症例１６　子宮外妊娠を２回した女性　　　　　　　　　

２２歳　女性　G0P0　　既婚

　数日前より不正性器出血あり、当院受診。妊娠反応（＋）。最終月経よりの妊娠週数は８週３日。エコー検査にて子宮内にGS（−）　子宮外妊娠疑いにて入院。入院後も不正性器出血は続いた。妊娠８週６日でのエコー検査上、腹腔内出血はないが、やはりGSは認めなかった。未破裂子宮外妊娠の診断にて手術を勧めたところ、他院にてするとのことで他院紹介となり退院。

　その後他院にて腹腔鏡下に右卵管切除術を施行された。その後妊娠反応は（―）となり、不正性器出血も止まった。

　ところがその後再度妊娠するも、やはり妊娠９週に入った頃より不正性器出血が続いたため当院を受診、エコー検査上、今回もGSを認めなかった。そのために、再度子宮外妊娠疑いにて入院となった。入院後も不正性器出血は続き、今回は再度のエコーで左卵管と思われる部分に妊卵と思われるMassを認めたため、手術を勧めた。今回は当院での手術を希望したため、当院にて開腹手術を行った。

手術所見；左卵管に未破裂の妊卵を認めた。卵管を残すことは困難であり、やむを得ず左卵管切除術を施行した。

　術後、不正出血は止まり、妊娠反応は（−）となり、軽快退院となった。