいっている」「混乱を引き起こしているのはどっちなのか」などと語った。

　この問題をめぐって松井氏は１９日夜、自身のツイッターに「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」と投稿。これに対し「人の上に立つ者としての責任感が全く感じられない」などの批判が相次いでいた。

　これを受け、松井氏は２０日朝、府庁で記者団の取材に応じた。この中で松井氏は、機動隊員の発言について「相手もむちゃくちゃ言っているので、現地の状況の中ではやはり売り言葉に買い言葉でついつい口が滑る。だからといって言ってもいいとは思わないが、それをもって日本中の敵にされることはない」と述べた。

沖縄の機動隊員「土人」発言、菅氏「許すまじきこと」
朝日新聞2016年10月19日18時39分

　菅義偉官房長官は１９日の記者会見で、沖縄県東村で進むヘリパッド移設工事現場周辺で、警察の機動隊員が抗議活動をする市民に「土人が」と発言したことについて、「警察官が不適切な発言を行ったことは大変残念だ」と語った。

　沖縄県警によると、発言したのは沖縄県警の要請で大阪府警が派遣した２０代の男性機動隊員。１８日にインターネットの動画サイトに「どこつかんどるんじゃ、ぼけ、土人が」と発言する様子が投稿された。

　菅氏は会見で「これは許すまじきことなので、警察においてしっかり対応するという報告を受けている」と説明。工事への影響については「法に基づいて適切に工事は進めていくべきだ」と述べた。

これだけ至近距離でしっかり動画が取られているので、おそらくこの機動隊員は（血気盛んとのことで）サヨクからある程度狙いをつけられていたのだろう。サヨクの挑発に乗ってしまった失敗であった。琉球新報は、鬼の首を取ったかの如く大きく報道している。動画撮影者と連携していた可能性も否定はできない。

さあ、危機管理はどうする？

警察庁長官「機動隊員の発言は不適切であり極めて遺憾。今後、適切な警備を行うよう指導を徹底してまいりたい」

まあこれは常識的な物言い。警察のトップとしては、このようにしか言えないだろう。

傑作なのはやはり松井知事だ。

「相手もむちゃくちゃ言っているので、現地の状況の中ではやはり売り言葉に買い言葉でついつい口が滑る。だからといって言ってもいいとは思わないが、それをもって日本中の敵にされることはない」

私は、この見解は支持するが、ツィッターで「出張ご苦労様」はこれまた表現が不適切ではある。後で言い訳をしているが、これは明らかに、この機動隊員を指して言ったものだろう。

ところで、ツィッターというツールはやはり良くない、と私は思う。文章が短いから、どうしても本音がずばっと出てしまう。後でよく考えてもう少し文章を練って投稿すれば、というものが多い。

ターゲットにされた機動隊員からすれば、知事のこの一言で、救われた気持ちになるだろう（たぶん、この機動隊員は残念ながら退職すると思うが。まあ私が親なら必死に引き留めるが）。私はこういう上司は好きだ。

さて、問題の菅官房長官。実は、朝日新聞のこの記事のキャプションには、朝日新聞の恣意で真実がゆがめられていることに注意！

キャプションは菅氏「許すまじきこと」とあり、いかにも菅官房長官がそのように話したように取れるが、記事の内容はそうではない。こうだ↓。

菅氏は会見で「これは許すまじきことなので、警察においてしっかり対応するという報告を受けている」と説明。

新聞記事にしてはたいへんな悪文なので、私が注を入れさせてもらうと、この文章は以下のような意味合いのはずである。

菅氏は会見で「（警察の見解では）これは許すまじきことなので、警察においてしっかり対応するという報告を（警察から）受けている」と説明。

したがって、「許すまじきこと」といったのは、菅官房長官ではない。もしそうなら、文章は以下のようでなければならないから。

菅氏は会見で、これは許すまじきことなので、（警察からも）「警察においてしっかり対応するという報告を受けている」と説明。

実際の官房長官会見を聞いていないので、真実はわからないが、とにかく文章だけから判断すれば、以上のような見解となるはずだ。

つまりこれは、朝日新聞があえてキャプションをねつ造し、読者に対して、官房長官が「これは許すまじきこと」とあたかも言ったように、思わせるように仕向けたのであろう。

官房長官としては、気持ちは松井大阪府知事と同じはずだから、おそらくは「これは許すまじきこと」とまでは言ってないと思うし、そこまで言う義務もない。

それにしても、サヨクという連中、何をしでかすかわからない。沖縄本土は今、翁長知事のおかげで、日本中からのサヨクの巣窟となってしまっている。早く知事が変わり、正常化してほしい。

