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救急救命士の気管内挿管についてパート�Uへ

最近、読売新聞で４回にわたり、救急救命士の医療行為についての是非を問う記事がありました。
秋田県で救急救命士が気管内挿管を行なっていたこと（救急救命士が気管内挿管を行うことは現
在違法です）が以前問題となり、そのことの是非を問うものです。

　気管内挿管というのは気道異物や喘息などで窒息状態になった人を救命するために口や鼻から
気管内に管を挿入するもので、現在医師にしかその行為は認められていません。しかし呼吸が停
止してから数分以内に行わないと効果がないために秋田県などでは救急救命士に気管内挿管のト
レーニングを行い、彼らが現場で気管内挿管を行い、実際に救命していた、とのことです。救急
車が病院についてから気管内挿管をしていては患者が死亡してしまうわけです。地元の医師達も協力し、
彼らも違法であるのは承知で、しかし救命するために行っていた訳ですが、地元マスコミにリー
クされて社会問題になってしまい、現在は中止されているとのことです。知事などのコメントで
も「違法行為だが身内が窒息状態になれば現場で気管内挿管をやってもらいたい」などというき
わめて矛盾したコメントを出していました。

　救急救命士が気管内挿管ができないのははっきり言って医師達の一部がいろいろ理屈をつけて
反対しているからです。彼らは自分達の領域を侵されたくないのです。国民の命より自分達のな
わばりの方が大事なのです。アメリカでは救急救命士が気管内挿管はもとより、救急で必要な医
療行為のほとんどを現場で行えるため、大きな成果をあげています。

　はやく法律を改正し、救急救命士が気管内挿管や自らの判断での除細動（致死的な不整脈に対
し電気ショックをかけること）を行えるようにすべきです。今まで医師が独占していた医療行為
は今後どんどんコメディカルができるようになっていくでしょう。（アメリカではそうなってい
る）医師の相対的な社会的地位や収入が低くなっていくのも時代の流れでしょう。勉強しない医
師、怠慢な医師は社会から淘汰されていくのです。

補遺；２００４年７月より条件付で救急救命士に気管内挿管が認められることになりました。読売新聞の記事がきっかけとなったものと思われますが、大変画期的なことと思います。ただし条件はきびしいので実際に救急救命士全体に普及するのは困難ではないかと思います。

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