| 16 健康診断と胸部レントゲン写真 |
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外来に時々入学や入社などの折の健康診断をしてくれという人が来る。所定の用紙を見ると決
まって胸部レントゲン写真を撮るように、とある。しかしなぜ胸部レントゲン写真が必要なの
だろう。２０代の人達だから肺がんはまず考えられない。（ゼロとはいわないが、非常に低い
確率）明らかにレントゲンの被爆量の方が問題となろう。では結核？しかし結核ならば発熱や
咳などそれと思われる症状があるか、明らかに結核の排菌者と接触したかどちらかでなければ
わざわざレントゲンを撮ってまで確かめる必要もない。無症状の結核感染者（不顕感染者）を
レントゲンで見つけよう、とのことかも知れないがレントゲンに写るような結核病巣がある人
ならばもう立派な患者であり、無症状でいるはずはない。無症状で排菌だけしていて、なおか
つレントゲンに病巣がある人、を見つけるのが健康診断でレントゲンを撮る目的であるとした
ら、こんな人はまずありえないからまったくもって無意味である。（過去に結核感染の既往が
ある高齢者ならたまにはあるかもしれないが、２０代の若者が対象である）かわりにやってほ
しいのは心電図である。通常若い人が対象の健康診断では心電図は健診項目には入っていない。
ＷＰＷ症候群という突然死する可能性がある病気があるが、これは若い人でも時々いるし、心
電図で診断できる。健康診断でこうしたチェックをきちんとしておけば過労死などというもの
も多少は減らせるのではないか。（過労死は潜在的な病気を持っている人がやはり起こりやす
いのではないかと思うので）マラソンなんかの突然死なんかも少しは減らせると思う。
したがって若い人の健康診断では胸部レントゲン検査はやめて、心電図を取り入れるべきで
ある、というのがＤＲ・Ｍの結論である。レントゲンは被爆するが、心電図は取っても何の害
もない。時間もかからない。診断書にレントゲンの絵が書いてないと診断書らしくない、とい
のはもうやめよう！
〔ツリー構成〕
| 【16】 健康診断と胸部レントゲン写真 2001/12/18(火)00:43 ＤＲ．Ｍ (1631) |
| ┣【17】 re(1):健康診断と胸部レントゲン写真 2001/12/18(火)06:33 koji hayashi (753) |
| ┣【20】 re(2):健康診断と胸部レントゲン写真 2001/12/20(木)02:07 ＤＲ．Ｍ (378) |
| ┣【35】 re(1):健康診断と胸部レントゲン写真 2002/1/5(土)09:28 海 (1284) |
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