■平成２８年１０月２３日　安易な離婚夫と子供の面会は進めるべきではない

先日、読売新聞の「人生案内」に以下のような内容のものが載っていた。

40代会社員女性。息子が元夫の家で暮らしたいと言い出した、どうしよう。

現在高３の息子が２歳の時に離婚。親権を得て、ずっと２人だけの生活をしてきた。子供のためを思い、家事を積極的に手伝わせた。経済的に苦しくとも、子供の希望で２か所の塾に通わせている。

子供が小学３年の時から、元夫の家に月２回行くようになったが、そちらでは小遣いももらい、居心地が良いようで、家事手伝いもさせられないので、帰ってきてから喧嘩になったこともある。

生活上のことで注意をすると、元夫の母親に自分（投稿者）の悪口を言っているらしく、自分への態度が日に日に悪くなっている。一生懸命育ててきた息子なのに、元夫の方がやさしいし自由にさせてくれるから一緒に暮らしたいだと！　大切に育ててきたのに、息子の心が自分から離れ、悲しい気持ちでいっぱいである。

離婚して一生懸命わが子を育ててきた母親の愛情が身に染みる。まさに親の心子知らず、を地で言っているような例であるが、まずは、ひとつ立ち止まって見る必要がある。

回答者の鷲田清一氏が以下のように書いている。

「お子さんはひたすら自分のために尽くしてくれるあなたの献身を重すぎると感じたのかもしれません」

ここは重要なポイントだ。

本来子の養育は、父母が協力して行うべきことである。子育てには厳しさと優しさが重要で、一般的には父が厳しく、母が優しく接することが多い（逆の家庭もあるが）。

子が悪いことをした→お父さん（お母さん）が厳しく叱る→子が泣いて母親（父親）のところにいく→母（父）がよしよししながら「でもお前が悪いからお父さん（お母さん）怒ったんだよ」と話す

子育ての極意はこれに尽きる。どちらとも厳しくてもいけないし、優しくてもいけない。両方なければ子供はうまく育たない。

しかし現在、離婚家庭の９割は母親が親権を取るために、子供の養育の大部分を担う母親が、一人の手でこれを行わなければならない状況になっている。つまり、厳しさと優しさの両面をひとりでこなしていかなければならない。

さらに加えて、現在では、養育費の８割はきちんと支払われていないというから、離婚家庭の母親は、養育における２人分の役割に加え、さらに、収入を得るという３人分の働きをしなければいけないケースが多い。

これではどこかにしわ寄せがきて当然であろう。一般的には子が放置されるケースが多いが、逆に、責任感のあまり子供にしがみついてしまう母親もいる。いわゆる毒親である。

夫婦円満家庭に毒親はいない、というのが私の持論である。どちらかがそうなりかけても、必ず相方からブレーキがかかるから。言い換えると、夫婦仲が悪い、シングルであるというケースでは、親が毒親となる可能性がある。

今回の事例では、投稿者は子供の将来を思い、男の子でもあえて家事をやらせ、助け合って生きようとし、また大学にも行かせようとしている、普通に考えれば、この程度ならとても毒親といったレベルではなく、むしろ素晴らしい母親だと思う。

だが息子はそう思っていない。

一般的に、毒親は自分が子供の毒になっている（きた）と思っていない。だからこそ、鷲田氏に指摘されたことを、胸に手を当てて一度考えて見る必要はあるだろう。

本当は息子に本音を聞くのがよいのだろうが、まずそれは困難だろうから、自分の味方と思われる親戚の意見を聞くとか、いろいろ工夫するしかないだろう。

ではもしも自分が息子にとって毒親だったら？

育ててきた子の力に賭けるしかない。わが子を信じて。謝るべきところは素直に謝り、しかし、主張すべきはしっかり主張し、わが意を相手に理解させる。文面から察するに、この母親は、仮に毒親だったとしても、すぐに己の行動を反省し、次へのステップに踏み出せる人と私は判断した。

ではそうではなく、母親のこれまでの接し方は正しかったにも関わらず、このような状況になっていたとしたら？

原因は２つ考えられる。ひとつは子の資質、もうひとつは夫と夫の母。

これは離婚の原因にも関係がある。現在の日本では、結婚した夫婦の３組に１組が離婚する計算になるという。こうしてみると世の中の３人に１人は共同生活ができないダメ人間ということになってしまうが、むろんそんなことはない。

だから離婚には相対的離婚と絶対的離婚の２種類に分けられるというのが私の持論である。前者の場合は、いわゆる”相性が悪い”とか”性格の不一致”といったものであり、後者は男女を問わず、もともと結婚に向いていない人間との結婚の結果を意味する。

当然、前者が圧倒的に多いと思われるが、この場合は、悪いのは相性であり素質ではないから、子どもの素質にもあまり問題はない。しかし後者の場合、元夫の絶対的資質に問題があるので、当然その子も夫の悪い資質を受け継いでいる可能性がある。

投稿者は経験から、離婚の原因がどちらのケースかはわかるだろう。したがってもしも後者すなわち元夫の資質が絶対的に不良であったのなら（むろん、そうした夫を選んだのは投稿者の自己責任であるが）、あまり子に期待しないほうがよい。要するに残念ながら、大切に育ててきたわが子は、夫の悪い資質を受け継いでいるために、自分のこれまでの苦労が先天的に理解できない子なのだ、と判断せざるを得ないからだ。

ではどうするか。断腸の思いかもしれないが、その子はその子の言う通りにさせるしかない。つまり、夫に渡すのだ。

おそらくは資質が悪い上に、悪い環境で育つので、どうしようもない人間にしかならないだろう。それはしかし、畑はともかく、種がどうしようもないのだから仕方がないし、そんな種を選んだ側の責任もある。

次に、圧倒的に多いと思われる前者のケースすなわち、夫の資質はそう悪くないが、互いの相性が悪くて離婚したようなケース。こちらの場合、相当希望は持てる。つまり、現実が理解できるようになれば、子供は必ず母のところに戻ってくるからだ。

だからこちらのケースにしても、私は、鷲田氏も言っているが、「しばらくはお子さんのしたいようにしておけばどうですか」と言いたい。

つまり、取るべき態度は、離婚形態がどうあれ、一緒なのである。子供をいったん夫側に預けてしまうこと。本人の意見を尊重するのだ（鷲田氏もこうした両ケースを想定してこう書いたのだと思う）。

帰ってこなければ、息子はそれまでの人間だった、と割り切るしかない。資質の悪い夫と結婚した結果の絶対的離婚の結果を受け止めるしかない。

おそらく帰ってくると思う。夫や夫の母は確かにわが子のことも考えず、単に子供の歓心を買うようなことばかりをしている情けない人間なのだろうが、投稿者が毒親ではなく、これまできちんと育ててきたのならば、息子は必ず母の背中を見ていたはずだ。すぐに父と祖母のたくらみに気づき、本当に自分を愛してくれているのは誰なのか、を一緒に生活する中で、理解していくことだろう。

そして帰ってきた後は、改めて母の偉大さに感謝し、別人のように母に接することになるだろう。

だからこそ、子の意志に抗うことなく、子の好きなようにさせるがよい。

●元夫（父親）との面談について
あるサイトに、以下のようなことが書いてあった↓

（離婚家庭で育った人）で、「別れた親に会えなくて辛い」もしくは「親に会えなくて自分の健全な成長が阻害されてしまった」と書いてくる学生に会ったことはない。むしろ、面会交流によって傷ついた具体的な経験がこれほどあるのかと、驚いた。（離婚した親に求められる覚悟―親子断絶防止法の問題点（２））

現在日本は、親が離婚した場合、親権を持たない側に対して、積極的に面会を促す方向にある。日本では、多くは母が親権を持つから、わが子と元夫との面会の機会をいかに増やしていくか、に主眼が置かれている。

この思想は、私が提示した「相対的離婚」を前提としている。つまり、夫婦の有責度合いにあまり差がなく、互いにヘンな人でもないケースである。

子供から見れば、父も母も悪い人ではないのだ、しかし相性が悪くて離婚した、ならば、親権を持っていない父親に積極的に合わせてしかるべきではないか、という考えだ。

現在議員立法で議論されている”親子断絶防止法”も、この趣旨で作られつつあるという。これに対して特に、「絶対的離婚」を重視する人たちから反対の声が上がっている。

たとえばＤＶで離婚したケースなどは「絶対的離婚」に当たるだろうが、妻子に暴力を振るうような”男”との面会の機会を増やそうとは、誰だって思わないだろう。

また相対的離婚であっても、離婚後の夫婦仲が冷え切っているのは当然であるから、もしも子供を積極的に元夫に会わせるようにすれば、ここでご紹介した投稿者のように、ここを先途とばかり、夫（父）側が妻（母）の悪口を言いまくることは、当然予想されることだろう。その結果が、子供にとってよいはずがないし、苦労して育てている母親にも大きなマイナスとなってしまう。

だからこそ、元夫への面会は慎重に、という意見が出てくるのであり、私もこうした意見には賛成だ。

できるだけ元夫に子供を、という発想は、不完全な親であっても両親そろっていた方がよい、という発想に通じる。

しかし考えて見れば、よき夫婦になりそこねた人たちがよき親にはなれることなど、レアケースだろう。たまにそういう例が本で紹介されたりするが、レアケースだからこそ、ということだと思う。

そんなレアなことを最初から期待してはいけない。私は、わが子も含めて、やはり若い人たちには、結婚相手を選ぶにあたっては慎重に、かつ結婚するにあたってはある意味清水の舞台から飛び降りる覚悟で、しかしもしも飛び降りて骨折してしまったら、失敗を素直に認めて、子供ができる前に離婚しましょう、と言いたい。そして特に女性は、離婚しても食っていける経済力を身につけましょう、と。

■平成２８年１０月２４日　皇室の役割

雅子さま岩手訪問を取りやめ
ＮＨＫニュース10月20日 16時27分

全国障害者スポーツ大会の開会式などに出席するため皇太子さまとともに２１日から岩手県への訪問を予定していた雅子さまは、学校を欠席されている長女の愛子さまの看病や最近の公務の日程でお疲れが出たため、訪問を取りやめられることになりました。

皇太子ご夫妻は、２２日始まる全国障害者スポーツ大会の開会式などに出席するため、２１日から３日間の日程で岩手県を訪問される予定でした。

宮内庁によりますと雅子さまは、愛子さまが先月末から体調がすぐれず学校を欠席されているため、愛子さまに付き添って看病しながら公務に取り組んできましたが、最近の日程でお疲れが出たため２１日からの訪問を取りやめられることになりました。

医師団が「２泊３日の訪問にお出ましになることは現在のご体調では難しい」と判断したということで、岩手県には皇太子さまがお一人で訪問し、予定どおりの日程で公務に臨まれるということです。

うーん、っていう感じだね。

母親が娘の身体の心配をする気持ちはわかる。「”体調をくずして”学校に行けてない娘を置いてとても仕事にいけないのです、仕事しません」その気持ちはわかるが、普通の人はそうはいかない。

幼子が急に熱を出したというならまだともかく、子供が中学生にもなっていれば、普通はまあ仕事を優先するだろう。通常子供がその年齢になるまで働き続けている女性なら、ドタキャンされては困るようなある程度のポジションにはいるだろうし、だからこそ休むかどうか悩むことにもなる。失礼ながら、主婦のパートならそんな悩みそのものがないはずだし。

雅子妃の今回のケースでは、中３の愛子さまは、別段、生きる死ぬの病気でなし、検査してもどこがどう悪いというわけでもないし、見てくれるお付きの人は何人もいるわけだから、雅子妃が公務を休む理由は何もない。

将来の皇后としての自覚があるのならば、気にはなるがお付きの人たちに愛子さまはまかせ、公務を優先する、という形が、社会人として取るべき態度だっただろう。

今回雅子妃はそれをしなかった。もはやこれでもう、国民からは（あなたには将来の皇后としての資格はないという）引導を渡される結果になるだろう。

●発達障碍児と皇室
本来、決して障碍者を排除してはいけないのだが、皇室関係者は障碍者とは無縁であらまほし、という考えは日本人の間に根強い。

戦前、昭和天皇に嫁した久邇宮良子女王の兄に色盲の疑いあることが問題になった（宮中某重大事件）が、それくらい、皇室からは遺伝疾患ならびに障碍者を排除したい的発想は、皇室内外を問わず、根強いのである。

そうした面からみれば、愛子さまの現状を、皇室はそのまま受け入れることはできなかったのだろう。小林よしのりさえ誤解してしまったような、愛子さまご優秀伝説（偏差値７５、楽々東大へ入学できる）が実しやかに語られる。

それは結局、愛子さまの現状への反動だろう。普通の中学生なら、あえてこんなうわさを流す必要もなかったのだから。

話はズレるが、田中角栄が脳梗塞で倒れてしばらくしてから、「元首相はこんなに元気！」と銘された記事が、、角栄がしっかりと立っている写真とともに地元紙に掲載された。それはしかし、逆に、こんな記事を書かなければならないほどに角栄はもうだめなのか、と読者に印象付け、逆効果だった。本当に元気なら、そのような記事そのものが不要だからである。便りがないのはよい便り。

言い換えると、愛子さまに本当に障碍があるのであれば、愛子さまそのものを皇室から排除しなければならないことになってしまう。

もともと皇室典範では、皇族女子は結婚すれば、紀宮さまのように皇室を離れなければならないわけだし、愛子さまも将来は結婚するだろうし、したがって、今から愛子さまをいずれは皇室外へという動きがあっても別に差支えはないのである。

それが障碍者差別というのなら、ベルギー国王次男のように、障碍をしっかりカミングアウトして、国民の認知を高めていけばよいだろう。

当然、雅子妃は愛子さまを見捨てずについていくと思う。それはそれで素晴らしき親子愛である。

しかし、一人娘が障碍児であり、しかも国民よりもわが娘にその目が向かいがちである以上、皇室のこれまでの歴史に照らしても、雅子妃が皇太子ご一家が将来皇位を継いでいくことは、もはやあり得ない。雅子妃は美智子皇后と異なり、将来皇后足り得ないことが明白なのだから。

●天皇皇后御誕生日の御祝宴に参加しない皇太子一家
皇太子ご一家の問題は、このように主に雅子妃の問題であるが、皇太子ご一家全体の問題でもある。

朝日新聞の皇室とっておきコーナーには宮家の予定表が載っているが、驚いたことに、皇太子ご一家のみ、１０月２０日の「皇后陛下御誕生日につき祝賀及び御祝宴」に出席する予定がなかった。

遡ると、何と昨年も出席していない。それどころか、昨年は、12 月２３日の「天皇陛下御誕生日行事」にさえ出席していない（いずれも欠席は皇太子ご一家のみ）。

こりゃ仏の天皇陛下だって、腹に一物出てくるだろ。

皇太子が結婚時に「雅子さんを全力でお守りします」と話した件は有名であるが、もしそのつもりで「親より妻を優先しているんだボクは」と思って一緒に行事に出ていないのならば、皇太子の人間としての資質すら疑う。

こんな状況を知れば、小林よしのりのような一部の特殊人を除けば、皇太子ご一家には絶対に次期天皇が回ってほしくない、と思うことこそが、常識的日本人の考えとなるのではないか。

そして天皇皇后陛下の御真意もそうだろうと思う。皇太子一家には皇位継承権から外れてもらい、秋篠宮を次期天皇、悠仁様をその次の天皇へと願っているはずである。そのための、早期退位表明だろう。

つまり、雅子妃のみならず、皇太子ご一家がすでに終わっているといえる。

問題はすでに、秋篠宮殿下が正統な帝王教育を受けてこなかったことに移っている。これは一世代前のミスだと私は思う。

確かに、まさか秋篠宮殿下が天皇になることなど、当時の人たちは思いもしなかっただろう。皇太子に普通以上の能力があればそれでよし、あとはそれなりの人と結婚してもらい、男子を生んでもらう。万一男子が生まれなければ、秋篠宮家に男子が生まれればそちらに皇位が行ってもかまわない、と。確率からいっても、男子が二人いれば、どちらかに一人は男の子が生まれるだろう、と。

いずれにしても、秋篠宮自身の天皇即位は想定外だったわけで、国家としてもさすがに高いカネをかけて二人も帝王教育を施すことができなかったのだろう。

天皇陛下にしても、皇太子と秋篠宮を同じようにはしつけておられなかったようで、皇太子は長男で将来天皇になるのだから、とことさら厳しくしつけたが、秋篠宮はわりと伸び伸びと育てられたらしい。

現代においても、それなりの家ではやはり、こうした帝王教育やしつけ”差別”はあるだろう。ただ天皇家は血筋がすべてであるので、一般の名家よりも条件は厳しかろう。

●”お嫁さん”は選べない
当たり前のことではあるが、結婚するのは息子、娘であり、たとえばお姑さんにとっては、”お嫁さん”を選ぶことはできない。お姑さんは、息子が選んだお嫁さんと付き合っていくしかない。

うまくいけばよいが、うまくいかない場合、なまじ自分で選んだ女性でないだけに、親世代子世代でいろいろな葛藤が起こる。

天皇家の場合は、皇太子の結婚相手は、皇太子ご自身が民間人から選ばれたわけで、皇室として選ぶことはできなかった。条件は今上天皇結婚時の美智子妃の時も同じだったが、美智子妃は期待以上に結婚後成長され、民間出身にも関わらず、もはや国民皆がそれを忘れてしまうほどに立派な皇后になられた。周囲の”お姑さん”たちともうまくつきあっていくことができた。

だが雅子妃は・・・もはや結論が出ている。皇太子にとって、この結婚は、父、祖父のようにうまくはいかなかった。雅子妃は期待外れだった。

但し、皇太子と雅子妃は、天皇皇后ほどの交際はなかったようで、数回逢っただけ程度でプロポーズを受けたらしく、雅子妃からみれば恋愛というよりは、戦前の家感覚だったのかもしれない。

皇太子の結婚当時は、日本中が大変な慶びに包まれた。東大、ハーバード大出身、英語に堪能な外務省官僚、美人、とまあ非の打ち所のない女性、皇太子妃にはぴったり、きっと将来は美智子皇后以上の存在になってくれるに違いない、多くの人はそう期待した・・・・・・・・のだが。

改めてこのような映像を見ると、とてもではないが、２３年後の今を創造することはできない。それにしても、このようなはちきれんばかりの笑顔だった女性が、なぜ今のようになってしまったのか。

やはり、皇室という特殊空間に嫁いだという外因と、本人がもともと持っていた資質という内因の、両面の原因があったと思われる。

雅子妃の名誉のために、一般的には外因が大きいように言われており、確かに私もそれは思う。たとえば雅子妃は皇室ではなく、一般人と結婚し、結婚後もバリバリとキャリアを積んでいれば、あるいは独身でもよいが、とにかく、今よりももっと輝いた人生を送っていたことだろう。

本来、パレードで手を振るような人ではなかったのだ。

しかし、キャリアウーマンではなかったとしても、美智子妃だって条件は同じ、否、前例がなかっただけにもっとつらい思いをしていたと思う。美智子妃はそれに耐えられた。

そこにはだからやはり、大きな資質の差があるように思う。美智子妃にはあったが、雅子妃には足りなかった何かが。

むろん、雅子妃も、皇太子と結婚したからには、皇室に一生懸命適応しようと努力はしたのだろうが、結局は適応障害で終わってしまった。本来持っていた鬱的性格という内因と適応障害という外因が組み合わさって、さらには愛子さまの状況がそこに重なり、現在の状況になってしまっているのだ。

●皇室はやはり国民の範たらねば・・・
皇室はなぜ日本に必要なのか。家族の善さを国民に示すためである。

そもそも人々はなぜ結婚をし、家族を作ろうとするのか。それは、より幸せになりたいからである。健全な人なら、幸せを願うはずだから。

独身でいるよりもきっと、結婚して共同生活をし、さらにできれば子供を育てた方がより幸せな生活が送れる。そう思うからこそ、人々は結婚をする。下重暁子氏のように「家族は病」などと普通は考えない。

皇室はそうした人々の幸せへの願いの具現体なのだ。私たちもああなりたい、皇室になりたいわけではないが、皇室のような家族になりたい、国民にそう思わってもらわなければ、皇室に存在意義はないのだ。

明治、大正、昭和、今上天皇と、時代に合わせて、皇室は国民の期待に見事に応えてきた。ことに今上天皇は、現在の価値観で結婚をし、幸せな家庭を築いてこられた。伝統的な皇室が恋愛結婚を成功させた成果は大きかった。

今、そうした”伝統”が揺らぎつつある。皇太子ご一家は、タガメのような嫁をもらってしまったがゆえに、ガタガタになってしまっている。皇位の維持どころか、家庭の維持さえ危うい状況だ。現在も未来も、皇太子ご一家が国民の範足りえないことは間違いない。

幸い、失礼ながらスペア的存在だった秋篠宮家は健全である。だからこそ、こちらに皇位を移していこう、幸い男子もいるし、ということに、今後やはり日本全体がなっていくことだろう。

■平成２８年１０月２５日　女性（誌）は恐ろしい！？　

小林麻央を「ステージ4」に追い込んだ2人の医師を直撃！
女性自身 10月21日(金)6時3分配信

　10月10日朝、愛息の勸玄（かんげん）くん（3）と愛娘の麗禾（れいか）ちゃん（5）の幼稚園の運動会に出席した小林麻央（34）。

　麻央は、骨や肺に転移のあるステージ4のガンであることを公表している。

「最初に診た医師がしっかりしていれば、ここまで深刻にならなかった」

　そう語るのは、ガンの専門医だ。

　2014年2月、麻央は夫の市川海老蔵（38）と一緒に人間ドックを受診したとき、乳ガンの疑いを持たれる。すぐに港区にある大病院で再検査。担当したのは、乳腺外科のA部長だ。

「当時、同科には部長が2人いた。もう一人の部長だったX医師は臨床経験が豊富な名医で、現在は赤坂で開業している。X医師が診ていれば、このとき発見できたはずだ」（同前）

　結果、A部長はガンを見落とした。

「8カ月後、乳房に違和感を持ち、検査を受ける。ここでやっと乳ガンが発見された。告知したのはA部長だ」（同前）

　すでにリンパ腺にガンが転移した状態だった。通常、このようなガンの場合、抗ガン剤によってガンを小さくし、手術で切除するのが「標準治療」だ。

「当然、A部長は標準治療を提案した。だが、麻央さんは乳房の温存を望んでおり、提案に難色を示した」（同前）

　東大医学部出身のA部長は「使う用語が難しく、患者への説明がうまいタイプではない」（元患者）という。

「麻央さんの説得には、A部長の部下のB医師も加わった。だが、B医師は『それもひとつの選択肢』と非標準治療に理解を示し、説得を諦める。結局、麻央さんは病院を去った」（前出・ガンの専門医）

　1年半後の今春、中央区の病院を麻央が訪れたとき、ガンは骨と肺に転移したステージ4。ガンが皮膚から飛び出すほど、悪化した状態だったという。

「もし、最初の診察でガンが発見できていたら。標準治療の有用性をもっと真摯に説明していたら、状況は変わっていたはず。悔やまれてならない」（同前）

　A部長とB医師はどう答えるのか。

　本誌の直撃に、A部長は「小林麻央さんの担当だったことについてはお答えしていません」。B医師は「私は関係ない。診ていません」とのことだった。港区の病院は「患者さんのプライバシーに関することはお答えできません」（総務課長）。

　幼稚園に入っていく麻央の足取りは強かった。奇跡を信じて、麻央は力強く歩んでいく。

（週刊FLASH 2016年11月1日号）

担当医がくそみそに言われているが、ここでは医師の立場で、冷静に考えて見たい（言葉の使い方が非医学的なので、この記事はおそらくはほとんどは記者の創作と私は考える）。

まず基本的には、小林麻央のように、まだ若く、しかも授乳中の女性の乳がんの診断はきわめて困難である、と言わざるを得ない。

１４年２月に受けた人間ドックの超音波検査で乳がんが疑われたとのこと。小林はそのすぐあとに専門医を受診し、「これですね」と言われたとのことで、腫瘤は触診でもわかるような大きさのものだったのだろう。

ここで担当部長は小林に、半年の様子観察を指示したのだが、この判断が誤診であったとして、いろいろ物議を醸している。

確かに、この時点で悪性腫瘍を疑えば、様子観察など指示せず、すぐに生検をしたことだろう。

ただ生検となると、小さいとはいえ若い女性の乳房に傷をつけることになるのだから、検査をする方も、慎重にはなる。ある程度悪性の確信を持った上で、その”最終確認”的な意味合いで行われることが多い。

言い換えると、この時点で主治医は、あまり積極的に悪性とは思っていなかったのだろう。患者の年齢、授乳中という状態、等を考慮すれば、確かにそう判断したのもやむを得ない、と私は思う（人間ドックでは半々の確率で悪性かも、と言われたらしい）。

つまり世間では、医師がこの時点で誤診してがんを疑わなかったのが悪い、としているのであるが、実際はそうではなく、主治医は無論、悪性であることも考慮はしていたが、授乳中ということもあり、半年ほどの猶予を患者に与えた、ということである（但し、小林のブログにあるように”半年”と区切ったとしたら、そこには少し問題がある。後述）。

つまり、当初の診察は誤診ではなく、確定診断への途中経過であったということである。

世間は、医師が診ればすぐに診断がつくはず、最初につけた診断は正しくあらねばならない、と考えているだろうが、確定診断というものは、そう簡単につくものではないし、最初からすぐにたどり着くものでもない。

はっきりいえば、医者は鑑別疾患≒誤診を繰り返しながら、確定診断にたどり着く、のである。途中だけ取り上げられたら、病院は誤診の嵐になってしまうだろう。また私たち医師の間では、確定診断に至るまでに、いかにより多くの鑑別疾患を考えることが大切とされ、すなわち、途中誤診をすればするほどに、より正確な診断に至るのである。

その昔、神経内科の泰斗冲中重雄博士が’６３年に東大を退官した時、「教授在任中の誤診率は１４．３％」と発表し、世間の人はその”多さ”に驚き、医療関係者はその”少なさ”に驚いた、というエピソードがある。

冲中博士にしても、その最高の頭脳で考えに考えて、最終的に１４．２％は誤った結論に達したということである（いいかえれば、８６％は正しい結論にたどり着いているわけで、CTやMRIがある現代にしても、これは困難であるといえる）。

こうしたパターンは以下のようになる。

小林麻央の主治医も当然、以上のことを頭に描いていたわけであり、そこはかなり世間に誤解されている。

但し、主治医が小林のブログ通りに話したのだとしたら、確かに言葉足らずだったことは否めない。たとえば、私なら、以下のように小林に話す。

授乳中という影響があり、正確な評価が今は難しい。年齢的にはがんである可能性は低く、今すぐに生検をする必要はないが、決して悪性でないと断定しているわけではない。自分で時々触診をし、気になるようなことがあれば、その時点ですぐに来てください。また３か月後には必ず受診してください

つまり、次の受診指示日まで半年というのは、やや長すぎたかとは思う。本当に悪性だったら、この間にかなり進行する危険はあるわけで、だからこそ、主治医はあまり期限を切らないで話した方がよいのである。

実際、小林が再診したのは初診の８か月後であり、この時点ではすでに腋下リンパ節に転移をしていた。

あろうことか、病院内で小林の治療方針をめぐって医師間で対立が生じてしまった。そしてそれに嫌気をさしてか、小林もまた、せっかくの治療の機会を逃した（自分の考え通りの治療方針となったのに、小林が転院したのはちょっと解せないが）。

しかし、その原因を作ったのは小林自身である。小林が素直に主治医の治療方針に従っていれば、”標準的治療”が受けられたことは確かであった。

こうした場合、当然尊重されるのは、医師の治療方針ではなく患者自身の治療方針である。通常は十分なインフォームドコンセントを行ったうえで、患者自身に治療方針を選んでもらう。時として、小林の場合のように、主治医の治療方針を患者が拒否し、本人が別の治療法を選択することもある。それが完全にEBM（Evidence-based medicine）に反していなければ、その治療法が選択されることもある。

いずれにしても、治療の結果を患者は受け入れなければならない。それは、専門家から十分な説明を受けた上で、自分で選択した治療法だったのだから当然のことである。

ここにおいて、よく問題が起こる。つまり、主治医は説明義務を尽くしたのか、ということで、医療訴訟でも常に問題になるところだ。

医者とて神ではないのだから、完璧な説明などできるはずもない。手術がうまい医者が説明もうまいとは限らない。

したがってやはり、患者の側も考えなければならない。説明にひとつでも納得できないところがあれば徹底的に聞くとか（それをいやがる医者はそれこそ悪い医者）、どうしても納得がいかなければセカンドオピニオンを求めるとか。

小林は結局、病院不信となったのか、その後なぜか１年半もの間、医療機関を訪れなかったらしい。貴重な治療の機会を逃した。１年半後のその時、すでにステージⅣ。ガンは皮膚から飛び出していたとのこと。

乳がんは進行すると皮膚を食い破り、独特の異臭を放つ（私は小林が受けた手術はこの異臭を取るためのものだったと思っている）。なぜそんなになるまで放置していたのか、と誰もが思うだろう。

本人が放置することはよくある。人間の慣れとは恐ろしいもので、毎日見ていると、相当な進行がんになっても意外と何とも思わなくなってしまうのだ。私はだから、なぜ海老蔵が気が付かなかったのか、それが不思議でならない。普通にHをしていれば、絶対にわかるはずなのだし。

●本人の責任・医者の責任
小林の場合、医師ばかりが責められている感があるが、こうしてみると、実は本人の責任もまたそれなりにあることがわかる。こうしたことも含めて議論しなければ公平ではない。

まず、初診時の”半年様子をみる”云々。これは説明の仕方などにおいて、医師の責任が大きい。もう少し含みのある説明をすべきだっただろう。

ただ、記事にあるような「A部長はガンを見落とした。」という言い方が正しくないことはすでに述べた。あくまでもA部長の考えが小林にどう伝わったのか、という問題である。

次に、A部長の病院入院時のさまざまな齟齬について。医師によっても治療方針が分かれることは珍しくないし、どちらの治療方針もそれなりに間違いではない（その時点では）ということであれば、患者本人の意志が尊重されることもすでに述べた。したがってこの点においては、あくまでも全摘を拒否した小林本人の責任もかなりあると私は思う。

その次、１年半のブランク。これは完全に小林本人の責任だろう。その間何をしていたかは知らないが、とにかくこの間に、がんは皮膚を食い破るほどに育ってしまった。

もはや万事休す、である。